ランチェスター戦略って役に立つの?

2011.04.21

(2011年4月21ルマガより)


ランチェスター戦略に関する講演やセミナー後のアンケートなどで「言っ
ていることは分ったが、自社にどう当てはめればいいのかが分らない」という
感想がよく寄せられます。

私のセミナーだけの特徴ではないはずです。きっと、どういうセミナーであ
っても、その種の感想は一定の割り合いで寄せられるのではないでしょうか

これは我々講師にとってもよくない事態です。

我々の目標は、講演の内容をビジネスに役立ててもらって、会社の業績の長
期的向上に寄与することです。

だけど、当てはめ方が分らないというのでは、ビジネスに役立てることがで
きません。

■もっとも、私をはじめ、ランチェスター戦略を学んだ者は、この戦略が極
めて普遍性の高い原理原則を示していることを知っています。

本来、どのようなビジネスであっても応用することはできます。

だから、自分のビジネスに当てはめることができない、という感想は、やは
り講師の伝え方が悪いのか、受講者の聞き取り方が悪いのか、あるいはその
両方なのか、と考えます。

なぜ伝わらないのか。

このポイントに、私も、大いに悩んでおります。

■私は、経営に必要なものを「戦略・管理・実践」というフレームワークで
説明しています。

戦略とは、長期的で全体的な経営目標を達成するための方向性のこと。

管理とは、戦略と実践を結びつけるための仕組み作りとその運営のこと。

実践とは、行動するための手法や仕掛けと、実践行動のこと。

これらを「SMPメソッド」と称しています。

■「戦略・管理・実践」の中で、何が一番大切なんだーーと聞かれたりしま
すが、言うまでもなく全部大切です。

実践なき戦略は机上の空論ですし、戦略なき実践は労力の無駄遣いです。

ついでに言うと、管理なき戦略も実践も砂上の楼閣のようない危ういものと
なります。

■やっかいなのは、戦略は抽象的で、実践は具体的なこと。

人は、どちらかに偏っていることが多いようです。

例えば、現場叩き上げの経験豊富な人は、物事を具体的に捉える癖がついて
いるのですが、それを抽象化してシンプルな言葉にすることができません。

だから難儀な仕事を完遂する力は持っていても、その方法を他人に説明する
ことができません。

あるいは、総務部や経営企画部でずっと来た人は、抽象的に捉えることは得
意でも、現場のドロドロした複雑さには免疫がなく、迫力に欠けます。

説明する言葉はあっても、現場対応力に欠けるわけです。

だから、現場にも強いし、抽象的な思考もできるという人は珍しい。そうい
う人は、そのまま経営幹部の資質があると言えそうです。

■「当てはめ方が分らない」「応用できない」という人は、戦略と実践(抽
象と具象)のつなぎ方が分らないということなのでしょう。

特に、現場に強いが抽象化することを苦手としている人は、その傾向が強い
ようです。

だから伝える側も、なるべく具体的な事例を挙げて、理解してもらうように
工夫するのですが、やはり「事例がうちの業界と違う」とか「当てはまる部
分もあるし、当てはまらない部分もあるなあ」とか、言われてしまいます。

要するに、全体の論理を分りやすく伝えるための具体例だったのに、枝葉で
ある具体例だけを採り上げて論評されてしまっているのです^^;

■私はもともと現場志向の営業マンでしたから、状況を論理的に捉えること
が苦手でした。

そんな私ですから、ランチェスター戦略には「売るための秘策」のようなも
のがあるのだろうと最初は思って飛びつきました。

端的にその通りやれば成功が保証されるような魔法の手法です。

もちろんそんなものはありません。

最初はなんじゃーーと思ったのですが、気を取り直して勉強を続け、ランチ
ェスター戦略の全体像を理解する頃には、それが手法ではなく、原理原則で
あり、それゆえに普遍的な価値を持つことを知りました。

また、この戦略の価値を生かすも殺すも、現場に精通している一人一人が、
応用できるかどうかにかかっていることも。

時間はかかりましたけど、今の私があるのは、一つの理論を何とか理解しよ
うとして苦労したお蔭だと思っています。

■「秘策」などは、小手先の対応策であり、全体で鑑みれば、とるに足らな
い影響しか持ち得ないものです。

そんなもの論じるに及ばず。それぞれが勝手に考えて試せばいいのです。

それに比べて、原理原則は、ブレてはならない全ての本筋であり、大きな方
向性に直結するものです。

正直にいって、ランチェスター戦略が示すものは、どこかで聞いたようなこ
とが多かったのですが、それが体系化されていることに意味があると考える
ようになりました。

(実際には、ランチェスター戦略が先にあって、後からできた理論に応用さ
れたために、どこかで聞いたような話になっているのですが)

■ランチェスター戦略が示すことは以下のようなことです。

☆競争においては、質よりも量が重要である。もし量が同じであれば、質の
戦いとなる。

☆2者間の競争では、数が多い方が優位であり、多者間の競争では、1位が
最も優位である。

☆2位以下に√3倍の量の差をつけた1位、すなわち「ナンバーワン」にな
ることができれば、圧倒的に優位になる。

☆最終的に「ナンバーワン」になることを目標に、適切な市場を選択し、そ
の中で弱者の戦略や強者の戦略などを駆使することがランチェスター戦略の
ノウハウである。

■例えば寓話を挙げてみましょう。

私はオフィス用機器の販売をビジネスにしています。

最もオフィスが多いのは東京なので、東京に売り込みにきました。

東京では、ライバル会社も多いので、商品の特徴を出そうとあれこれ工夫し
ました。(差別化)

ところがどんな差別化をしても顧客からは「どこかで見たような商品だ。安
くしないと買わない」と言われてしまいます。あまりにもライバル会社が多
いので、いくら特徴を出そうとしても、どこかの商品と似てしまうわけです。
(強者に有利な確率戦の市場)

そこで、私は、東京や大阪などの大都会は見限って、姫路にやってきました。
(小さな市場の選択)

姫路にはライバル会社が少ないので、その商品を研究し、それを凌ぐような
特徴を自社商品に加えました。(差別化)

さらに姫路の中でもある特殊な業種に絞込みました。(さらなる市場の絞込
み)

すると、顧客は「見たことはある商品だけど、このあたりでは販売している
業者はいない」と言ってくれました。

そこで、私はライバルがやっていない「3年間のメンテナンス無料」という
条件をつけて(さらなる差別化)特定の業者に対してライバル会社の3倍の
訪問を行いました。(局地における営業の一点集中)

そのおかげで、姫路のその業界では、ライバル会社に√3倍以上の市場シェ
アを持つ1位となりました。(ナンバーワンの獲得)

後に、東京のライバル会社が姫路に低価格で売り込みに来ましたが、顧客は
「姫路では、お宅のところが圧倒的に売れているし、サービスもいいのだか
ら、安売りの東京のメーカーになんか切り替えないよ」と言ってくれました。
(ナンバーワンの優位性の発揮)

めでたしめでたし^^

■簡略化した寓話ですが、なんとなく感じ取っていただけたでしょうか。

いうまでもなく、寓話の目的は、原理原則を臨場感をもって分かりやすく伝
えることです。

物語がシンプルであればあるほど抽象化が高くなり、より原理原則に近づき
ます。

ただし「どうやってうちの業界に当てはめたらいいんだ」というクレームが
増えてしまいます。

物語が複雑になれば臨場感は増しますが、原理原則は背後に隠れてしまいます。

今度は「うちには当てはまらない」「業界が違う」というクレームが増えます。

バランスが難しい^^;

■ランチェスター関西は、ランチェスター戦略を普及させることで「関西を
戦略の地に」したいという目標を持っています。

目標に近づくためにはどうすればいいのか?

まずは、セミナーや研修やこのメルマガを通じて、繰り返し戦略の基本と応
用方法を伝えていくこと。

分からない、理解できない、という声よりも、そうか分かった、応用してみ
よう、という人が増えてくれば、戦略的な思考は浸透していくはずです。

仮に、ランチェスター戦略は合わないから、ドラッカーやコトラーを研究し
よう、ということでも全く問題ありません。

我々のミッションは「関西を戦略の地に」することですから、我々の活動が
きっかけになっていろいろな戦略を勉強しようという気になり、それが実を
結んでくれればいいのです。

(結局、どの戦略も似ている部分が多いので、話は通じます)

さらには、我々自身が、切磋琢磨して、もっと分かりやすく、もっと臨場感
あふれて、応用が利く「伝え方」を開発していくことでしょう。

それが我々の使命です。

「これぐらい理解しろよーー」という言葉を飲み込んで、そう宣言しておき
ましょう^^

■今年は、私も、ランチェスター戦略のさらなる普及に向けて、新たな「伝
え方」を自分なりに開発しようとしています。

ランチェスター戦略入門セミナーも、今まで以上に増やしていくつもりです。

しかも、これまでのセミナーから、大幅に内容をリニューアルする所存です。

変えていかないと発展はありませんからね!

どのように変えていくのかは、今は言えません^^

ぜひとも、今後の我々の動向にご注目いただき、セミナーにおいでください。

何卒よろしくお願いいたします。


【オンラインセミナー】ランチェスター戦略入門編
http://goo.gl/ka0BBL



(2011年4月21ルマガより)


ランチェスター戦略に関する講演やセミナー後のアンケートなどで「言っ
ていることは分ったが、自社にどう当てはめればいいのかが分らない」という
感想がよく寄せられます。

私のセミナーだけの特徴ではないはずです。きっと、どういうセミナーであ
っても、その種の感想は一定の割り合いで寄せられるのではないでしょうか

これは我々講師にとってもよくない事態です。

我々の目標は、講演の内容をビジネスに役立ててもらって、会社の業績の長
期的向上に寄与することです。

だけど、当てはめ方が分らないというのでは、ビジネスに役立てることがで
きません。

■もっとも、私をはじめ、ランチェスター戦略を学んだ者は、この戦略が極
めて普遍性の高い原理原則を示していることを知っています。

本来、どのようなビジネスであっても応用することはできます。

だから、自分のビジネスに当てはめることができない、という感想は、やは
り講師の伝え方が悪いのか、受講者の聞き取り方が悪いのか、あるいはその
両方なのか、と考えます。

なぜ伝わらないのか。

このポイントに、私も、大いに悩んでおります。

■私は、経営に必要なものを「戦略・管理・実践」というフレームワークで
説明しています。

戦略とは、長期的で全体的な経営目標を達成するための方向性のこと。

管理とは、戦略と実践を結びつけるための仕組み作りとその運営のこと。

実践とは、行動するための手法や仕掛けと、実践行動のこと。

これらを「SMPメソッド」と称しています。

■「戦略・管理・実践」の中で、何が一番大切なんだーーと聞かれたりしま
すが、言うまでもなく全部大切です。

実践なき戦略は机上の空論ですし、戦略なき実践は労力の無駄遣いです。

ついでに言うと、管理なき戦略も実践も砂上の楼閣のようない危ういものと
なります。

■やっかいなのは、戦略は抽象的で、実践は具体的なこと。

人は、どちらかに偏っていることが多いようです。

例えば、現場叩き上げの経験豊富な人は、物事を具体的に捉える癖がついて
いるのですが、それを抽象化してシンプルな言葉にすることができません。

だから難儀な仕事を完遂する力は持っていても、その方法を他人に説明する
ことができません。

あるいは、総務部や経営企画部でずっと来た人は、抽象的に捉えることは得
意でも、現場のドロドロした複雑さには免疫がなく、迫力に欠けます。

説明する言葉はあっても、現場対応力に欠けるわけです。

だから、現場にも強いし、抽象的な思考もできるという人は珍しい。そうい
う人は、そのまま経営幹部の資質があると言えそうです。

■「当てはめ方が分らない」「応用できない」という人は、戦略と実践(抽
象と具象)のつなぎ方が分らないということなのでしょう。

特に、現場に強いが抽象化することを苦手としている人は、その傾向が強い
ようです。

だから伝える側も、なるべく具体的な事例を挙げて、理解してもらうように
工夫するのですが、やはり「事例がうちの業界と違う」とか「当てはまる部
分もあるし、当てはまらない部分もあるなあ」とか、言われてしまいます。

要するに、全体の論理を分りやすく伝えるための具体例だったのに、枝葉で
ある具体例だけを採り上げて論評されてしまっているのです^^;

■私はもともと現場志向の営業マンでしたから、状況を論理的に捉えること
が苦手でした。

そんな私ですから、ランチェスター戦略には「売るための秘策」のようなも
のがあるのだろうと最初は思って飛びつきました。

端的にその通りやれば成功が保証されるような魔法の手法です。

もちろんそんなものはありません。

最初はなんじゃーーと思ったのですが、気を取り直して勉強を続け、ランチ
ェスター戦略の全体像を理解する頃には、それが手法ではなく、原理原則で
あり、それゆえに普遍的な価値を持つことを知りました。

また、この戦略の価値を生かすも殺すも、現場に精通している一人一人が、
応用できるかどうかにかかっていることも。

時間はかかりましたけど、今の私があるのは、一つの理論を何とか理解しよ
うとして苦労したお蔭だと思っています。

■「秘策」などは、小手先の対応策であり、全体で鑑みれば、とるに足らな
い影響しか持ち得ないものです。

そんなもの論じるに及ばず。それぞれが勝手に考えて試せばいいのです。

それに比べて、原理原則は、ブレてはならない全ての本筋であり、大きな方
向性に直結するものです。

正直にいって、ランチェスター戦略が示すものは、どこかで聞いたようなこ
とが多かったのですが、それが体系化されていることに意味があると考える
ようになりました。

(実際には、ランチェスター戦略が先にあって、後からできた理論に応用さ
れたために、どこかで聞いたような話になっているのですが)

■ランチェスター戦略が示すことは以下のようなことです。

☆競争においては、質よりも量が重要である。もし量が同じであれば、質の
戦いとなる。

☆2者間の競争では、数が多い方が優位であり、多者間の競争では、1位が
最も優位である。

☆2位以下に√3倍の量の差をつけた1位、すなわち「ナンバーワン」にな
ることができれば、圧倒的に優位になる。

☆最終的に「ナンバーワン」になることを目標に、適切な市場を選択し、そ
の中で弱者の戦略や強者の戦略などを駆使することがランチェスター戦略の
ノウハウである。

■例えば寓話を挙げてみましょう。

私はオフィス用機器の販売をビジネスにしています。

最もオフィスが多いのは東京なので、東京に売り込みにきました。

東京では、ライバル会社も多いので、商品の特徴を出そうとあれこれ工夫し
ました。(差別化)

ところがどんな差別化をしても顧客からは「どこかで見たような商品だ。安
くしないと買わない」と言われてしまいます。あまりにもライバル会社が多
いので、いくら特徴を出そうとしても、どこかの商品と似てしまうわけです。
(強者に有利な確率戦の市場)

そこで、私は、東京や大阪などの大都会は見限って、姫路にやってきました。
(小さな市場の選択)

姫路にはライバル会社が少ないので、その商品を研究し、それを凌ぐような
特徴を自社商品に加えました。(差別化)

さらに姫路の中でもある特殊な業種に絞込みました。(さらなる市場の絞込
み)

すると、顧客は「見たことはある商品だけど、このあたりでは販売している
業者はいない」と言ってくれました。

そこで、私はライバルがやっていない「3年間のメンテナンス無料」という
条件をつけて(さらなる差別化)特定の業者に対してライバル会社の3倍の
訪問を行いました。(局地における営業の一点集中)

そのおかげで、姫路のその業界では、ライバル会社に√3倍以上の市場シェ
アを持つ1位となりました。(ナンバーワンの獲得)

後に、東京のライバル会社が姫路に低価格で売り込みに来ましたが、顧客は
「姫路では、お宅のところが圧倒的に売れているし、サービスもいいのだか
ら、安売りの東京のメーカーになんか切り替えないよ」と言ってくれました。
(ナンバーワンの優位性の発揮)

めでたしめでたし^^

■簡略化した寓話ですが、なんとなく感じ取っていただけたでしょうか。

いうまでもなく、寓話の目的は、原理原則を臨場感をもって分かりやすく伝
えることです。

物語がシンプルであればあるほど抽象化が高くなり、より原理原則に近づき
ます。

ただし「どうやってうちの業界に当てはめたらいいんだ」というクレームが
増えてしまいます。

物語が複雑になれば臨場感は増しますが、原理原則は背後に隠れてしまいます。

今度は「うちには当てはまらない」「業界が違う」というクレームが増えます。

バランスが難しい^^;

■ランチェスター関西は、ランチェスター戦略を普及させることで「関西を
戦略の地に」したいという目標を持っています。

目標に近づくためにはどうすればいいのか?

まずは、セミナーや研修やこのメルマガを通じて、繰り返し戦略の基本と応
用方法を伝えていくこと。

分からない、理解できない、という声よりも、そうか分かった、応用してみ
よう、という人が増えてくれば、戦略的な思考は浸透していくはずです。

仮に、ランチェスター戦略は合わないから、ドラッカーやコトラーを研究し
よう、ということでも全く問題ありません。

我々のミッションは「関西を戦略の地に」することですから、我々の活動が
きっかけになっていろいろな戦略を勉強しようという気になり、それが実を
結んでくれればいいのです。

(結局、どの戦略も似ている部分が多いので、話は通じます)

さらには、我々自身が、切磋琢磨して、もっと分かりやすく、もっと臨場感
あふれて、応用が利く「伝え方」を開発していくことでしょう。

それが我々の使命です。

「これぐらい理解しろよーー」という言葉を飲み込んで、そう宣言しておき
ましょう^^

■今年は、私も、ランチェスター戦略のさらなる普及に向けて、新たな「伝
え方」を自分なりに開発しようとしています。

ランチェスター戦略入門セミナーも、今まで以上に増やしていくつもりです。

しかも、これまでのセミナーから、大幅に内容をリニューアルする所存です。

変えていかないと発展はありませんからね!

どのように変えていくのかは、今は言えません^^

ぜひとも、今後の我々の動向にご注目いただき、セミナーにおいでください。

何卒よろしくお願いいたします。


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http://goo.gl/ka0BBL



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