本質からはじめよ!

2011.10.06

(2011年10月6日メルマガより)


■「イシューからはじめよ」という本があります。ご存じですか?
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4862760856/lanchesterkan-22/ref=nosim

イシューとは「課題」と訳せばいいのでしょうか。

この本では「取り組むべき問題」という意味で使われています。

■問題を解決する秘訣は、問題は何かということを見極めることです。

禅問答のように聞こえるかも知れませんが、これは真実を突いています。

それぐらい目的を持たずに行動している人は多い。

無目的な行動が何かを生み出すことは稀です。

■戦略系コンサルタントの経歴があり、脳科学の研究もしていたという著者
は、人が生産性を上げるためには、イシューを特定しなければならないと説
きます。

著者は、重要であり問題解決が必要なイシューに明確な答えを出すことこそ
が価値のある仕事であると言っています。

だから、価値のある仕事ができるようになるためには、まず重要な問題を見
極めて、そこに明確な答えが出せるように訓練すればよいことです。

■ところが、現実には「まずやってみろ」「行動してから考えろ」という意
見も多い。

著者によると、そのような意見が多いというのは「考えないで行動する」と
いう方法しか知らない人が多いからに過ぎないということです。

「考えないで行動する」タイプの人は、重要な問題であろうが、取るに足ら
ない問題であろうが、目に付くものはすべて解決しようとします。

そうするうちに、仕事に慣れて、達人の域になれると考えています。

タフな人はそれでいいかも知れませんが、そうでない人は、途中でくじけて
しまうかも知れません。

なぜなら、問題の中には、単純作業の繰り返しみたいなものも、答えが出な
いような解決不可能なものも含まれており、努力が徒労になることもあるか
らです。

■だから、まずイシューを見極めよ。

数多の事柄の中で、取り組むべき必要のある問題はわずかです。

そこに絞って、解決の努力をすることで、最短距離で価値のある仕事ができ
るスキルを身に着けることができるようになるはずです。

■私は、その意見に100%賛同します。

コンサルティングをやっていて分かるのですが、企業に勤める多くの方が、
イシューを見極めずに、目に付いたことから解決しようとしています。

特に営業は経験主義者が多い。

まず行動する。身体で覚える。というスタイルです。

だから実績を上げているのは、精神的にも肉体的にもタフな人です。

彼らは、部下にも同じことを強要します。考える前に、やってこい。

それで育つ人もいるでしょうが、多くは精神を疲弊してしまいます。

こういう教育制度が、営業という職種の人気を下げる一因となっています。

これは明らかにマネジメントの不備です。

マネージャーが仕事の内容や機能を理解していないために起こることです。

■私は、こういう事態を打破するために「戦略的思考」を浸透させることを
テーマにしてきました。

私の定義ですが「戦略的思考」とは、「全体的、長期的、合目的的、プロセ
ス的」な思考の方法です。

参考:「営業に必要な戦略的思考」
http://www.createvalue.biz/column2/post-43.html

戦略は、目標と現状のギャップを解決する方法のことですので、まずはギャ
ップとは何かを明らかにする必要があります。

ここでは、ギャップ=問題の本質=解決すべきイシューとなります。

では、本質とは何か?

を考えた末に、そこに「目的に応じていること」という要素を当てはめました。

だから戦略的思考の中に「合目的的」という言葉が入っています。

■著者は、よいイシューは「本質的な選択肢である」「深い仮説がある」
「解決可能である」という3つの条件を満たすものであると述べています。

順番にみていきましょう。

ここでいう本質的とは、問題を解決する上で最も根本の選択肢であるという
意味にとれます。

例えば「売上を伸ばすために製品を改良しよう」「ホームページをつくり直
そう」という課題の立て方は、一見するだけで、本質的ではない、と分ります。

売上が下がった理由が、製品にあるのか、ホームページにあるのか、という
議論がなされたかどうかが疑問ですし、そもそも売上を上げることが目的で
あるかどうかも検討されなければなりません。

そのためには「全体的」に現状を把握し、「長期的」なスパンで状況の推移
を知らなければなりません。

そうした検討が加えられた上で、製品やホームページの改良が、最終的な問
題であると決まったのであれば、それでいいのですが、実際にはそうした思
考がなされていることはあまりありません。

■「深い仮説」とは、著者によると、常識的ではなく、構造を変えるもの、
ということです。

難しい言い方ですね...

要するに、常識的でありふれた仮説は、問題として取るに足りない場合が多
いということにつながります。

我々はどうしても常識的な枠(フレーム)で物事を見てしまいますが、枠を
外してみると(リフレーム)、意外なもの同士が類似していたり、共通する
ものがあったり、法則が成り立ったりします。

枠を作り直すことが、ここでいう構造を変えるということです。

構造を変えるほど重要な仮説があるものがいいイシューとなります

■そして「解決可能」なこと。

いくら大きなテーマだからといって、問題が解決可能なものでなければ、取
り組んでも無駄です。

最も売れる価格とか、一瞬で顧客を囲い込むトークだとか、夢のように儲か
る方法だとか^^;

魅力的な内容に見えても、検証もできないし、考えるだけ堂々巡りするよう
なことには関わらない方が得策です。

それは割り切って切り捨てなければなりません。

■この本では、その後、イシューの見つけ方や解決の方法について述べられ
ていますので、詳しくは読んでください。
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4862760856/lanchesterkan-22/ref=nosim

あえて、一つだけ言及します。

この本の中で、情報収集のコツは、(1)1次情報に触れる(2)数値や
フレームワークでスキャンする(3)調べ過ぎない。と書かれています。

(1)については、いいでしょう。webや書籍からの情報だけではなく、直
接現場などから得た情報を重視するという姿勢は基本です。

(2)については、ある程度、ツールをもって情報をスキャンするというこ
とです。

「深い仮説」のところで、枠を外すことが大切だと言ったはずですが、何ら
かの枠がなければ、情報を整理することもできません。

その武器となるのが、3Cや5フォースなどのフレームワークや、売上高=
顧客数×平均単価、などの方程式です。

フレームワークに囚われてしまうと発想を狭めてしまいますが、無ければ、
ヒントを掴むことができません。そのあたりのバランスはどうしても必要に
なってきてしまいます。

(3)について。これは面白いですね。情報は集めすぎてはいけないという
教えです。

実は、知識が増えれば増えるほどいいのかというと、そんなことはありません。

ある一定の量までは、知識量と知恵は比例するのですが、それを過ぎれば、
知識量と知恵が反比例するところがあるそうです。

■これは、私も経験的に納得するところです。

例えば、私は経営コンサルタントとして様々な企業に出向きますが、その業
界のことを必ずしもよく知っているわけではありません。

むしろ、業界の素人であることが多い。

企業からは「少しは業界のことを勉強してくれ」と言われることもあります
が、一向に気にしません^^

なぜなら、企業にとって、私のような素人の視点は、大いに参考になるだろ
うと思うからです。

■企業の中には、私より頭がよくて、知識が豊富な方が大勢おられます。と
いうか、殆どはそうです。

しかし、彼らには、自分の業界のことを知りすぎているために、当たり前に
なりすぎて、問題点が見つけられないという難点があります。

そこに素人から素朴な疑問が投げかけられれば、新たな発見をすることもあ
るのです。

そのあたりの理屈を知る人は、私に業界知識を求めることはありません。

というか、コンサルタントに業界知識や実践ノウハウを求める企業の依頼を
受けることはありませんが^^;

■私が素人としての視点を提供する時、最低限必要となるのが、論理的思考
です。

なぜなら、業界知識があって問題点が見つけなれない企業側と、業界知識が
なくて問題点や疑問点を抱く私の共通点は、お互いに論理的な文脈で会話す
るということだからです。

これが、お互い、自分達の感覚だけをぶつけあっていては何も共有できません。

個人的な経験に則した話をしていても、チンプンカンプンになるでしょう。

■さらにいうと、私が情報に接して、疑問点や問題発見をするための武器は
戦略的思考です。

そういう意味では、コンサルタントというのは身軽な職業ですね。

論理的思考と戦略的思考を使いこなすことができれば、何とかやっていくこ
とができるわけですから。

かなり突き詰めた意見ですが、本当にそう思います。

戦略を立案する際のプロセスや、様々なフレームワークや、ヒアリングやコ
ーチングのスキルや、コンサルタントに特有の武器をある程度は必要とした
としても、その人の能力を光らせるものは、本質的な論理的思考と戦略的思
考の素養です。

それなくしては、どんな先鋭的な知識も装飾品程度の価値しか持ちえません。

■これは、コンサルタントという職業に特有の意見ではないはず。

どんな職業においても、論理的思考と戦略的思考は、その人の身を助ける本
質的な能力です。

まずは本質から身につけよ。

と私が考える所以です。

(2011年10月6日メルマガより)


■「イシューからはじめよ」という本があります。ご存じですか?
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4862760856/lanchesterkan-22/ref=nosim

イシューとは「課題」と訳せばいいのでしょうか。

この本では「取り組むべき問題」という意味で使われています。

■問題を解決する秘訣は、問題は何かということを見極めることです。

禅問答のように聞こえるかも知れませんが、これは真実を突いています。

それぐらい目的を持たずに行動している人は多い。

無目的な行動が何かを生み出すことは稀です。

■戦略系コンサルタントの経歴があり、脳科学の研究もしていたという著者
は、人が生産性を上げるためには、イシューを特定しなければならないと説
きます。

著者は、重要であり問題解決が必要なイシューに明確な答えを出すことこそ
が価値のある仕事であると言っています。

だから、価値のある仕事ができるようになるためには、まず重要な問題を見
極めて、そこに明確な答えが出せるように訓練すればよいことです。

■ところが、現実には「まずやってみろ」「行動してから考えろ」という意
見も多い。

著者によると、そのような意見が多いというのは「考えないで行動する」と
いう方法しか知らない人が多いからに過ぎないということです。

「考えないで行動する」タイプの人は、重要な問題であろうが、取るに足ら
ない問題であろうが、目に付くものはすべて解決しようとします。

そうするうちに、仕事に慣れて、達人の域になれると考えています。

タフな人はそれでいいかも知れませんが、そうでない人は、途中でくじけて
しまうかも知れません。

なぜなら、問題の中には、単純作業の繰り返しみたいなものも、答えが出な
いような解決不可能なものも含まれており、努力が徒労になることもあるか
らです。

■だから、まずイシューを見極めよ。

数多の事柄の中で、取り組むべき必要のある問題はわずかです。

そこに絞って、解決の努力をすることで、最短距離で価値のある仕事ができ
るスキルを身に着けることができるようになるはずです。

■私は、その意見に100%賛同します。

コンサルティングをやっていて分かるのですが、企業に勤める多くの方が、
イシューを見極めずに、目に付いたことから解決しようとしています。

特に営業は経験主義者が多い。

まず行動する。身体で覚える。というスタイルです。

だから実績を上げているのは、精神的にも肉体的にもタフな人です。

彼らは、部下にも同じことを強要します。考える前に、やってこい。

それで育つ人もいるでしょうが、多くは精神を疲弊してしまいます。

こういう教育制度が、営業という職種の人気を下げる一因となっています。

これは明らかにマネジメントの不備です。

マネージャーが仕事の内容や機能を理解していないために起こることです。

■私は、こういう事態を打破するために「戦略的思考」を浸透させることを
テーマにしてきました。

私の定義ですが「戦略的思考」とは、「全体的、長期的、合目的的、プロセ
ス的」な思考の方法です。

参考:「営業に必要な戦略的思考」
http://www.createvalue.biz/column2/post-43.html

戦略は、目標と現状のギャップを解決する方法のことですので、まずはギャ
ップとは何かを明らかにする必要があります。

ここでは、ギャップ=問題の本質=解決すべきイシューとなります。

では、本質とは何か?

を考えた末に、そこに「目的に応じていること」という要素を当てはめました。

だから戦略的思考の中に「合目的的」という言葉が入っています。

■著者は、よいイシューは「本質的な選択肢である」「深い仮説がある」
「解決可能である」という3つの条件を満たすものであると述べています。

順番にみていきましょう。

ここでいう本質的とは、問題を解決する上で最も根本の選択肢であるという
意味にとれます。

例えば「売上を伸ばすために製品を改良しよう」「ホームページをつくり直
そう」という課題の立て方は、一見するだけで、本質的ではない、と分ります。

売上が下がった理由が、製品にあるのか、ホームページにあるのか、という
議論がなされたかどうかが疑問ですし、そもそも売上を上げることが目的で
あるかどうかも検討されなければなりません。

そのためには「全体的」に現状を把握し、「長期的」なスパンで状況の推移
を知らなければなりません。

そうした検討が加えられた上で、製品やホームページの改良が、最終的な問
題であると決まったのであれば、それでいいのですが、実際にはそうした思
考がなされていることはあまりありません。

■「深い仮説」とは、著者によると、常識的ではなく、構造を変えるもの、
ということです。

難しい言い方ですね...

要するに、常識的でありふれた仮説は、問題として取るに足りない場合が多
いということにつながります。

我々はどうしても常識的な枠(フレーム)で物事を見てしまいますが、枠を
外してみると(リフレーム)、意外なもの同士が類似していたり、共通する
ものがあったり、法則が成り立ったりします。

枠を作り直すことが、ここでいう構造を変えるということです。

構造を変えるほど重要な仮説があるものがいいイシューとなります

■そして「解決可能」なこと。

いくら大きなテーマだからといって、問題が解決可能なものでなければ、取
り組んでも無駄です。

最も売れる価格とか、一瞬で顧客を囲い込むトークだとか、夢のように儲か
る方法だとか^^;

魅力的な内容に見えても、検証もできないし、考えるだけ堂々巡りするよう
なことには関わらない方が得策です。

それは割り切って切り捨てなければなりません。

■この本では、その後、イシューの見つけ方や解決の方法について述べられ
ていますので、詳しくは読んでください。
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4862760856/lanchesterkan-22/ref=nosim

あえて、一つだけ言及します。

この本の中で、情報収集のコツは、(1)1次情報に触れる(2)数値や
フレームワークでスキャンする(3)調べ過ぎない。と書かれています。

(1)については、いいでしょう。webや書籍からの情報だけではなく、直
接現場などから得た情報を重視するという姿勢は基本です。

(2)については、ある程度、ツールをもって情報をスキャンするというこ
とです。

「深い仮説」のところで、枠を外すことが大切だと言ったはずですが、何ら
かの枠がなければ、情報を整理することもできません。

その武器となるのが、3Cや5フォースなどのフレームワークや、売上高=
顧客数×平均単価、などの方程式です。

フレームワークに囚われてしまうと発想を狭めてしまいますが、無ければ、
ヒントを掴むことができません。そのあたりのバランスはどうしても必要に
なってきてしまいます。

(3)について。これは面白いですね。情報は集めすぎてはいけないという
教えです。

実は、知識が増えれば増えるほどいいのかというと、そんなことはありません。

ある一定の量までは、知識量と知恵は比例するのですが、それを過ぎれば、
知識量と知恵が反比例するところがあるそうです。

■これは、私も経験的に納得するところです。

例えば、私は経営コンサルタントとして様々な企業に出向きますが、その業
界のことを必ずしもよく知っているわけではありません。

むしろ、業界の素人であることが多い。

企業からは「少しは業界のことを勉強してくれ」と言われることもあります
が、一向に気にしません^^

なぜなら、企業にとって、私のような素人の視点は、大いに参考になるだろ
うと思うからです。

■企業の中には、私より頭がよくて、知識が豊富な方が大勢おられます。と
いうか、殆どはそうです。

しかし、彼らには、自分の業界のことを知りすぎているために、当たり前に
なりすぎて、問題点が見つけられないという難点があります。

そこに素人から素朴な疑問が投げかけられれば、新たな発見をすることもあ
るのです。

そのあたりの理屈を知る人は、私に業界知識を求めることはありません。

というか、コンサルタントに業界知識や実践ノウハウを求める企業の依頼を
受けることはありませんが^^;

■私が素人としての視点を提供する時、最低限必要となるのが、論理的思考
です。

なぜなら、業界知識があって問題点が見つけなれない企業側と、業界知識が
なくて問題点や疑問点を抱く私の共通点は、お互いに論理的な文脈で会話す
るということだからです。

これが、お互い、自分達の感覚だけをぶつけあっていては何も共有できません。

個人的な経験に則した話をしていても、チンプンカンプンになるでしょう。

■さらにいうと、私が情報に接して、疑問点や問題発見をするための武器は
戦略的思考です。

そういう意味では、コンサルタントというのは身軽な職業ですね。

論理的思考と戦略的思考を使いこなすことができれば、何とかやっていくこ
とができるわけですから。

かなり突き詰めた意見ですが、本当にそう思います。

戦略を立案する際のプロセスや、様々なフレームワークや、ヒアリングやコ
ーチングのスキルや、コンサルタントに特有の武器をある程度は必要とした
としても、その人の能力を光らせるものは、本質的な論理的思考と戦略的思
考の素養です。

それなくしては、どんな先鋭的な知識も装飾品程度の価値しか持ちえません。

■これは、コンサルタントという職業に特有の意見ではないはず。

どんな職業においても、論理的思考と戦略的思考は、その人の身を助ける本
質的な能力です。

まずは本質から身につけよ。

と私が考える所以です。

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