水戸黄門の終焉と大阪都構想
水戸黄門の終焉と大阪都構想
2012.01.12
(2012年1月12日メルマガより)
大阪都構想の件です。
「大阪維新 橋下改革が日本を変える」上山信一著
http://amazon.co.jp/o/ASIN/
私も大阪府民ですから無関心ではいられません。
昨年の選挙でも、
■先日、テレビを見ていると、あるコメンテーターが、
「水戸黄門が終わったのと、
う意味のことを発言していました。
面白い視点ですよね。
なぜなら、水戸黄門は、地方の悪代官や悪庄屋を、
将軍が正していくといういわば究極の中央集権肯定物語です。
地域が主権をもって自立しなければならないという現在の流れとは
せん。
■そういえば堺屋太一も似たようなことを言っていました。
私がそれを聞いたのは、まだ子供の頃ですから、
得ていた時代です。
堺屋太一は「日本は典型的な中央集権国家だ」
っていたような気がします。
確かに、水戸黄門は、
水戸黄門の中で、善人はあくまで善人。
らしているのに、悪者にいじめられたり搾取されるが、
助けられて、やっぱり真面目でコツコツが一番となる。
ひたすら誠実な人間像は美しいともいえますが、
も戦略眼もない愚かな人間だともいえます。
さすがに、この価値観は、為政者に都合が良すぎるだろーーと、
じていたのを思い出します。
私が特にひねくれていのでしょうか。むしろ、
んじゃないかと思うのですが。。。
■あるいはこれは大阪人に特有の感覚なのかも知れない。
「大阪維新」という本にも書いてありますが、
姿勢を持っています。
それは歴史的に、東京(江戸)
みがあるからなのでしょう。
そういう意味では、日本の中でも、
が多かった大阪に、地域主権回復運動が起こるのは、
れません。
■大阪維新とは、明治期の廃藩置県で剥奪された地域の権利を、
活させるための運動です。
水戸黄門は中央集権的ですが、
ませんでした。
というより、厳然とした自治権を持つ各藩の集合体でした。
明治4年の廃藩置県は、
司馬遼太郎は、明治期最大の革命は、
あっさりとそれがなされたのは、
れるかも知れないという危機感だったと思われます。
目先の利益を捨ててでも、中央に権力を集中させて、
ないという当時の既得権者の決意の賜物です。
■
1つには、縮小していく日本では、
ローバル化市場に進出しなければならない。
ーバル市場に国家一律の政策で臨むのは動きが鈍くなる。
柔軟な施策をとるべきだ。
1つには、もはや税収は潤沢ではなく、
ない。だから地域単位で、
ばならない。
これが大阪維新の前提となる考えのようです。
■要するに、自分のことは自分で決める。
う至極シンプルでまっとうな考え方です。
私はこの基本的な前提に納得しますので、
賛同しています。
基本線で賛同した以上は、細かな部分で異議があったとしても、
建設的に考えていきたいと思っています。
そうじゃないと話が進みませんからね。
■それはともかく、このメルマガでは、
ます。
上に紹介した「大阪維新」という本には、
に分りやすく端的に書かれています。
日本が成長する過程で機能した中央集権の仕組みは、
もにその役割を終えたのではないかと上にも書きました。
ところが、これまでの制度に慣れ親しんだ我々は、
とができません。
端的にいうと、重要なことはお上が決めるものだ、
例えば、中小零細企業に根強い「政治が悪い」「景気が悪い」
転嫁。
これは、権限を国に預ける代わりに、
ティを引きずっています。
この10年ほどで、
未だに目立つのは、「インターネットならもっと売れる」「○×
上回復する」「小沢一郎が首相なら日本も変わる」という「
要するに、
頼みのメンタリティです。
「橋下市長ならバラ色の大阪にしてくれる!」
一つ。
あくまで重要なことは自分で行動し、
いと、為政者はおろか、自分の人生からも裏切られます。
■などと私が偉そうなことを言えた柄ではありません。
私なぞ会社員時代は、上司が理解してくれない、
と自分ではコントロール不能なことにイライラして、
しました。
独立してからは約束を反故にされたり、
騙される方にも問題があるんじゃないのと嗤う会社員の知人の言葉
を失ったりしました。
これは全部、私の考え違いでした。
なぜなら、理解されなかったり、約束を破られたり、騙されたり、
り、それはすべて他人による行動であり、
ありません。
私がコントロールできるのは、
彼らの行為に対してどう反応するかです。
だからイライラしたり怒ったり絶望したり、
たと思います。
やはり人は自分で考えて行動すべきであり、
んな結果であり責任を持つべきです。
■まあ私は間抜けですから、
たのですな^^;
世間の人は、大抵、そういう原理に気づいているんでしょうね。
私がお付き合いする企業でも、規模が大きくなればなるほど、
気な人は少なくなり、責任をとるのは自分しかいない、
なります。
ただ、次に厄介なのが、その責任の範囲が狭いことです。
極端にいうと、自分だけは守る、自分の家族までは守る、
守る、という責任の持ち方です。
自分だけは損をしないぞというのは、
体からみれば、甚だ利己的です。
組織全体としては、
実際には行動しない。先に動くと損をするからです。まるで「
マ」そのままです。
会議で発言を求められるととうとうと高説を述べるのに、
うするかというところでは、腕組みをして黙ってしまう。
何もしないでいいように誘導する。
いわゆる総論賛成、各論反対というやつです。
自分が損をしないなら賛成!自分は何もしないけど賛成!
■大げさに聞こえるかも知れませんが、私は、
ってしまった理由であると考えます。
経済全体が成長している時は、
迷惑をそれほどかけなかった。
しかし、経済が縮小した結果、個人の利益最適化が、
してしまった。
世界の先進国でそれが起こっています。
例えば地球温暖化に絡むCO2削減問題を考えてみてください。(
論拠に疑念があるそうですが、それはともかく...)
このままでは経済社会は立ち行かなくなると皆が分っているのに、
いって、自分だけが多大なコストをかけて対策をとれば、
しまう。
先に手を上げた方が損をして、
受する図式です。
法律で取り締まられるならともかく、
ればならないのだ。そう主張する人を、今の資本主義社会では、
義者だと断罪できることはできません。
■深刻なのは世代間格差です。
高齢者は既得権を手放さない。だから若者に利益が回らない。
る問題です。
今の若者にはやる気が見られない。
い。などと言われますが、雇用の機会を奪っているのは、
だからといって、セーフティネットが整備されていない状況で、
する、若者に任せる!
常識とか道徳とか倫理とかで片付けられる問題でないことは確かで
■アメリカ型の資本主義は、個人格差を生みました。
人道主義や博愛主義を掲げて、
ス抜きしてきましたが、それでも追いつかなくなったようです。
日本の場合は、それほど個人格差が大きいわけではありません。
いいながら、
からです。
ただ、その分、再分配をする役割の者(政治家、公務員)が、
りすぎるという問題がここにきてクローズアップされました。
税収がふんだんにあった頃には見えなかったものです。
いずれも精神論で解決するはずはなく、
らない問題です。
■話をミクロな企業組織の問題に戻すと、
ばなるほど、狭い範囲での利益追求(セクショナリズム)
ちが目立つようになります。
中小企業やベンチャーなど小さな組織の場合、
はり組織の目的と個人の目的が一致しやすいからです。
企業の目的とは、
けることです。
小さな企業の場合、
ら代金を貰わないと自分の給料は支払われないという基本を忘れる
しいでしょう。
ところが仕組みの出来上がった大企業は、
料になるという道筋が見えにくい。だから、
ることに力を入れることが、個人にとって自然な行動となります。
そんな分りやすいことがあるんか?
当にあります。複数の企業を同時に見ていると、
■顧客志向を失った組織を再生することは大変です。
固めてしまったヌエのような社員がいっぱいいますので。
彼らが好きな言葉は「ソフトランディング」です。
だけど、急ぎすぎると混乱するから徐々にやっていこう。
翻訳すると「わしが引退するまで、何もせんといてくれよ」
百歩譲っても「うちの部署には問題はない。
張して憚りません。
それが部署内では、
縄ではいきません。
■こういう組織は、意識を変える、
部署を解体するなり、階層を減らすなり、仕組みを変えなければ、
んし、意識は変わりません。
そのためには、トップマネジメントが「顧客中心の組織に変える」
て、抵抗勢力を跳ね返しつつ、強い決意で断行することです。
その援護射撃のもと、専門のコンサルタントが、
追ってやっていく。
これしか浮かびませんね。
トップが社内調整にばかり時間をかけて、
外部のコンサルタントがどれだけ必死になっても、
■そういう意味では、橋下市長の強権的ともいえる姿勢は、
としても、必要なエネルギーの賜物だと理解します。
企業の現場を見ていると、あれぐらい強引な社長でないと、
きません。
水戸黄門の世界なら、中央からやってきた正義の人が、悪代官(
を懲らしめるのでしょうが、
ちません。
常に組織は現場を中心に組み立てなければならない。すなわち、
が中心になって改革すべきです。
動き始めると早いですよ。
はっきりと既得権益を持っている人は最後まで抵抗するでしょうが
人は意識的に変わるのが嫌だなと思っているだけですから、
になれば問題なく協力者になります。
真面目にコツコツ生きることは尊いことですが、
い。自ら判断できる戦略眼をもって、
それが、自分の人生に、自分で責任を持つための姿勢です。
コラム
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