営業の分かりやすいコトバとは

2006.04.27


(2006年4月27日メルマガより)

■先日、エクスペリエンス・マーケティングで有名な、藤村正宏さんのセミ
ナーに参加してきました。久しぶりに生のセミナーに参加しましたが、いや
あ、面白いセミナーでしたよー。

感心したのは、すごく人柄がいい方なんですね。それがセミナーにもにじみ
出ておりました。シンパが多いのもうなづけます。

■藤村さんは、こう仰っていました。「ぼくのセミナーとか本の内容は、ど
んどん、勝手に使ってくださいね。パクッてくれていいですよー」

つまんないノウハウを囲い込んで「おれの考えたノウハウは使うな」なんて
言う人もいる中で、潔い人ですねー。

いっぺんに好きになったことは言うまでもありません。

■「世の中からもらったものは、世の中に返そう!」

こう考える人がいると、世間も捨てたもんじゃないなと嬉しくなります。

私事ながら、私も、この道を志した初心を思い出しました...

それは編集後記でお伝えしますね。

☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆

■藤村正宏氏が言ったコトバで、まずピンときたのが「価値は、他人が決め
ることなんだよ」ということです。

実に多くのメーカーが、自らが作り出した商品そのものに価値があると"勘
違い"しています。

まあ、経理上は在庫として計上されるのだから、価値があるような気がする
のも仕方ありませんか。。。

ただし、商品に惚れこむあまり、「こんないい商品は売れて当たり前だ」
「これが売れないのはお客さんが悪いんだ」などと言い出すのは、勘違いも
ハナハダシイ。

あるお客さんにとって、その商品は価値がないものかも知れないし、あるお
客さんにとっては、そこそこの価値があるかも知れない。

いずれにしろ、その商品が「いい・悪い」は、売り手が決めることではない。
お客さんが決めることです。

もっとも、商品を抱えて、じーっと待ってるだけでは、お客さんにはその商
品が何なのかは伝わらないし、売れるはずもありません。

そこで、販売促進のプロである藤村氏は「本当に価値があるなら、価値があ
ることをお客さんにコトバで伝えようよ」と提唱されています。


■これは当然ながら、営業の基本でもあります。

営業は、いわば、売り手と買い手の橋渡しをして「価値を生む」存在です。

「こんないい商品が売れないのはおかしい」などと傲慢になってもいけない
し、「いくらなら買ってもらえますか?」などと卑屈になってもいけません。

営業の仕事は、そのお客さんにとって、自社の商品がどのような価値を持つ
のかを分かりやすく伝えることです。

■そうです。

   わかりやすく!

これが、最大のポイントです。

■売り手は自社商品のことをよく理解していますが、買い手はたぶんあまり
知らないでしょう。売り手が思うよりも、ぜんぜん商品のことを理解してい
ません。理解する義務もありません。

だから、その商品が何なのか、どういう特徴があるのか、その商品を買うと
どんな得があるのかを、分かりやすく伝えなければ、興味も持たれません。

ところが、この"分かりやすく"というのがわからない。売り手は、なかな
か買い手の気持ちになれないのです。

こういう話は常識だから言わなくても分かるだろうと省いたために、訳のわ
からない説明になってしまうのです。

そこで、"橋渡し役"としての営業の役割が重要になります。

優秀な営業とは、売り手と買い手の間に立って、双方を理解できる人です。

双方を理解し、双方に通じるコトバを使うことができる人です。


■「分かりやすいコトバ」を使うコツとは何でしょうか。

藤村氏は、

1.ターゲットを明確にする

2.何を伝えるかを明確にする

3.目標を明確にする

と言っています。

要するに「だれに、何を、どのような目的で」伝えるのかを明らかにするこ
とですね。


■まず「だれに」

自分のお客さんは誰なのかを意識して話していますか?

会社で教えられたセールストークを繰り返すだけでは、独り言の域を出ませ
ん。これでは、相手もちんぷんかんぷんのトークになってしまうことでしょ
う^^

もし、自分の営業交渉能力が未熟で、相手によってセールストークを工夫す
ることができないのなら、同じ種類のお客さんばかりを狙わなければなりま
せん。

いや、むしろ、営業能力は皆、未熟なもんです。

だから、ランチェスター戦略にいう「一点集中主義」を貫くことは、特定の
お客さんを深く深く理解することにつながり、営業の未熟さをカバーするこ
とになります。


■つぎに「何を」

もちろん、自分の商品を正しく理解していなければ、分かりやすい説明など、
望むべくもありませんね。

たまに、鋭い指摘をされたら、切り替えしができずに黙り込んでしまう営業
マンがいますが、これは子供の使いのようなもんです。

お客さんが商品を買うのは、その商品がお客さんの何らかの「問題解決」を
為すからです。

問題解決を提案するためには、自分の提供できる商品をとことん知っていな
ければなりません。


■最後に「目的」

お客さんとの関係も良好、商品知識もある、活動的。だけど、成績が伸びな
いという営業マンがいます。

これは俗にいう"ツメが甘い"というやつです。

ツメが甘いというのは、目的が明確ではないのです。

営業の目的は、お客さんに"買う"という「行動」をとらせることです。

それなのに、お客さんの課題を鋭く指摘して、商品メリットを滔々と述べて
「ああー。いい商品だねー」で終わっているのでは、何をやっているのかわ
かりません。

実際には、優秀な営業は、自分なりの「ツメ」を持っています。端的に発注
書をその場で書き出す人もいますし、(量販店なら)店舗配分表を代書する
人もいます。

決して、難しいコトバはいりません。

「じゃあ、○個入れときましょうね」といった程度のことで十分です。

これがあるとないのとでは、分かりやすさが全然違うのです。


■いかがでしょうか。

「分かりやすい」という抽象的なコトバを、具体的にイメージすることがで
きたでしょうか。

このメルマガも、できるだけ分かりやすく書くように心がけていますが、皆
さんに伝わったかどうか。。。

価値を決めるのは皆さんですね。

☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆

編集後記

■「世の中からもらったものは、世の中に返そう」かっこいい言葉ですね。

もう1つ、かっこいい言葉を。

「仕事あるいは職業は"生計をたてるために日常継続的に従事する人間活動
"と定義されているが(中略)職業は"人間社会をより進歩・発展させるた
めの人びとに与えられた社会的分担"」佐川幸三郎「新しいマーケティング
の実際」より

■私も昔、人並みに悩むことがありました。

何のために働いているのだろうって...

営業をやっていると、辛いことも多いんですね。分かっていただけると思い
ます。

■家族を幸せにするために、いっぱいお金を稼ぎたい。だから、嫌なことに
も耐えよう...なんて思っていても、辛くなるのは同じです。仕事の時間がま
るまる耐える時間になってしまう。

■ところが「企業は社会貢献をしなければならないのではない。社会に貢献
する企業しか生き残れないのだ」というマーケティングの基本理念を知った
時、こう考えることができました。

「家族を幸せにするために金を稼ぐというのは間違っている。家族を幸せに
するためには、よりよい社会を作るべきなのだ」

我々が、努力して、適正な企業経営をすることは、人間社会をより進歩・発
展させることにつながります。

それがマーケティングの理念です。
(恥ずかしながら、それまで、マーケティングというのは消費者をだまくら
かして、モノを売りつけるテクニックだと思っていたのですから、コペルニ
クス的転向ぶりですな)

■ああ。マーケティングとは、人間が一生賭ける価値のある仕事だなあ、と
思ったのが、私のターニングポイントだったのです。

初心忘れるべからず。




(2006年4月27日メルマガより)

■先日、エクスペリエンス・マーケティングで有名な、藤村正宏さんのセミ
ナーに参加してきました。久しぶりに生のセミナーに参加しましたが、いや
あ、面白いセミナーでしたよー。

感心したのは、すごく人柄がいい方なんですね。それがセミナーにもにじみ
出ておりました。シンパが多いのもうなづけます。

■藤村さんは、こう仰っていました。「ぼくのセミナーとか本の内容は、ど
んどん、勝手に使ってくださいね。パクッてくれていいですよー」

つまんないノウハウを囲い込んで「おれの考えたノウハウは使うな」なんて
言う人もいる中で、潔い人ですねー。

いっぺんに好きになったことは言うまでもありません。

■「世の中からもらったものは、世の中に返そう!」

こう考える人がいると、世間も捨てたもんじゃないなと嬉しくなります。

私事ながら、私も、この道を志した初心を思い出しました...

それは編集後記でお伝えしますね。

☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆

■藤村正宏氏が言ったコトバで、まずピンときたのが「価値は、他人が決め
ることなんだよ」ということです。

実に多くのメーカーが、自らが作り出した商品そのものに価値があると"勘
違い"しています。

まあ、経理上は在庫として計上されるのだから、価値があるような気がする
のも仕方ありませんか。。。

ただし、商品に惚れこむあまり、「こんないい商品は売れて当たり前だ」
「これが売れないのはお客さんが悪いんだ」などと言い出すのは、勘違いも
ハナハダシイ。

あるお客さんにとって、その商品は価値がないものかも知れないし、あるお
客さんにとっては、そこそこの価値があるかも知れない。

いずれにしろ、その商品が「いい・悪い」は、売り手が決めることではない。
お客さんが決めることです。

もっとも、商品を抱えて、じーっと待ってるだけでは、お客さんにはその商
品が何なのかは伝わらないし、売れるはずもありません。

そこで、販売促進のプロである藤村氏は「本当に価値があるなら、価値があ
ることをお客さんにコトバで伝えようよ」と提唱されています。


■これは当然ながら、営業の基本でもあります。

営業は、いわば、売り手と買い手の橋渡しをして「価値を生む」存在です。

「こんないい商品が売れないのはおかしい」などと傲慢になってもいけない
し、「いくらなら買ってもらえますか?」などと卑屈になってもいけません。

営業の仕事は、そのお客さんにとって、自社の商品がどのような価値を持つ
のかを分かりやすく伝えることです。

■そうです。

   わかりやすく!

これが、最大のポイントです。

■売り手は自社商品のことをよく理解していますが、買い手はたぶんあまり
知らないでしょう。売り手が思うよりも、ぜんぜん商品のことを理解してい
ません。理解する義務もありません。

だから、その商品が何なのか、どういう特徴があるのか、その商品を買うと
どんな得があるのかを、分かりやすく伝えなければ、興味も持たれません。

ところが、この"分かりやすく"というのがわからない。売り手は、なかな
か買い手の気持ちになれないのです。

こういう話は常識だから言わなくても分かるだろうと省いたために、訳のわ
からない説明になってしまうのです。

そこで、"橋渡し役"としての営業の役割が重要になります。

優秀な営業とは、売り手と買い手の間に立って、双方を理解できる人です。

双方を理解し、双方に通じるコトバを使うことができる人です。


■「分かりやすいコトバ」を使うコツとは何でしょうか。

藤村氏は、

1.ターゲットを明確にする

2.何を伝えるかを明確にする

3.目標を明確にする

と言っています。

要するに「だれに、何を、どのような目的で」伝えるのかを明らかにするこ
とですね。


■まず「だれに」

自分のお客さんは誰なのかを意識して話していますか?

会社で教えられたセールストークを繰り返すだけでは、独り言の域を出ませ
ん。これでは、相手もちんぷんかんぷんのトークになってしまうことでしょ
う^^

もし、自分の営業交渉能力が未熟で、相手によってセールストークを工夫す
ることができないのなら、同じ種類のお客さんばかりを狙わなければなりま
せん。

いや、むしろ、営業能力は皆、未熟なもんです。

だから、ランチェスター戦略にいう「一点集中主義」を貫くことは、特定の
お客さんを深く深く理解することにつながり、営業の未熟さをカバーするこ
とになります。


■つぎに「何を」

もちろん、自分の商品を正しく理解していなければ、分かりやすい説明など、
望むべくもありませんね。

たまに、鋭い指摘をされたら、切り替えしができずに黙り込んでしまう営業
マンがいますが、これは子供の使いのようなもんです。

お客さんが商品を買うのは、その商品がお客さんの何らかの「問題解決」を
為すからです。

問題解決を提案するためには、自分の提供できる商品をとことん知っていな
ければなりません。


■最後に「目的」

お客さんとの関係も良好、商品知識もある、活動的。だけど、成績が伸びな
いという営業マンがいます。

これは俗にいう"ツメが甘い"というやつです。

ツメが甘いというのは、目的が明確ではないのです。

営業の目的は、お客さんに"買う"という「行動」をとらせることです。

それなのに、お客さんの課題を鋭く指摘して、商品メリットを滔々と述べて
「ああー。いい商品だねー」で終わっているのでは、何をやっているのかわ
かりません。

実際には、優秀な営業は、自分なりの「ツメ」を持っています。端的に発注
書をその場で書き出す人もいますし、(量販店なら)店舗配分表を代書する
人もいます。

決して、難しいコトバはいりません。

「じゃあ、○個入れときましょうね」といった程度のことで十分です。

これがあるとないのとでは、分かりやすさが全然違うのです。


■いかがでしょうか。

「分かりやすい」という抽象的なコトバを、具体的にイメージすることがで
きたでしょうか。

このメルマガも、できるだけ分かりやすく書くように心がけていますが、皆
さんに伝わったかどうか。。。

価値を決めるのは皆さんですね。

☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆

編集後記

■「世の中からもらったものは、世の中に返そう」かっこいい言葉ですね。

もう1つ、かっこいい言葉を。

「仕事あるいは職業は"生計をたてるために日常継続的に従事する人間活動
"と定義されているが(中略)職業は"人間社会をより進歩・発展させるた
めの人びとに与えられた社会的分担"」佐川幸三郎「新しいマーケティング
の実際」より

■私も昔、人並みに悩むことがありました。

何のために働いているのだろうって...

営業をやっていると、辛いことも多いんですね。分かっていただけると思い
ます。

■家族を幸せにするために、いっぱいお金を稼ぎたい。だから、嫌なことに
も耐えよう...なんて思っていても、辛くなるのは同じです。仕事の時間がま
るまる耐える時間になってしまう。

■ところが「企業は社会貢献をしなければならないのではない。社会に貢献
する企業しか生き残れないのだ」というマーケティングの基本理念を知った
時、こう考えることができました。

「家族を幸せにするために金を稼ぐというのは間違っている。家族を幸せに
するためには、よりよい社会を作るべきなのだ」

我々が、努力して、適正な企業経営をすることは、人間社会をより進歩・発
展させることにつながります。

それがマーケティングの理念です。
(恥ずかしながら、それまで、マーケティングというのは消費者をだまくら
かして、モノを売りつけるテクニックだと思っていたのですから、コペルニ
クス的転向ぶりですな)

■ああ。マーケティングとは、人間が一生賭ける価値のある仕事だなあ、と
思ったのが、私のターニングポイントだったのです。

初心忘れるべからず。



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