北欧企業にみるランチェスター戦略

2004.11.11

(2004年11月11日メルマガより)

ランチェスター戦略って、何にでも応用できる戦略です。
これを研究していると本当にそう感じます。

やはり、ランチェスター法則という統計学的な法則に則しているからでしょう。時代や社会情勢が変化しても、そのエッセンスは何ら変わることなく、私たちに有用です。

今回の知恵袋では、世界レベルでの事例をご紹介いたします。

題して『北欧企業にみるランチェスター戦略』

ただ、ことわっておきますが、北欧の企業が、ランチェスター戦略を研究しているとか、ランチェスター協会の会員であるといったことではありませんよ(^^;)
北欧企業の戦略をランチェスター戦略の視点から見ていきます。


1.フィンランド(1)
2.アメリカ(2)
3.スウェーデン(3)
4.デンマーク(4)
5.台湾(6)
6.シンガポール(7)
7.スイス(5)
8.アイスランド(12)
9.ノルウェー(8)
10.オーストラリア(10)
11.日本(16)

これ何だかわかります?

実は、世界経済フォーラム(WEF)が発表した2003年度国際競争力ランキングです。(カッコ内は前年ランキング)

1位は、2年連続のフィンランド。他にも北欧の国が4つもランクインしています。

北欧といえば、高度福祉社会構想が1980年代に破綻して、90年代にはジョージ・ソロスのポンド攻撃に端を発する金融危機に見まわれました。
いわば日本のバブル崩壊後のような状況にほんのつい最近にまでなっていたのです。

そこから、どうやって復活したのでしょうか?

そのあたりのことを「SAPIO」で大前研一氏が解説しています。(2003年12月10日号)

大前氏によると北欧諸国の復活は「人材教育に力を入れた」「徹底して市場開放した」「近隣諸国との協調路線を推し進めた」という方策によるところが大きいといいます。
不良債権を2年で処理すると、規制緩和して市場を開放、外資を呼び込みました。もともとITリテラシー(理解する力)が高かった北欧諸国は、ITとモバイルの力で、社会システム改革をなしとげたということです。

さて、ここからが本題です。

北欧の企業が非常に元気なことをご存知でしょうか。
ノキア、エリクソン、ダニスコ、エレクトロラクス、オプティコン...
知られざるトップ企業がいっぱいあります。

実は、北欧の企業にはある特徴的な戦略があります。
その独特の戦略が、北欧企業の強さを作っているようです。

彼等は、国内市場が小さいために、早くから、国外市場に打って出る戦略をとりました。

ただし...<ここからがキモです>

北欧企業の技術は確かに高いのですが、ドイツのような世界の技術大国と争っては勝てません。
そこで、北欧の一流企業は旧ソ連の国(ラトビア、リトアニア、エストニア)や中央アジア(アゼルバイジャン、カザフスタン、モルドバ、グルジア)に狙いを定めました。

勝ち易きに勝て。

向かうところ敵なしの勝負でした。

一つ一つの国は、小さいものの、それぞれの市場で、高いシェアを集めて、全体では世界に比肩しうる売上と利益を獲得することになります。

----------------------------------

☆ランチェスター戦略に「足下の敵攻撃の原則」というものがあります。

これは、自分より強い企業と競争する場合でも、まともに攻撃をしかけては勝ち目が薄いので、とりあえず、自分より弱い企業を攻撃しなさいという戦略の原則です。

まず弱い企業を叩いて、自分がそれなりの力を蓄えた上で、上位企業に戦いを挑みます。

強いものに真っ向勝負と言えば、勇ましいのですが、それでは戦略が無いと思われても仕方がありません。

競争目標と攻撃目標は別なのです。

北欧諸国の企業はまさにこの「足下の敵攻撃の原則」に基づく戦略行動をとったわけです。


☆さらにもう1つのランチェスター戦略の基本「ナンバーワン主義」

これは、どんな小さな市場でも、2位以下に圧倒的な差をつけたナンバーワンを獲得しなさい!という原則です。

ランチェスター戦略において「全体のシェア」というものはあまり意味をなしません。常に「どの市場でのシェアなのか」に意味を求めます。

全国では小さなシェアしか持たない企業でも、ある狭い地域でなら、ナンバーワンを獲得できる可能性があります。

あるいは、エリアは全国にまたがっていても、顧客を絞りこんだ市場の中でなら、ナンバーワンをとることができるかもしれません。

例えば「顧客の年齢層」「所得レベル」「既婚・未婚」「持ち家か貸家か」「健康志向の強さ」などの基準で、お客さんを特定してみることです。

実は、小さいけれど、とても元気な企業、強い企業の多くはこの独特の市場で、ナンバーワンを持っています。

ただ、外から見ている限り、それがわからない。
あるいは分かっていても、手を出せないような独特の市場なのです。

----------------------------------

こうして力をつけたのが、ノキアやエリクソン。
彼等は「バルト海経済圏」という独特の標的市場で、圧倒的な1位を獲得し、満を持して世界市場に打って出たのです。

どんな小さな市場でも、ナンバーワンの地位を持つ企業は強いもの。北欧の企業は、世界市場で敗れても、再度、自分のホームに戻って態勢を立て直す余裕があります。
なぜなら、政治や宗教情勢が複雑なバルト海沿岸や黒海周辺は、他国の一流企業といえども簡単に攻略できない市場となっているからです。

どんな小さな市場でもいいから圧倒的な1位(ナンバーワン)を獲得すべし!
足下の敵を攻撃せよ!

どうですか?
ランチェスター戦略の原則は、ここでも活きているわけですね。

さて、大前氏は、最後にこう結んでいます。
日本は国内市場から、すぐにアメリカや欧州に進出しようとする。しかし、今こそ、黄海、東シナ海、日本海を中心とした経済圏に目を向けるべきではないか?

小さな企業こそ、独特の市場で戦ってみるべきではないでしょうか?

(2004年11月11日メルマガより)

ランチェスター戦略って、何にでも応用できる戦略です。
これを研究していると本当にそう感じます。

やはり、ランチェスター法則という統計学的な法則に則しているからでしょう。時代や社会情勢が変化しても、そのエッセンスは何ら変わることなく、私たちに有用です。

今回の知恵袋では、世界レベルでの事例をご紹介いたします。

題して『北欧企業にみるランチェスター戦略』

ただ、ことわっておきますが、北欧の企業が、ランチェスター戦略を研究しているとか、ランチェスター協会の会員であるといったことではありませんよ(^^;)
北欧企業の戦略をランチェスター戦略の視点から見ていきます。


1.フィンランド(1)
2.アメリカ(2)
3.スウェーデン(3)
4.デンマーク(4)
5.台湾(6)
6.シンガポール(7)
7.スイス(5)
8.アイスランド(12)
9.ノルウェー(8)
10.オーストラリア(10)
11.日本(16)

これ何だかわかります?

実は、世界経済フォーラム(WEF)が発表した2003年度国際競争力ランキングです。(カッコ内は前年ランキング)

1位は、2年連続のフィンランド。他にも北欧の国が4つもランクインしています。

北欧といえば、高度福祉社会構想が1980年代に破綻して、90年代にはジョージ・ソロスのポンド攻撃に端を発する金融危機に見まわれました。
いわば日本のバブル崩壊後のような状況にほんのつい最近にまでなっていたのです。

そこから、どうやって復活したのでしょうか?

そのあたりのことを「SAPIO」で大前研一氏が解説しています。(2003年12月10日号)

大前氏によると北欧諸国の復活は「人材教育に力を入れた」「徹底して市場開放した」「近隣諸国との協調路線を推し進めた」という方策によるところが大きいといいます。
不良債権を2年で処理すると、規制緩和して市場を開放、外資を呼び込みました。もともとITリテラシー(理解する力)が高かった北欧諸国は、ITとモバイルの力で、社会システム改革をなしとげたということです。

さて、ここからが本題です。

北欧の企業が非常に元気なことをご存知でしょうか。
ノキア、エリクソン、ダニスコ、エレクトロラクス、オプティコン...
知られざるトップ企業がいっぱいあります。

実は、北欧の企業にはある特徴的な戦略があります。
その独特の戦略が、北欧企業の強さを作っているようです。

彼等は、国内市場が小さいために、早くから、国外市場に打って出る戦略をとりました。

ただし...<ここからがキモです>

北欧企業の技術は確かに高いのですが、ドイツのような世界の技術大国と争っては勝てません。
そこで、北欧の一流企業は旧ソ連の国(ラトビア、リトアニア、エストニア)や中央アジア(アゼルバイジャン、カザフスタン、モルドバ、グルジア)に狙いを定めました。

勝ち易きに勝て。

向かうところ敵なしの勝負でした。

一つ一つの国は、小さいものの、それぞれの市場で、高いシェアを集めて、全体では世界に比肩しうる売上と利益を獲得することになります。

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☆ランチェスター戦略に「足下の敵攻撃の原則」というものがあります。

これは、自分より強い企業と競争する場合でも、まともに攻撃をしかけては勝ち目が薄いので、とりあえず、自分より弱い企業を攻撃しなさいという戦略の原則です。

まず弱い企業を叩いて、自分がそれなりの力を蓄えた上で、上位企業に戦いを挑みます。

強いものに真っ向勝負と言えば、勇ましいのですが、それでは戦略が無いと思われても仕方がありません。

競争目標と攻撃目標は別なのです。

北欧諸国の企業はまさにこの「足下の敵攻撃の原則」に基づく戦略行動をとったわけです。


☆さらにもう1つのランチェスター戦略の基本「ナンバーワン主義」

これは、どんな小さな市場でも、2位以下に圧倒的な差をつけたナンバーワンを獲得しなさい!という原則です。

ランチェスター戦略において「全体のシェア」というものはあまり意味をなしません。常に「どの市場でのシェアなのか」に意味を求めます。

全国では小さなシェアしか持たない企業でも、ある狭い地域でなら、ナンバーワンを獲得できる可能性があります。

あるいは、エリアは全国にまたがっていても、顧客を絞りこんだ市場の中でなら、ナンバーワンをとることができるかもしれません。

例えば「顧客の年齢層」「所得レベル」「既婚・未婚」「持ち家か貸家か」「健康志向の強さ」などの基準で、お客さんを特定してみることです。

実は、小さいけれど、とても元気な企業、強い企業の多くはこの独特の市場で、ナンバーワンを持っています。

ただ、外から見ている限り、それがわからない。
あるいは分かっていても、手を出せないような独特の市場なのです。

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こうして力をつけたのが、ノキアやエリクソン。
彼等は「バルト海経済圏」という独特の標的市場で、圧倒的な1位を獲得し、満を持して世界市場に打って出たのです。

どんな小さな市場でも、ナンバーワンの地位を持つ企業は強いもの。北欧の企業は、世界市場で敗れても、再度、自分のホームに戻って態勢を立て直す余裕があります。
なぜなら、政治や宗教情勢が複雑なバルト海沿岸や黒海周辺は、他国の一流企業といえども簡単に攻略できない市場となっているからです。

どんな小さな市場でもいいから圧倒的な1位(ナンバーワン)を獲得すべし!
足下の敵を攻撃せよ!

どうですか?
ランチェスター戦略の原則は、ここでも活きているわけですね。

さて、大前氏は、最後にこう結んでいます。
日本は国内市場から、すぐにアメリカや欧州に進出しようとする。しかし、今こそ、黄海、東シナ海、日本海を中心とした経済圏に目を向けるべきではないか?

小さな企業こそ、独特の市場で戦ってみるべきではないでしょうか?

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