2018年 君たちはどう生きるか(吉野源三郎や宮崎駿とは関係ありません)

2018.01.11

(2018年1月11日メルマガより)

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世界の株式時価総額ランキングを見てみますと、やはりアメリカの企業が強いことがわかります。(2017年12月時点)

1位:アップル

2位:アルファベット(グーグル)

3位:マイクロソフト

4位:アマゾン・ドットコム

5位:フェイスブック


1位から5位まですべてアメリカのIT系企業ではないですか。

ちなみに株式時価総額とは、市場株価に株式の発行総数を掛けたものです。

市場株価は、その株式を買いたいという人が多ければ上がり、売りたいという人が多ければ下がります。一種、人気投票のような側面もあります。

しかし理論的には、その企業の将来にわたる価値を表しており、時価総額の高い企業とは、多くの人々が、その将来的な価値は大きいと考えている企業といえます。

そういう意味では、これからもアメリカのIT企業が、世界の経済をリードしていくと多くの人が予想しており、またその予想は大外れすることはないのだろうと考えます。


世界を牽引しているのは、アメリカと中国の企業


その下のランキングを見てみます。

6位:テンセント・ホールディングス(中国のSNS企業)

7位:バークシャー・ハサウェイ(アメリカの投資会社)

8位:アリババ・グループ・ホールディングス(中国のEC企業)

9位:ジョンソン・エンド・ジョンソン(アメリカの医療・ヘルスケア企業)

10位:JPモルガン・チェース(アメリカの金融企業)

ランキング10位までをみてみると、

アメリカのIT系企業が5社。

アメリカの金融関連企業が2社。

アメリカの医療・ヘルスケア企業が1社。

中国のIT系企業が2社。

という内訳になります。

ここから分かるのは、アメリカの経済を牽引しているのは、ITと金融とヘルスケアだということ。

さらに、世界経済をリードしているのが、いまやアメリカと中国だということです。

13位にようやく韓国のサムスン電子。

日本企業でいえば、42位にトヨタ自動車が入っているぐらいです。

日本企業の凋落という現実を見せられたような気になり、寂しい限りですが。


世界の中心から身を引こうとしているアメリカ


2017年のトピックといえば、その世界経済の盟主たるアメリカが、国際協調をやめて孤立化にひた走ったことでした。

TPPやパリ協定からの離脱を表明し、世界からひんしゅくを買ったのは記憶に新しいところです。

もっとも、アメリカのこの動きは、ITや金融産業の興隆が行きすぎたためだったというから皮肉なことです。

アメリカのITや金融産業は、一部のエリート層や技術力を持った移民層に支えられています。

それに対して、過去のアメリカを支えていた製造業はローカルに留まり世界で戦える状態ではありません。

置いてきぼりにされた製造業従事者(白人労働者層)の不満をすくい取った大統領が誕生し「グローバル化くそくらえ。国際協調しるもんか。アメリカファーストだ!」とやっているわけです。

止まらないグローバル化と現地ローカルとのあつれきや対立は、世界中で起きていることですが、まさかグローバル化推進の本家本元であるアメリカで、このような事態が起こるとは...

最近でたトランプ大統領に関する暴露本(未読)の内容を漏れ聞くと、トランプ大統領自身「大統領選に出て有名になれたらいいや」という考えのお騒がせ候補だったそうじゃないですか。

そんな人物がアメリカの大統領をやっているというのですから、民主主義おそるべしです。


中国の壮大な国家戦略「一帯一路」


一方、そんなアメリカの独歩をよそに、存在感を強めているのが中国です。

中国は「保護経済政策に反対する」などとうそぶきながら、「一帯一路」というスケールの大きな経済政策を進めています。

ここでいう一帯とは、中国と欧州を結ぶ大陸横断地帯のこと。

一路とは、南シナ海、インド洋を通って同じく欧州に向かう海上の道のこと。

中国、中央アジア、南アジア、西アジア、地中海沿岸、欧州を含めてユーラシア大陸の大部分を中華経済圏に組み入れてしまおうという壮大な計画です。

実際、中国はこれらの諸国に大規模な投資を行うと表明しており、各国がその効果への期待に沸き立っています。

もっとも、その実態は今のところ、過剰気味の生産力を吐き出す需要地の確保と、中国14億人の国民のための資源の確保が中心です。投資の内容も、中国系企業進出のためになされることが多く、経済的な植民地支配を拡大しようとする動きに見えます。

欧州各国は警戒感を強めていますが、もともと貧しい中央アジアの国々などは、中華経済圏に組み入れられることを受け入れているようです。このままだと中国の思惑通りになりそうです。


中国の多様性が世界的企業を生んだ


そんなスケールの大きな国家戦略を推し進める中国ですが、世界時価総額ランキングに出てくる企業は、国策企業ではありません。

テンセントもアリババも、北京の政府と距離を置く企業であると知られています。

テンセントは、中国版フェイスブックといった企業。

アリババは、中国版アマゾンです。

ありていに言えば、アメリカで成功した企業を中国で真似して始めたものです。中国にはそういう真似した企業が多く存在します。

中国は、他国のグローバル企業を国内に入れさせない保護主義的な側面が強いので、フェイスブックもアマゾンも、他の国のようにサービスを大々的に展開することができません。

その隙に、真似をした企業が勢力を拡大するわけです。

が、真似したといっても、中国には14億の人口がありますので、その勢力は強大です。場合によっては、本家をしのぐほどの規模になることもあります。

中国政府の預かり知らぬところで、「真似でもなんでもいいから起業してしまえ」という若者が多くいて、そして実際に世界規模の企業が多く育っているというところに、いまの中国の凄まじい活力と懐の深さを感じます。


残念なアメリカのTPP離脱


TPP(環太平洋パートナーシップ協定)は、そんな中国に対抗するものと期待されていました。

14億の人口を抱えている巨大経済圏と伍するためには、その他の国が一つの経済圏としてまとまらなければならない。という考えがあります。

そこに世界一の経済大国アメリカと三位の日本が加われば、その勢力は無視できない強大なものとなるはずでした。

が、アメリカが離脱表明した今、目減りしてしまうことは避けられません。

それならアメリカ抜きで協定を結ぼうという動きもありますが、各国は「トランプが辞めたら、アメリカが戻ってくるんじゃないか」と思っているのか、あるいはアメリカがいないとリーダーシップがとれないのか、何気にグズグズしておりますね。

個人的には、人口減が確実な日本とすれば、経済圏を拡大するこのような機会を逃してはならないと考えています。

多少、日本の既存産業がTPPによって危機に陥ったとしても、新たなビジネスのチャンスを増やす方が将来的なメリットが大きい。

やる気のある若者が、アジアを舞台に起業することが普通になるような未来であってほしいと思います。


税制改革によってアメリカの経済は短期的に盛り上がる


そんなアメリカのトランプ政権ですが、起死回生の一策として、税制改革法案を成立させました。

これは、法人税の減税と、海外の所得や配当金課税の減税や撤廃などを主とするものです。

法人税の減税はともかくとして、海外の所得をアメリカに還流しやすくする制度は、相当のインパクトがあると考えられます。

なにしろアメリカをリードするのはグローバルに活動する企業群です。今までの制度では、その海外資金の多くが、現地に留められていました。

ところがそれがアメリカ本社に集められたとすると、財務戦略の幅が大きく広がります。

M&Aもしやすくなるでしょうし、自社株買いで株価を押し上げることもあるでしょう。

もちろん国内従業員の報酬上昇にもつながるかもしれません。

短期的なアメリカ経済の興隆は間違いないと考えます。


IT企業の発展がリアル経済を棄損している


短期的。といいました。そうなんですね。

アメリカが得意とするIT企業の発展は、リアル経済を棄損するというジレンマを抱えています。

2017年を代表するキーワードだったAI、自動化、シェア、クラウドなどは、グーグルやアマゾンが先導したものでした。

これらにより省力化が進むと、企業側の設備投資は減少していきます。

さらにはモノの価格が下がり、消費金額も減っていきます。

ここにアップルやグーグルが提供するスマホの普及が加わります。

スマホを手にした人々は、スマホ内で完結する範囲の生活に慣れてしまいさらに消費が刺激されないようになってしまいました。

だからいくらアメリカにお金を集めても、消費が刺激されないようでは、実質的な経済は大きくなりません。

金余りが進んで、バブルになるだけです。


長期的に衰退していく日本


アメリカは、移民も多く、多様性のある国なので、まだましかも知れません。お金を持てば、その分消費するという国民性だと聞こえてきます。

しかし日本はそうではありません。お金があっても使うあてがなければ使いません。老後のために貯めて、そのまま死んでいくという人たちが多い国です。

ある意味、日本ほど純粋な先進国はないのかも知れない。

坂の上の雲を目指しても、行きつく先にそれほど驚きはないと知ってしまっているので、活力がわきません。

日本は社会が安定しているので、安全だし、人間の尊厳が踏みにじられるほどの理不尽もありません。

GDPが減ったとか、人口が減ったとか言っても、危機感を抱くいわれがない。

人口はこのまま減り続けて、2050年には1億人を割り込むと予測されています。

そうなるとGDPも縮小し、世界経済への影響力も極小化します。

それで何が悪い?と思う人が多いので、避けようがありませんな。

おそらくポルトガルのように、かつての先進国として、ゆっくりと快適さを失わないままに衰えていくのが、最善解なのだろうと思います。


もはや質で勝負することはできない


いや、そうはならない。という意見もあるでしょう。

いくら人口が減ったとしても、一人当たりの生産性は上げることはできる。これからは、質で勝負する!

と勢いのある人は言っていますね。

しかし、日本だけが生産性を向上させていくわけではありません。

AIやロボットによって世界中が高度化していきます。

その時、ものをいうのは、質ではなく、量です。

ランチェスター第二法則がそう示していることを忘れないようにしてください。

※ランチェスター第二法則は、武器が高度化した戦いにおいては、量の差が二乗倍に増幅されると示しています。

つまり量に劣る日本が、生産性で勝負しても、勝ち目はないのです。


生き残るのも滅びるのも選択次第


だとすると、日本がとるべきは「弱者の戦略」です。

アメリカや中国が手を出していない、あるいは苦手とする分野に国をあげて方向性を定めることができればベストです。

しかし既得権益者の強い日本でそれは望めそうにもありません。

日本の政府ができることは、国力を弱めるプロセスの中で、できるだけ痛みを伴わないように注意を払うぐらいでしょう。

我々は、個人として選択しなければなりません。

(1)流れに任せる。

スマホの範囲内の生活は、適度な孤立とゆるいつながりを与えてくれるので実に快適ですよ。みな同じように貧しくなっていくので、それ程悲惨ではないはずです。もし悲惨な事態になったとしても皆同じだから我慢しましょう。

(2)海外に行く。

アジアをはじめ世界を見渡せば、まだまだ成長市場はあるはずです。成長市場では、人並みに頑張れば、成果を得ることができます。挑戦する意欲のある人は迷わず海外を目指すべきです。

(3)ニッチ市場で勝つ。

日本国内にいても一様に衰退していくわけではありません。成長市場は存在します。あるいは成長しないとしても、他者が目をつけないニッチな市場は存在します。勝てる場所で戦う。というのが、兵法の極意です。国内にいても戦いようはあるということです。

流れに任せるにしろ、違う道を探すにしろ、自己責任です。

予測は予測ですから、生き残るのも滅びるのも、自ら選んだ結果だと思わなければなりません。

生き残るのも滅びるのも選択次第。

選択とは、戦略そのものです。


(2018年1月11日メルマガより)

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世界の株式時価総額ランキングを見てみますと、やはりアメリカの企業が強いことがわかります。(2017年12月時点)

1位:アップル

2位:アルファベット(グーグル)

3位:マイクロソフト

4位:アマゾン・ドットコム

5位:フェイスブック


1位から5位まですべてアメリカのIT系企業ではないですか。

ちなみに株式時価総額とは、市場株価に株式の発行総数を掛けたものです。

市場株価は、その株式を買いたいという人が多ければ上がり、売りたいという人が多ければ下がります。一種、人気投票のような側面もあります。

しかし理論的には、その企業の将来にわたる価値を表しており、時価総額の高い企業とは、多くの人々が、その将来的な価値は大きいと考えている企業といえます。

そういう意味では、これからもアメリカのIT企業が、世界の経済をリードしていくと多くの人が予想しており、またその予想は大外れすることはないのだろうと考えます。


世界を牽引しているのは、アメリカと中国の企業


その下のランキングを見てみます。

6位:テンセント・ホールディングス(中国のSNS企業)

7位:バークシャー・ハサウェイ(アメリカの投資会社)

8位:アリババ・グループ・ホールディングス(中国のEC企業)

9位:ジョンソン・エンド・ジョンソン(アメリカの医療・ヘルスケア企業)

10位:JPモルガン・チェース(アメリカの金融企業)

ランキング10位までをみてみると、

アメリカのIT系企業が5社。

アメリカの金融関連企業が2社。

アメリカの医療・ヘルスケア企業が1社。

中国のIT系企業が2社。

という内訳になります。

ここから分かるのは、アメリカの経済を牽引しているのは、ITと金融とヘルスケアだということ。

さらに、世界経済をリードしているのが、いまやアメリカと中国だということです。

13位にようやく韓国のサムスン電子。

日本企業でいえば、42位にトヨタ自動車が入っているぐらいです。

日本企業の凋落という現実を見せられたような気になり、寂しい限りですが。


世界の中心から身を引こうとしているアメリカ


2017年のトピックといえば、その世界経済の盟主たるアメリカが、国際協調をやめて孤立化にひた走ったことでした。

TPPやパリ協定からの離脱を表明し、世界からひんしゅくを買ったのは記憶に新しいところです。

もっとも、アメリカのこの動きは、ITや金融産業の興隆が行きすぎたためだったというから皮肉なことです。

アメリカのITや金融産業は、一部のエリート層や技術力を持った移民層に支えられています。

それに対して、過去のアメリカを支えていた製造業はローカルに留まり世界で戦える状態ではありません。

置いてきぼりにされた製造業従事者(白人労働者層)の不満をすくい取った大統領が誕生し「グローバル化くそくらえ。国際協調しるもんか。アメリカファーストだ!」とやっているわけです。

止まらないグローバル化と現地ローカルとのあつれきや対立は、世界中で起きていることですが、まさかグローバル化推進の本家本元であるアメリカで、このような事態が起こるとは...

最近でたトランプ大統領に関する暴露本(未読)の内容を漏れ聞くと、トランプ大統領自身「大統領選に出て有名になれたらいいや」という考えのお騒がせ候補だったそうじゃないですか。

そんな人物がアメリカの大統領をやっているというのですから、民主主義おそるべしです。


中国の壮大な国家戦略「一帯一路」


一方、そんなアメリカの独歩をよそに、存在感を強めているのが中国です。

中国は「保護経済政策に反対する」などとうそぶきながら、「一帯一路」というスケールの大きな経済政策を進めています。

ここでいう一帯とは、中国と欧州を結ぶ大陸横断地帯のこと。

一路とは、南シナ海、インド洋を通って同じく欧州に向かう海上の道のこと。

中国、中央アジア、南アジア、西アジア、地中海沿岸、欧州を含めてユーラシア大陸の大部分を中華経済圏に組み入れてしまおうという壮大な計画です。

実際、中国はこれらの諸国に大規模な投資を行うと表明しており、各国がその効果への期待に沸き立っています。

もっとも、その実態は今のところ、過剰気味の生産力を吐き出す需要地の確保と、中国14億人の国民のための資源の確保が中心です。投資の内容も、中国系企業進出のためになされることが多く、経済的な植民地支配を拡大しようとする動きに見えます。

欧州各国は警戒感を強めていますが、もともと貧しい中央アジアの国々などは、中華経済圏に組み入れられることを受け入れているようです。このままだと中国の思惑通りになりそうです。


中国の多様性が世界的企業を生んだ


そんなスケールの大きな国家戦略を推し進める中国ですが、世界時価総額ランキングに出てくる企業は、国策企業ではありません。

テンセントもアリババも、北京の政府と距離を置く企業であると知られています。

テンセントは、中国版フェイスブックといった企業。

アリババは、中国版アマゾンです。

ありていに言えば、アメリカで成功した企業を中国で真似して始めたものです。中国にはそういう真似した企業が多く存在します。

中国は、他国のグローバル企業を国内に入れさせない保護主義的な側面が強いので、フェイスブックもアマゾンも、他の国のようにサービスを大々的に展開することができません。

その隙に、真似をした企業が勢力を拡大するわけです。

が、真似したといっても、中国には14億の人口がありますので、その勢力は強大です。場合によっては、本家をしのぐほどの規模になることもあります。

中国政府の預かり知らぬところで、「真似でもなんでもいいから起業してしまえ」という若者が多くいて、そして実際に世界規模の企業が多く育っているというところに、いまの中国の凄まじい活力と懐の深さを感じます。


残念なアメリカのTPP離脱


TPP(環太平洋パートナーシップ協定)は、そんな中国に対抗するものと期待されていました。

14億の人口を抱えている巨大経済圏と伍するためには、その他の国が一つの経済圏としてまとまらなければならない。という考えがあります。

そこに世界一の経済大国アメリカと三位の日本が加われば、その勢力は無視できない強大なものとなるはずでした。

が、アメリカが離脱表明した今、目減りしてしまうことは避けられません。

それならアメリカ抜きで協定を結ぼうという動きもありますが、各国は「トランプが辞めたら、アメリカが戻ってくるんじゃないか」と思っているのか、あるいはアメリカがいないとリーダーシップがとれないのか、何気にグズグズしておりますね。

個人的には、人口減が確実な日本とすれば、経済圏を拡大するこのような機会を逃してはならないと考えています。

多少、日本の既存産業がTPPによって危機に陥ったとしても、新たなビジネスのチャンスを増やす方が将来的なメリットが大きい。

やる気のある若者が、アジアを舞台に起業することが普通になるような未来であってほしいと思います。


税制改革によってアメリカの経済は短期的に盛り上がる


そんなアメリカのトランプ政権ですが、起死回生の一策として、税制改革法案を成立させました。

これは、法人税の減税と、海外の所得や配当金課税の減税や撤廃などを主とするものです。

法人税の減税はともかくとして、海外の所得をアメリカに還流しやすくする制度は、相当のインパクトがあると考えられます。

なにしろアメリカをリードするのはグローバルに活動する企業群です。今までの制度では、その海外資金の多くが、現地に留められていました。

ところがそれがアメリカ本社に集められたとすると、財務戦略の幅が大きく広がります。

M&Aもしやすくなるでしょうし、自社株買いで株価を押し上げることもあるでしょう。

もちろん国内従業員の報酬上昇にもつながるかもしれません。

短期的なアメリカ経済の興隆は間違いないと考えます。


IT企業の発展がリアル経済を棄損している


短期的。といいました。そうなんですね。

アメリカが得意とするIT企業の発展は、リアル経済を棄損するというジレンマを抱えています。

2017年を代表するキーワードだったAI、自動化、シェア、クラウドなどは、グーグルやアマゾンが先導したものでした。

これらにより省力化が進むと、企業側の設備投資は減少していきます。

さらにはモノの価格が下がり、消費金額も減っていきます。

ここにアップルやグーグルが提供するスマホの普及が加わります。

スマホを手にした人々は、スマホ内で完結する範囲の生活に慣れてしまいさらに消費が刺激されないようになってしまいました。

だからいくらアメリカにお金を集めても、消費が刺激されないようでは、実質的な経済は大きくなりません。

金余りが進んで、バブルになるだけです。


長期的に衰退していく日本


アメリカは、移民も多く、多様性のある国なので、まだましかも知れません。お金を持てば、その分消費するという国民性だと聞こえてきます。

しかし日本はそうではありません。お金があっても使うあてがなければ使いません。老後のために貯めて、そのまま死んでいくという人たちが多い国です。

ある意味、日本ほど純粋な先進国はないのかも知れない。

坂の上の雲を目指しても、行きつく先にそれほど驚きはないと知ってしまっているので、活力がわきません。

日本は社会が安定しているので、安全だし、人間の尊厳が踏みにじられるほどの理不尽もありません。

GDPが減ったとか、人口が減ったとか言っても、危機感を抱くいわれがない。

人口はこのまま減り続けて、2050年には1億人を割り込むと予測されています。

そうなるとGDPも縮小し、世界経済への影響力も極小化します。

それで何が悪い?と思う人が多いので、避けようがありませんな。

おそらくポルトガルのように、かつての先進国として、ゆっくりと快適さを失わないままに衰えていくのが、最善解なのだろうと思います。


もはや質で勝負することはできない


いや、そうはならない。という意見もあるでしょう。

いくら人口が減ったとしても、一人当たりの生産性は上げることはできる。これからは、質で勝負する!

と勢いのある人は言っていますね。

しかし、日本だけが生産性を向上させていくわけではありません。

AIやロボットによって世界中が高度化していきます。

その時、ものをいうのは、質ではなく、量です。

ランチェスター第二法則がそう示していることを忘れないようにしてください。

※ランチェスター第二法則は、武器が高度化した戦いにおいては、量の差が二乗倍に増幅されると示しています。

つまり量に劣る日本が、生産性で勝負しても、勝ち目はないのです。


生き残るのも滅びるのも選択次第


だとすると、日本がとるべきは「弱者の戦略」です。

アメリカや中国が手を出していない、あるいは苦手とする分野に国をあげて方向性を定めることができればベストです。

しかし既得権益者の強い日本でそれは望めそうにもありません。

日本の政府ができることは、国力を弱めるプロセスの中で、できるだけ痛みを伴わないように注意を払うぐらいでしょう。

我々は、個人として選択しなければなりません。

(1)流れに任せる。

スマホの範囲内の生活は、適度な孤立とゆるいつながりを与えてくれるので実に快適ですよ。みな同じように貧しくなっていくので、それ程悲惨ではないはずです。もし悲惨な事態になったとしても皆同じだから我慢しましょう。

(2)海外に行く。

アジアをはじめ世界を見渡せば、まだまだ成長市場はあるはずです。成長市場では、人並みに頑張れば、成果を得ることができます。挑戦する意欲のある人は迷わず海外を目指すべきです。

(3)ニッチ市場で勝つ。

日本国内にいても一様に衰退していくわけではありません。成長市場は存在します。あるいは成長しないとしても、他者が目をつけないニッチな市場は存在します。勝てる場所で戦う。というのが、兵法の極意です。国内にいても戦いようはあるということです。

流れに任せるにしろ、違う道を探すにしろ、自己責任です。

予測は予測ですから、生き残るのも滅びるのも、自ら選んだ結果だと思わなければなりません。

生き残るのも滅びるのも選択次第。

選択とは、戦略そのものです。


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