結果を出す人は、手段を目的化している

2015.12.31

(2015年12月31日メルマガより)



■私の今年のトピックといえば、やはり著書を出版したことです。


『「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語』
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4827209693/lanchesterkan-22/ref=nosim

増刷もかかりましたし、望外の喜びです。

少なくない反響もいただき本当にありがとうございます。

■私は10年以上、コンサルタントをしています。

コンサルが本業ですが、研修やセミナーも年間何回かは行います。

セミナーなどでよくある質問が「戦略メソッドは分かった。事例も分かりやすい。しかし、自社で応用するにはどうすればいいのか?」というものです。

質問はしなくても、そう悩む企業は多いのではないでしょうか。

■実際、個別企業によっておかれた状況は様々です。

他社でうまくいった事例をそのまま当てはめてうまくいく保証などどこにもありません。

応用するには、使用する側の工夫が求められます。

■コンサルタントは、個別企業に合わせた応用をするのが仕事の一つです。

ただし、それでも企業側が受け身では、うまくいきません。

戦略は、現場で活用しなければなりません。

現場まで顔を出すコンサルタントもいますが、やれることは限られています。

やはり現場を預かる本人が、自分で工夫して応用しなければ、どんな素晴らしい戦略も絵に描いた餅になってしまいます。

■そのあたりの苦労をストーリーにして書こうと思ったのが、今回の著書の動機の一つでした。

物語の中で、現場に出ている若手営業担当者たちが、自ら戦略の勉強をして、戦略づくりに取り組みます。

出てくるのはシンプルな戦略なのに、そこに至るまで多大な時間を費やします。

他人がみると単純なことも、現場の人間にとってはひどく複雑に見えるもの。

それを整理して、シンプルな一つの方向性を見つけるのはいかに大変なことか。

その分、方向性を自ら見つけることができれば、それは自分たちのものです。

自分たちで見つけた方向性だから現場に落とし込みやすくなります

戦略を現場に落とし込むにはどうすればいいのか?その問いに対する私の答えの一つが、そこにあります。

■なのですが、それをするともう一つの課題が生まれます。

これは、やっているうちに気づいたことです。

■実践する、しない、には個人差があります。

何がなんでもやりきろうとする人、途中であきらめる人、最初からやらない人。

要は人間の問題です。

(1)最後までやりきる人。これは問題ありません。決まったことはやりきろうとするので、放っておいても大丈夫です。

(2)最初からやらない人。これは問題ですが、一定の割合で必ずいます。露骨に反発するか、面従腹背するか、いずれにしろそういう人がいるんだと織り込んでおくことです。

(3)やろうとする気持ちはあるが、途中であきらめる人。

ここが最も問題です。

やる気はあるが、やりきるまでにはいかない。

しかも(3)は多数派ですから、ここが動かないと、組織として機能しません。

■なぜ最初はやろうとするのに、最後までできないのか?

当初は、やる気(熱量)の問題だと考えていました。

思いが弱いので最後までできないのだ。

だとすれば、思い入れを強くするように最初の段階でしておこう。

そう考えて、対処しようとしていました。

■ところが、熱量の足りない人に、油を注いでも、うまくいかないものです。

むしろ、最初のやる気が大きいだけに、失望も大きくて、より冷却してしまう結果になってしまいます。

■そうじゃありませんでした。

最後までやりきる人と、途中で立ち止まる人の違いは、その考え方にあります。

それに気づきました。

■能力もあるし、やる気もある。それなのに、途中で立ち止まってしまう人というのは、スイッチをうまく変えられない人です。

戦略を実行しようとすると、必ず壁に当たります。

計画通りいくことなどほとんどありません。一回ではなく、二回、三回、四回とつまづくことが普通です。

それを乗り越えられる人というのは、何がなんでもその壁を乗り越えることに注力します。

うまくいかないという現実を乗り越えることだけに意識を集中しています。

■ところが、乗り越えられない人は、二度、三度、つまづくと「そもそも、この戦略でいいのだろうか」と俯瞰して考えてしまう癖があるようです。

あるいは自己反省に入ります。「なんで俺はこんなことに一所懸命になっているのだろう?自分にとって、こんなに真剣にやることなのか?」

そういう思考に陥ると、最初からやる気のない人たちを視野に入れてしまいます。やる気がなくて動かない人たちの意見にも一理あるように思えてきます。

これが相対化の罠です。すべてに理があると思ってしまうと、自分が何をすべきかを見失います。

動くべき根拠を失ってしまうのです。

ある意味、頭のいい人こそ実行力がないといえるかも知れません。

なまじ戦略作りの考え方やプロセスを身につけたために、陥ってしまう罠だといえるでしょう。

■逆に、やりきる人は、バカになれる人です。

何があろうと、意地でもやりきる。自分の行動を絶対視してやりぬく。

いわば、バカになるスイッチを切れる人です。

■これを私は「手段の目的化」と呼んでいます。

一般に、手段と目的を混同したらダメです。それは悪いことの典型です。

ただしそれは戦略を作る際においてです。

実行段階に入れば、ある意味、手段を目的化しなければなりません。

そうじゃないと、相対化の罠にはまって、推進力を失ってしまうのです。

■もちろん戦略方向性を決める際には、ものごとを長期的、全体的に見なければなりません。

そこでは相対化する視点が必要になります。

ところが、戦略が決まって実行するフェーズに入ると、余計な情報など遮断してしまって、四の五の言わずにやりきることが重要です。

極端な例として「間違った戦略でもやりきると結果が出る」というのは経験として事実だと断言します。

冷静に頭を使う時。熱いバカになる時。そのスイッチを自在に切ることができれば最強でしょう。

まわりにいる「結果を出す人」を観察してみてください。

きっと、その人は、うまく「手段を目的化」できる人のはずです。

■戦略はシンプルに。実行はクレイジーに。

それが私の信条です。

戦略づくりは考え抜いた末に、シンプルにまとめる。

そして一度決めた戦略は何がなんでもクレイジーにやりきる。

それが結果を出すための最善の道であると信じています。

■ちなみに、このメルマガを大晦日というタイミングで出すことに、意義はあるのでしょうか?

たぶんありませんな。

私もバカになるスイッチを切っておりますね。

(2015年12月31日メルマガより)



■私の今年のトピックといえば、やはり著書を出版したことです。


『「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語』
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4827209693/lanchesterkan-22/ref=nosim

増刷もかかりましたし、望外の喜びです。

少なくない反響もいただき本当にありがとうございます。

■私は10年以上、コンサルタントをしています。

コンサルが本業ですが、研修やセミナーも年間何回かは行います。

セミナーなどでよくある質問が「戦略メソッドは分かった。事例も分かりやすい。しかし、自社で応用するにはどうすればいいのか?」というものです。

質問はしなくても、そう悩む企業は多いのではないでしょうか。

■実際、個別企業によっておかれた状況は様々です。

他社でうまくいった事例をそのまま当てはめてうまくいく保証などどこにもありません。

応用するには、使用する側の工夫が求められます。

■コンサルタントは、個別企業に合わせた応用をするのが仕事の一つです。

ただし、それでも企業側が受け身では、うまくいきません。

戦略は、現場で活用しなければなりません。

現場まで顔を出すコンサルタントもいますが、やれることは限られています。

やはり現場を預かる本人が、自分で工夫して応用しなければ、どんな素晴らしい戦略も絵に描いた餅になってしまいます。

■そのあたりの苦労をストーリーにして書こうと思ったのが、今回の著書の動機の一つでした。

物語の中で、現場に出ている若手営業担当者たちが、自ら戦略の勉強をして、戦略づくりに取り組みます。

出てくるのはシンプルな戦略なのに、そこに至るまで多大な時間を費やします。

他人がみると単純なことも、現場の人間にとってはひどく複雑に見えるもの。

それを整理して、シンプルな一つの方向性を見つけるのはいかに大変なことか。

その分、方向性を自ら見つけることができれば、それは自分たちのものです。

自分たちで見つけた方向性だから現場に落とし込みやすくなります

戦略を現場に落とし込むにはどうすればいいのか?その問いに対する私の答えの一つが、そこにあります。

■なのですが、それをするともう一つの課題が生まれます。

これは、やっているうちに気づいたことです。

■実践する、しない、には個人差があります。

何がなんでもやりきろうとする人、途中であきらめる人、最初からやらない人。

要は人間の問題です。

(1)最後までやりきる人。これは問題ありません。決まったことはやりきろうとするので、放っておいても大丈夫です。

(2)最初からやらない人。これは問題ですが、一定の割合で必ずいます。露骨に反発するか、面従腹背するか、いずれにしろそういう人がいるんだと織り込んでおくことです。

(3)やろうとする気持ちはあるが、途中であきらめる人。

ここが最も問題です。

やる気はあるが、やりきるまでにはいかない。

しかも(3)は多数派ですから、ここが動かないと、組織として機能しません。

■なぜ最初はやろうとするのに、最後までできないのか?

当初は、やる気(熱量)の問題だと考えていました。

思いが弱いので最後までできないのだ。

だとすれば、思い入れを強くするように最初の段階でしておこう。

そう考えて、対処しようとしていました。

■ところが、熱量の足りない人に、油を注いでも、うまくいかないものです。

むしろ、最初のやる気が大きいだけに、失望も大きくて、より冷却してしまう結果になってしまいます。

■そうじゃありませんでした。

最後までやりきる人と、途中で立ち止まる人の違いは、その考え方にあります。

それに気づきました。

■能力もあるし、やる気もある。それなのに、途中で立ち止まってしまう人というのは、スイッチをうまく変えられない人です。

戦略を実行しようとすると、必ず壁に当たります。

計画通りいくことなどほとんどありません。一回ではなく、二回、三回、四回とつまづくことが普通です。

それを乗り越えられる人というのは、何がなんでもその壁を乗り越えることに注力します。

うまくいかないという現実を乗り越えることだけに意識を集中しています。

■ところが、乗り越えられない人は、二度、三度、つまづくと「そもそも、この戦略でいいのだろうか」と俯瞰して考えてしまう癖があるようです。

あるいは自己反省に入ります。「なんで俺はこんなことに一所懸命になっているのだろう?自分にとって、こんなに真剣にやることなのか?」

そういう思考に陥ると、最初からやる気のない人たちを視野に入れてしまいます。やる気がなくて動かない人たちの意見にも一理あるように思えてきます。

これが相対化の罠です。すべてに理があると思ってしまうと、自分が何をすべきかを見失います。

動くべき根拠を失ってしまうのです。

ある意味、頭のいい人こそ実行力がないといえるかも知れません。

なまじ戦略作りの考え方やプロセスを身につけたために、陥ってしまう罠だといえるでしょう。

■逆に、やりきる人は、バカになれる人です。

何があろうと、意地でもやりきる。自分の行動を絶対視してやりぬく。

いわば、バカになるスイッチを切れる人です。

■これを私は「手段の目的化」と呼んでいます。

一般に、手段と目的を混同したらダメです。それは悪いことの典型です。

ただしそれは戦略を作る際においてです。

実行段階に入れば、ある意味、手段を目的化しなければなりません。

そうじゃないと、相対化の罠にはまって、推進力を失ってしまうのです。

■もちろん戦略方向性を決める際には、ものごとを長期的、全体的に見なければなりません。

そこでは相対化する視点が必要になります。

ところが、戦略が決まって実行するフェーズに入ると、余計な情報など遮断してしまって、四の五の言わずにやりきることが重要です。

極端な例として「間違った戦略でもやりきると結果が出る」というのは経験として事実だと断言します。

冷静に頭を使う時。熱いバカになる時。そのスイッチを自在に切ることができれば最強でしょう。

まわりにいる「結果を出す人」を観察してみてください。

きっと、その人は、うまく「手段を目的化」できる人のはずです。

■戦略はシンプルに。実行はクレイジーに。

それが私の信条です。

戦略づくりは考え抜いた末に、シンプルにまとめる。

そして一度決めた戦略は何がなんでもクレイジーにやりきる。

それが結果を出すための最善の道であると信じています。

■ちなみに、このメルマガを大晦日というタイミングで出すことに、意義はあるのでしょうか?

たぶんありませんな。

私もバカになるスイッチを切っておりますね。

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