足腰の弱い欧米企業、頭の弱い日本企業

2011.05.19

(2011年5月19日メルマガより)


■今回のタイトルは挑発的ですね^^;

あまり題名でインパクトを出すことは好きではないのですが、今回はこんな
タイトルを選んでしまいました。

不快に思われた方にはすみませんm(_ _)m

■東日本大震災から二ヶ月が過ぎました。

被災された方には、重ね重ねお見舞いを申し上げます。

それにしても、混乱は収まりそうにはありません。

震災直後は、パニックに陥らない日本人を賞賛する声の多かった海外メディ
アの論調も、政治的対応を批判する声に変わってしまいました。

某テレビでコメンテーターが「日本の一般人は優秀だが、ホワイトカラーや
指導者がいかにダメかが露呈された」と発言していたのが印象的です。

そうなんですね。危機にある時、その人や集団の本質が表れます。

日本の場合、明らかに政治的なリーダーシップが弱いことを世界に晒してし
まったわけです。

■最近、「ダッポーチョ 太平洋の奇跡」という本を読みました。
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4396315368/lanchesterkan-22/ref=nosim

これは、太平洋戦争におけるサイパン戦線を描いたノンフィクション小説です。

竹之内豊主演で映画化されたので、こういう本が文庫になって出版されたわ
けです。

小説の出来はともかく^^;ここに描かれているのは、指揮命令系統を失っ
た後でも規律を守り、終戦から半年もゲリラ戦を続けた日本の小隊の姿です。

戦争がとうに終わったことを知った彼らは「国の復興に貢献したい」と投降
し、敵であるアメリカ軍から賞賛と尊敬を受けます。

その時、敵方にいたアメリカ人がこの小説の著者です。彼は、あとがきでこ
う書いています。

「日本の兵隊は、よく戦ったのです。彼らは、世界の戦士たちの中でも、最
も優れた戦士たちでした。」

■私は「ランチェスター戦略セミナー」の中で戦争の事例を話したりするの
で、この手の本には目を通そうとしていますが、同じような内容のものは多
いといえます。

太平洋戦争の歴史の中で語られるのは、現場で戦う兵隊の粘り強さ、頑強さ
とともに、指揮官の戦略眼の欠如です。

特に、私がよくとりあげるガダルカナル戦線では、多くの兵隊が、指揮官の
無策によって尊い命を落とすことになりました。

いかに戦略というものが重要かが、この事例から分かります。

■それから65年以上経った今も、日本の状況は何ら変わっていないことに
驚きます。

今回の震災でも、現場の警察や自衛隊の迅速かつ的確な行動が、多くの命を
救ったと聞き及びます。

被災した方々も、パニックにも陥らず、略奪行為に走ることもせず、規律と
節度を品位を失わない行動をとっています。

いずれも、一般の日本人がいかに優秀であるかを示すものでしょう。

ところが、大きな枠組みで物事を捉え、決断を下さなければならないトップ
には、判断の遅れが目立ちます。

そもそも福島第一原発をメルトダウンに至らせ、周辺10キロほどの国土を
数十年(あるいは数百年)も封鎖せざるを得ない状況に追い込んだのが、震
災後数日の判断の迷いであったとすれば、何と途方もなく高い代償となった
ことでしょうか。

■日本のこのような状況を尻目に(震災とは無関係ですが)アメリカの主要
企業は軒並み2桁以上の成長を示しています。

直接的には、世界的な情報投資の増加と新興国の成長が後押しした結果です。

しかし、歴史的に見ても、産業構造が変化する時期には、欧米の企業の強さ
が際立ちます。

ほんの二十数年前までは、日本企業の強さに欧米企業は太刀打ちできないと
半ば諦め気味だったことを思えば、驕れる者は久しからず、と言いたくもな
りますね。

■日本企業の強さは、現場における粘り強さです。

例えばトヨタの製造現場における「すり合わせ」の技術などは、とても欧米
のメーカーが真似できるものではないそうです。

なぜなら、トヨタと複数の部品メーカーが集まって、気が遠くなるぐらい何
度も微妙な違いを出して組み立てては実験検証することを繰り返した末に作
り上げた技術を、誰も真似しようとは思わないからです。

世界でも突出した地位を占めている日本の製造業は、このような現場の驚異
的な粘り強さに支えられています。

今回の震災の影響で、節電を迫られている日本企業ですが「15%の節電ぐ
らい日本企業は工夫して楽々クリアしてしまうだろう」と言われる所以です。

■ただし、それは同時に弱みでもあります。

というのも、無茶な指令でも、現場が工夫して何とかクリアしてしまうから、
指令そのものの質が向上しないからです。

「ベンチがアホやから野球できへん」と言って引退したのは元阪神タイガー
スのエース江本孟紀ですが、たいていの選手はベンチがアホでもファンのた
めに我慢して野球しています。

ベンチがアホでは優勝は無理としても、現場の頑張りで、そこそこ形になる
戦いをしてしまうので、ベンチはアホのままです。

日本企業もそれと同じ。戦略不在の状況下でも、現場は耐えに耐え、ぎりぎ
りのラインで利益を出してしまうので、反省されないままに継続してしまい
ます。

いつも、欧米の優良企業と日本のそれを比較して、いかに日本の利益率が低
いかに驚くのですが、実際には欧米企業の方が「なんでこんな低利益が常態
化しているのに、日本企業は平気な顔をしているんだ?やつらには何か深慮
謀略があるに違いない!オーマイガッ」と言っているのかも知れません。

■今、高利益を上げている欧米企業は、戦略の基本である「選択と集中」を
成し遂げたところです。

例えばGE(ゼネラル・エレクトリック)。発明王トーマス・エジソンを創
業者に持つこの会社は、1980年代には日本企業に家電市場を荒らされて厳し
い状況にありましたが、「世界でナンバーワンかナンバーツーになれない事
業から撤退する」という大胆な事業再構築を断行した結果、トーマス・エジ
ソンのエの字も見当たらない会社になってしまいましたが、世界ナンバーワ
ンの事業をごろごろ持つ超優良企業に生まれ変わりました。

日産もそうです。かつては日本の2位企業としてトヨタの後塵を拝し続けな
がら似たような品揃えを頑なに守るという無策ぶりが事例になるような会社
でしたが、ルノーと提携し欧米人のトップを得てから、商品においても地域
においても、トヨタとの差別化を志向し、世界での存在感を強めています。
ハイブリッドカーに手を出さず電気自動車の開発に取り組んだり、トヨタ
の力が弱いブラジルなどに販売攻勢を掛けたりしています)

そもそも、アメリカ産業全体の好調は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と
言われた時代に、日本ができないことをしようと産業構造を変化させたこと。
すなわち、情報技術、金融、ヘルスケア産業などに集中投資をした結果です。

だから、マイクロソフト、アップル、グーグルなどは、アメリカの産業政策
の成果だということです。

日本企業が、分かっていながら不採算事業を切り捨てられずに、ずるずると
深みにはまっていくのと対照的な状況です。

■ところが、まさにそのことが、欧米企業の弱みでもあります。

要するに、戦略的な判断が早すぎる。

これは儲からない、と判断すれば撤退するので、出血は抑えられますが、息
の長い事業に育てることができません。

サントリーのように赤字のビール事業を40年も抱え込むなど冗談にしか思
えないでしょう。

そのため、現場でのノウハウ蓄積や人材育成が進まず、ビジネスとしての完
成度を高めることがありません。

今のように世の中が変革期にある時は力を発揮するのですが、幾分落ち着い
てやるべきことが安定的で決まってきた時に、日本企業の粘り強さにやられ
てしまいます。

なんせやつら(日本人)は、赤字であろうが、儲かりそうになかろうが、一
度決めると、腰を据えて驚異的な粘りで黒字にまで持っていくクレイジー野
郎です。

欧米企業が戦略的な動きでリードしていても、コツコツとした動きで追いつ
いて、太刀打ちできない程の現場のノウハウを蓄積してしまいます。

人件費が高ければアジアで作ればよい、と欧米企業は考えますが、日本企業
は最初のうちは動きは鈍いものの、アジアに進出する時には、恐るべき完成
度を伴って進出してきます。

そうなれば欧米企業の判断は早い。もうやーめた。新しいことをやろう。と
逃げ出して、そこは日本企業の刈り取り場となってしまいます。

■ものすごく一般化していうと、これは狩猟民族と農耕民族の違いなのかも
知れません。

すなわち、狩猟は、動き回る獲物を狩るために、地形を調べ、動きを予測し、
罠を仕掛け、チームワークで一気に行動します。

獲物を獲得することが全てですから、獲物が見当たらないところで網を張っ
ていたら飢え死にしてしまいます。

何よりも、成果に結びつく行動を追求します。全ては狩人の責任次第です。

これに対して農耕は、天候によって収穫が左右されます。だから、農耕民の
できることは、来る日も来る日もコツコツ働いて、天の恵みを待つというや
り方です。

結果が出ようと出まいと努力だけはしておく。というのが農耕民の美徳とな
ります。

そこに儲かる市場があると分かった場合は、農耕民族の実直さ、粘り強さが
機能しますし、どこに市場があるのか分からないという場合は、狩猟民族の
思い切りのよさが功を奏します。

■まずは自分の特徴を認識すること。

少なくとも、自分の得意不得意を意識しておくと、それは戦略的行動につな
がります。

例えば、日本企業は、成長分野には進出せずに、あえて成熟した動きの遅い
市場を狙うことも考えられます。

無意識に儲からない市場で焦っているならば、それはアホなやつですが、意
識して儲からない市場で生き残り策を展開しているならば、それは深慮です。

同じ行動でも、意識の違いでえらい違うものになります。

結果だけを見てはダメです。それが、どのような意図から生まれた行動か。
それによって、咄嗟の時の判断や行動がまるで変わります。

■その上で、戦略的思考を身に着けることが我々の課題となります。

せっかく世界でも優等な現場の力を持ちながら、頭が弱いので相殺されてい
るというのはつくづく残念です。

元BCG(ボストンコンサルティンググループ)日本代表の堀紘一氏など
「日本企業からミドルエリートがいなくなれば、ずいぶん、よくなるはずだ」
と言っているぐらいです。

参考:「コンサルティングとは何か?」
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4569796192/lanchesterkan-22/ref=nosim

そう言われないように、ホワイトカラーの人たちは、戦略力を身につけ、鍛
えなければなりません。

まさに現場を活かすも殺すも戦略の力。

やはり我々のような戦略コンサルタントの果たす使命は大きいと言えますね。

(2011年5月19日メルマガより)


■今回のタイトルは挑発的ですね^^;

あまり題名でインパクトを出すことは好きではないのですが、今回はこんな
タイトルを選んでしまいました。

不快に思われた方にはすみませんm(_ _)m

■東日本大震災から二ヶ月が過ぎました。

被災された方には、重ね重ねお見舞いを申し上げます。

それにしても、混乱は収まりそうにはありません。

震災直後は、パニックに陥らない日本人を賞賛する声の多かった海外メディ
アの論調も、政治的対応を批判する声に変わってしまいました。

某テレビでコメンテーターが「日本の一般人は優秀だが、ホワイトカラーや
指導者がいかにダメかが露呈された」と発言していたのが印象的です。

そうなんですね。危機にある時、その人や集団の本質が表れます。

日本の場合、明らかに政治的なリーダーシップが弱いことを世界に晒してし
まったわけです。

■最近、「ダッポーチョ 太平洋の奇跡」という本を読みました。
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4396315368/lanchesterkan-22/ref=nosim

これは、太平洋戦争におけるサイパン戦線を描いたノンフィクション小説です。

竹之内豊主演で映画化されたので、こういう本が文庫になって出版されたわ
けです。

小説の出来はともかく^^;ここに描かれているのは、指揮命令系統を失っ
た後でも規律を守り、終戦から半年もゲリラ戦を続けた日本の小隊の姿です。

戦争がとうに終わったことを知った彼らは「国の復興に貢献したい」と投降
し、敵であるアメリカ軍から賞賛と尊敬を受けます。

その時、敵方にいたアメリカ人がこの小説の著者です。彼は、あとがきでこ
う書いています。

「日本の兵隊は、よく戦ったのです。彼らは、世界の戦士たちの中でも、最
も優れた戦士たちでした。」

■私は「ランチェスター戦略セミナー」の中で戦争の事例を話したりするの
で、この手の本には目を通そうとしていますが、同じような内容のものは多
いといえます。

太平洋戦争の歴史の中で語られるのは、現場で戦う兵隊の粘り強さ、頑強さ
とともに、指揮官の戦略眼の欠如です。

特に、私がよくとりあげるガダルカナル戦線では、多くの兵隊が、指揮官の
無策によって尊い命を落とすことになりました。

いかに戦略というものが重要かが、この事例から分かります。

■それから65年以上経った今も、日本の状況は何ら変わっていないことに
驚きます。

今回の震災でも、現場の警察や自衛隊の迅速かつ的確な行動が、多くの命を
救ったと聞き及びます。

被災した方々も、パニックにも陥らず、略奪行為に走ることもせず、規律と
節度を品位を失わない行動をとっています。

いずれも、一般の日本人がいかに優秀であるかを示すものでしょう。

ところが、大きな枠組みで物事を捉え、決断を下さなければならないトップ
には、判断の遅れが目立ちます。

そもそも福島第一原発をメルトダウンに至らせ、周辺10キロほどの国土を
数十年(あるいは数百年)も封鎖せざるを得ない状況に追い込んだのが、震
災後数日の判断の迷いであったとすれば、何と途方もなく高い代償となった
ことでしょうか。

■日本のこのような状況を尻目に(震災とは無関係ですが)アメリカの主要
企業は軒並み2桁以上の成長を示しています。

直接的には、世界的な情報投資の増加と新興国の成長が後押しした結果です。

しかし、歴史的に見ても、産業構造が変化する時期には、欧米の企業の強さ
が際立ちます。

ほんの二十数年前までは、日本企業の強さに欧米企業は太刀打ちできないと
半ば諦め気味だったことを思えば、驕れる者は久しからず、と言いたくもな
りますね。

■日本企業の強さは、現場における粘り強さです。

例えばトヨタの製造現場における「すり合わせ」の技術などは、とても欧米
のメーカーが真似できるものではないそうです。

なぜなら、トヨタと複数の部品メーカーが集まって、気が遠くなるぐらい何
度も微妙な違いを出して組み立てては実験検証することを繰り返した末に作
り上げた技術を、誰も真似しようとは思わないからです。

世界でも突出した地位を占めている日本の製造業は、このような現場の驚異
的な粘り強さに支えられています。

今回の震災の影響で、節電を迫られている日本企業ですが「15%の節電ぐ
らい日本企業は工夫して楽々クリアしてしまうだろう」と言われる所以です。

■ただし、それは同時に弱みでもあります。

というのも、無茶な指令でも、現場が工夫して何とかクリアしてしまうから、
指令そのものの質が向上しないからです。

「ベンチがアホやから野球できへん」と言って引退したのは元阪神タイガー
スのエース江本孟紀ですが、たいていの選手はベンチがアホでもファンのた
めに我慢して野球しています。

ベンチがアホでは優勝は無理としても、現場の頑張りで、そこそこ形になる
戦いをしてしまうので、ベンチはアホのままです。

日本企業もそれと同じ。戦略不在の状況下でも、現場は耐えに耐え、ぎりぎ
りのラインで利益を出してしまうので、反省されないままに継続してしまい
ます。

いつも、欧米の優良企業と日本のそれを比較して、いかに日本の利益率が低
いかに驚くのですが、実際には欧米企業の方が「なんでこんな低利益が常態
化しているのに、日本企業は平気な顔をしているんだ?やつらには何か深慮
謀略があるに違いない!オーマイガッ」と言っているのかも知れません。

■今、高利益を上げている欧米企業は、戦略の基本である「選択と集中」を
成し遂げたところです。

例えばGE(ゼネラル・エレクトリック)。発明王トーマス・エジソンを創
業者に持つこの会社は、1980年代には日本企業に家電市場を荒らされて厳し
い状況にありましたが、「世界でナンバーワンかナンバーツーになれない事
業から撤退する」という大胆な事業再構築を断行した結果、トーマス・エジ
ソンのエの字も見当たらない会社になってしまいましたが、世界ナンバーワ
ンの事業をごろごろ持つ超優良企業に生まれ変わりました。

日産もそうです。かつては日本の2位企業としてトヨタの後塵を拝し続けな
がら似たような品揃えを頑なに守るという無策ぶりが事例になるような会社
でしたが、ルノーと提携し欧米人のトップを得てから、商品においても地域
においても、トヨタとの差別化を志向し、世界での存在感を強めています。
ハイブリッドカーに手を出さず電気自動車の開発に取り組んだり、トヨタ
の力が弱いブラジルなどに販売攻勢を掛けたりしています)

そもそも、アメリカ産業全体の好調は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と
言われた時代に、日本ができないことをしようと産業構造を変化させたこと。
すなわち、情報技術、金融、ヘルスケア産業などに集中投資をした結果です。

だから、マイクロソフト、アップル、グーグルなどは、アメリカの産業政策
の成果だということです。

日本企業が、分かっていながら不採算事業を切り捨てられずに、ずるずると
深みにはまっていくのと対照的な状況です。

■ところが、まさにそのことが、欧米企業の弱みでもあります。

要するに、戦略的な判断が早すぎる。

これは儲からない、と判断すれば撤退するので、出血は抑えられますが、息
の長い事業に育てることができません。

サントリーのように赤字のビール事業を40年も抱え込むなど冗談にしか思
えないでしょう。

そのため、現場でのノウハウ蓄積や人材育成が進まず、ビジネスとしての完
成度を高めることがありません。

今のように世の中が変革期にある時は力を発揮するのですが、幾分落ち着い
てやるべきことが安定的で決まってきた時に、日本企業の粘り強さにやられ
てしまいます。

なんせやつら(日本人)は、赤字であろうが、儲かりそうになかろうが、一
度決めると、腰を据えて驚異的な粘りで黒字にまで持っていくクレイジー野
郎です。

欧米企業が戦略的な動きでリードしていても、コツコツとした動きで追いつ
いて、太刀打ちできない程の現場のノウハウを蓄積してしまいます。

人件費が高ければアジアで作ればよい、と欧米企業は考えますが、日本企業
は最初のうちは動きは鈍いものの、アジアに進出する時には、恐るべき完成
度を伴って進出してきます。

そうなれば欧米企業の判断は早い。もうやーめた。新しいことをやろう。と
逃げ出して、そこは日本企業の刈り取り場となってしまいます。

■ものすごく一般化していうと、これは狩猟民族と農耕民族の違いなのかも
知れません。

すなわち、狩猟は、動き回る獲物を狩るために、地形を調べ、動きを予測し、
罠を仕掛け、チームワークで一気に行動します。

獲物を獲得することが全てですから、獲物が見当たらないところで網を張っ
ていたら飢え死にしてしまいます。

何よりも、成果に結びつく行動を追求します。全ては狩人の責任次第です。

これに対して農耕は、天候によって収穫が左右されます。だから、農耕民の
できることは、来る日も来る日もコツコツ働いて、天の恵みを待つというや
り方です。

結果が出ようと出まいと努力だけはしておく。というのが農耕民の美徳とな
ります。

そこに儲かる市場があると分かった場合は、農耕民族の実直さ、粘り強さが
機能しますし、どこに市場があるのか分からないという場合は、狩猟民族の
思い切りのよさが功を奏します。

■まずは自分の特徴を認識すること。

少なくとも、自分の得意不得意を意識しておくと、それは戦略的行動につな
がります。

例えば、日本企業は、成長分野には進出せずに、あえて成熟した動きの遅い
市場を狙うことも考えられます。

無意識に儲からない市場で焦っているならば、それはアホなやつですが、意
識して儲からない市場で生き残り策を展開しているならば、それは深慮です。

同じ行動でも、意識の違いでえらい違うものになります。

結果だけを見てはダメです。それが、どのような意図から生まれた行動か。
それによって、咄嗟の時の判断や行動がまるで変わります。

■その上で、戦略的思考を身に着けることが我々の課題となります。

せっかく世界でも優等な現場の力を持ちながら、頭が弱いので相殺されてい
るというのはつくづく残念です。

元BCG(ボストンコンサルティンググループ)日本代表の堀紘一氏など
「日本企業からミドルエリートがいなくなれば、ずいぶん、よくなるはずだ」
と言っているぐらいです。

参考:「コンサルティングとは何か?」
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4569796192/lanchesterkan-22/ref=nosim

そう言われないように、ホワイトカラーの人たちは、戦略力を身につけ、鍛
えなければなりません。

まさに現場を活かすも殺すも戦略の力。

やはり我々のような戦略コンサルタントの果たす使命は大きいと言えますね。

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