物語と希望の深い関係

2011.01.27

http://amazon.co.jp/o/ASIN/4004312701/lanchesterkan-22/ref=nosim(2011年1月27日のメルマガより)


■以前、作家の村上龍が、言っていたことですが。。。

テレビ番組の「カンブリア宮殿」において、経営者にインタビューをする際
に気をつけていることがあるそうです。

それは、「きっかけ」「苦労」「秘訣」の3点を聞くことなんだそうです。

■これって何だか分かります?

私の思うところ、これは、物語の要素にほかなりません。

物語は、大雑把に言うと、冒険の始まり、危機、克服という要素から成り立
っています。

最低限、これがなければ、物語にならず、我々が共感することもありません。

だから冒険の始まり=きっかけ、危機=苦労話、秘訣=危機を克服するため
のツール(おとぎ話では魔法の杖など)という3つを(無理やりにでも)聞
き出して、物語として再構築するという作家としての工夫なんでしょうね。

要するに、村上龍は、あの番組の中で、経営者の話を物語に仕立て上げる作
業をしているわけです。

■どうも我々には、物語を好む性向があるようです。

太古の昔から、我々の祖先は、身の回りに起こったことなどを物語に仕立て
て、語り継いできました。

物語となって初めて、我々は、それが教訓であれ、警告であれ、バカ話であ
れ、記憶し、伝播させるようになります。

面白い話、不思議な話、怖い話。我々が好んで語るそういった話の中で、物
語として成立しているものは、人から人へと広がっていきます。

その中でも、最も物語として優れていたものは、時代を越えて、語り継がれ
ます。それが、民話や伝説として残っているものでしょう。

物語を好む性向は、大げさに聞こえるかもしれませんが、我々のDNAにプ
ログラムされた本質的なものだと感じます。

■玄田有史氏の書いた「希望のつくり方」という本があります。


この方は大阪大学の博士で、希望学なるものを提唱しています。

面白い学問があるものですね。

■希望とは何か?

希望学では「行動によって実現する何かを求める気持ち」などと定義してい
るようです。

ちなみに希望と幸福は似て非なるものです。

幸福も何かを感じる気持ちであることは確かですが、それは、維持や継続を
求めます。

ところが、希望は現在よりもよくなってほしいという変化を求めます。

だから、貧しくても希望があった、という言い方が出来ますし、満ち足りて
いるが希望がない、という言い方も出来ます。

■今の日本には希望がない、などと言われたりします。

高度成長期の頃は、貧しいが、希望があったとも言われます。

50年前の日本が希望に溢れていたというのが本当がどうかはともかくとし
て、郷愁に頼らざるを得なくなるほど、今は希望が見えない時代だと言えそ
うです。

経済学者のケインズは、経済を動かす原動力をアニマル・スピリット(活動
に駆り立てる人間本来の衝動)と呼んだそうですが、この精神は希望に深く
関係しています。

希望は行動につながり、希望がないところは行動も止みます。

言うまでもなく、昔は希望があったと言っていても始まりませんから、今、
どのようにして希望を作っていけばいいのかということが重要になります。

■「希望のつくり方」によると、日本人の希望と深くつながっているのは、
仕事、教育、人間関係の3つだそうです。

1.まず仕事。日本人が抱く希望は仕事に関連しているそうなので、仕事の
充実が何よりも大切です。仕事が充実しているというのは、生活の基盤が安
定していると同時に、社会に貢献しているという意識にもつながるのではな
いでしょうか。

2.次に教育。教育を受けてきた人ほど希望を持ちやすいという傾向がある
そうです。もちろん高学歴者は仕事の選択の幅が広がるということもあるで
しょうし、将来を見渡す想像力を持つことができるのではないかと推察しま
す。

3.最後に人間関係。人間関係が豊かな人ほど希望を持ちやすく、逆に、孤
独な人ほど希望がありません。これもやはり活動や想像の範囲が広がり、か
つ社会に参加しているという意識にもつながるのでしょう。

私なりに無理やりまとめると、社会にアクセスするための基盤が豊かで、行
動の選択が多様な状況が希望を持ちやすいというわけです。

■もう一つ、「希望のつくり方」で面白いのは、希望を持っている人は、自
分の体験を物語化する傾向にあるという指摘があることです。

ようやく、最初のテーマに戻りましたね^^

そうなんですね。物語は希望につながるのです。

最初に書いたように、物語は、冒険の始まり、危機、克服という要素から成
り立っています。

だから自分の人生を物語化すれば、過去の苦労や挫折は、今という成果を手
に入れるための一つの要素になるわけです。

しかも、物語は一貫した流れの中に進みますから、過去を物語化できる人は、
現在の状況から将来の成果を物語化することが可能となります。

NLPなどでは、将来の目標を五感で体感するというテクニックを使います
が、それに加えて、物語として捉えるということをするのが有効ではないか
と私は思います。

■物語化することは、本来、偶然の連なりである事象を、一貫した流れの中
に意味づけし、客観化する作業です。

論理的思考と違うのは、物語の文脈の中では、矛盾するものも、意味の分か
らないものも一緒に取り込めるということです。

物語化することで、それは記憶されやすくなり、伝播されやすくなります。

だからこそ、夢や目標は物語化しておくことが有効です。

特に、集団の夢や目標には、物語化は不可欠だといってもいいでしょう。

■私の今年のテーマは「物語」です。

それは、論理とはまた違った法則が支配する世界です。

お互いが矛盾する要素を取り込んで、一つの流れに仕上げていく。その作業
を経ることが、行動のモチベーションになるのだという私の勘に従って、テ
ーマづけさせていただきました。

この一年の取り組みが、10年後に大きな成果を生むのだという物語を描い
ております。



http://amazon.co.jp/o/ASIN/4004312701/lanchesterkan-22/ref=nosim(2011年1月27日のメルマガより)


■以前、作家の村上龍が、言っていたことですが。。。

テレビ番組の「カンブリア宮殿」において、経営者にインタビューをする際
に気をつけていることがあるそうです。

それは、「きっかけ」「苦労」「秘訣」の3点を聞くことなんだそうです。

■これって何だか分かります?

私の思うところ、これは、物語の要素にほかなりません。

物語は、大雑把に言うと、冒険の始まり、危機、克服という要素から成り立
っています。

最低限、これがなければ、物語にならず、我々が共感することもありません。

だから冒険の始まり=きっかけ、危機=苦労話、秘訣=危機を克服するため
のツール(おとぎ話では魔法の杖など)という3つを(無理やりにでも)聞
き出して、物語として再構築するという作家としての工夫なんでしょうね。

要するに、村上龍は、あの番組の中で、経営者の話を物語に仕立て上げる作
業をしているわけです。

■どうも我々には、物語を好む性向があるようです。

太古の昔から、我々の祖先は、身の回りに起こったことなどを物語に仕立て
て、語り継いできました。

物語となって初めて、我々は、それが教訓であれ、警告であれ、バカ話であ
れ、記憶し、伝播させるようになります。

面白い話、不思議な話、怖い話。我々が好んで語るそういった話の中で、物
語として成立しているものは、人から人へと広がっていきます。

その中でも、最も物語として優れていたものは、時代を越えて、語り継がれ
ます。それが、民話や伝説として残っているものでしょう。

物語を好む性向は、大げさに聞こえるかもしれませんが、我々のDNAにプ
ログラムされた本質的なものだと感じます。

■玄田有史氏の書いた「希望のつくり方」という本があります。


この方は大阪大学の博士で、希望学なるものを提唱しています。

面白い学問があるものですね。

■希望とは何か?

希望学では「行動によって実現する何かを求める気持ち」などと定義してい
るようです。

ちなみに希望と幸福は似て非なるものです。

幸福も何かを感じる気持ちであることは確かですが、それは、維持や継続を
求めます。

ところが、希望は現在よりもよくなってほしいという変化を求めます。

だから、貧しくても希望があった、という言い方が出来ますし、満ち足りて
いるが希望がない、という言い方も出来ます。

■今の日本には希望がない、などと言われたりします。

高度成長期の頃は、貧しいが、希望があったとも言われます。

50年前の日本が希望に溢れていたというのが本当がどうかはともかくとし
て、郷愁に頼らざるを得なくなるほど、今は希望が見えない時代だと言えそ
うです。

経済学者のケインズは、経済を動かす原動力をアニマル・スピリット(活動
に駆り立てる人間本来の衝動)と呼んだそうですが、この精神は希望に深く
関係しています。

希望は行動につながり、希望がないところは行動も止みます。

言うまでもなく、昔は希望があったと言っていても始まりませんから、今、
どのようにして希望を作っていけばいいのかということが重要になります。

■「希望のつくり方」によると、日本人の希望と深くつながっているのは、
仕事、教育、人間関係の3つだそうです。

1.まず仕事。日本人が抱く希望は仕事に関連しているそうなので、仕事の
充実が何よりも大切です。仕事が充実しているというのは、生活の基盤が安
定していると同時に、社会に貢献しているという意識にもつながるのではな
いでしょうか。

2.次に教育。教育を受けてきた人ほど希望を持ちやすいという傾向がある
そうです。もちろん高学歴者は仕事の選択の幅が広がるということもあるで
しょうし、将来を見渡す想像力を持つことができるのではないかと推察しま
す。

3.最後に人間関係。人間関係が豊かな人ほど希望を持ちやすく、逆に、孤
独な人ほど希望がありません。これもやはり活動や想像の範囲が広がり、か
つ社会に参加しているという意識にもつながるのでしょう。

私なりに無理やりまとめると、社会にアクセスするための基盤が豊かで、行
動の選択が多様な状況が希望を持ちやすいというわけです。

■もう一つ、「希望のつくり方」で面白いのは、希望を持っている人は、自
分の体験を物語化する傾向にあるという指摘があることです。

ようやく、最初のテーマに戻りましたね^^

そうなんですね。物語は希望につながるのです。

最初に書いたように、物語は、冒険の始まり、危機、克服という要素から成
り立っています。

だから自分の人生を物語化すれば、過去の苦労や挫折は、今という成果を手
に入れるための一つの要素になるわけです。

しかも、物語は一貫した流れの中に進みますから、過去を物語化できる人は、
現在の状況から将来の成果を物語化することが可能となります。

NLPなどでは、将来の目標を五感で体感するというテクニックを使います
が、それに加えて、物語として捉えるということをするのが有効ではないか
と私は思います。

■物語化することは、本来、偶然の連なりである事象を、一貫した流れの中
に意味づけし、客観化する作業です。

論理的思考と違うのは、物語の文脈の中では、矛盾するものも、意味の分か
らないものも一緒に取り込めるということです。

物語化することで、それは記憶されやすくなり、伝播されやすくなります。

だからこそ、夢や目標は物語化しておくことが有効です。

特に、集団の夢や目標には、物語化は不可欠だといってもいいでしょう。

■私の今年のテーマは「物語」です。

それは、論理とはまた違った法則が支配する世界です。

お互いが矛盾する要素を取り込んで、一つの流れに仕上げていく。その作業
を経ることが、行動のモチベーションになるのだという私の勘に従って、テ
ーマづけさせていただきました。

この一年の取り組みが、10年後に大きな成果を生むのだという物語を描い
ております。



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