コラム
不滅の営業手法
(2005年8月18日メルマガより)
■「どうすれば営業成績が良くなりますか?」という質問を受けることがあります。
セミナーなどで、こういうストレートな問いかけは大歓迎ですね(^^)
とりあえず、私の回答はこうです。
「人の3倍働けば、成績は良くなりますよ」
■聞いている方の反応は、2つです。
「それができりゃ世話ないよ」と、白けてしまうタイプ。
「そうか!やっぱり根性なんだ!」と燃えるタイプ。
経験からいって、素直に燃えるタイプの方が、伸びる可能性がありそうです。
■適当なことを言っているわけではありません。
実際に、私は人の3倍働くことで、成績を上げてきた営業でした。
「単なるバカな営業じゃないの?」と言われそうですが、その通りなので、
反論できませんね。
■根性型営業にも一定の根拠があります。
まずは「経験曲線理論」が働くことです。
これは、1960年代にBCG(ボストン・コンサルティング・グループ)
が提示した概念で「累積生産量が2倍になると、製造コストは20~30%
低減する」という経験則から考えられたものです。
古典的理論のひとつですが、何にでもあてはまるので、とても使い勝手のい
い理論です。
つまり「人の3倍営業していると、営業の効率も20~30%良くなってく
る」ということです。
いささか強引ですが、実際にそうなってきます。最初は下手でも、いっぱい
やっていたら、慣れてくるのは当たり前ですね。
だから、新人営業や、新規参入の際には、バカになりきって、根性型営業を
してみるのもいいもんですよ。
■ところで「3倍」というのは、ランチェスター第1法則から、考えた数字
です。
思い出してくださいね。敵の3倍の数的優位を持つことができれば、必勝で
あるばかりでなく、味方の損害量も軽微で済みます。
だから、営業マンレベルでは、ライバルの3倍、顧客のために働くことに意
味があります。
■ただし、実際に人の3倍働き続けようと思えば、体がもたないでしょう。
私も、ごく若い頃は(バカだったこともありますし)本当に人の3倍働こう
とした頃もありましたが、これは続きません。
むしろ、反動で、燃え尽き症候群にかかってしまいます。(TT)
では、どうするか?
おわかりですね。
重要な顧客に集中して、3倍の営業活動を仕掛けるわけです。
■「パレートの法則」をご存知ですか?
「8-2の法則」とも呼ばれるパワフルで普遍的な法則です。
これは「全体の8割の数値は全体を構成する2割の要素が生み出している」
というものです。
経験則からきた法則ですが、実に何にでもあてはまります。
例えば、「売上の8割は、上位2割の顧客が占めている」とか、「売上の8
割は、2割の商品が稼いでいる」とか応用されます。
つまり、2割の上位顧客を常に押えていれば、8割の売上をコントロールす
ることができるわけです。
一度、自分の売上の構成比を確認してみてください。
まず、この法則に即していますから。
■重要な顧客に限定すれば、ライバルより3倍働くことも可能です。
効率とは、そういうことなんですね。
まずは、データを集めて、自分が絞り込むべき顧客を決めること。
根性型営業はそれからですね。