UTADA全米進出失敗を斬る

2004.11.02

(2004年11月2日メルマガより)

日本ポップスシーンの女王といえば宇多田ヒカル。しかし、日本の誇る歌姫も全米デビューでは、1万枚以下のセールス、惨敗といっていい結果でした。

この辺りの状況を夕刊フジ2004年10月28日号が詳しく解説しています。

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「Utada全米進出失敗のワケ...アルバム1万枚以下」 

Utadaとして今月5日、アルバム「EXODUS」で全米デビューした歌手の宇多田ヒカル(21)=写真。日本でデビューアルバム「ファーストラブ」(99年)を800万枚売った歌姫も、米国では1万枚以下のセールス。米音楽誌ビルボードのチャートでは早くも初登場160位が、2週目で200位圏外に...。同誌の東京支局長スティーブ・マックルーア氏(45)が、Utadaの5つのミスを指摘した。

邦人アーティストの米国アルバム初登場順位は1986年のロックバンド「ラウドネス」の64位が最高。今年は中国の「女子十二楽坊」が62位に入ったが、シングルでは、坂本九の4週連続1位(63年)、ピンク・レディーの37位(79年)、松田聖子&ドニー・ウォルバーグの54位(90年)-がある。直接の比較はできないが、Utadaはピンク・レディーや聖子にも及ばない。

マックルーア氏は指を折りながら"敗因"を挙げた。

【中途半端】ヒップホップ色の濃いものを目指したのが、出来上がりは中途半端なポップスに。個性が出ていない

【足を使え!】日本よりはるかに広い米国で成功するなら、デビュー前に各地でライブを地道に行うべき。彼女はまったくやってない

【顔がない?】クラブチャートで1位を取ったがアルバムの不振は、顔が知られていないから。テレビのトークショーにどんどん出るべき

【ルックスが地味】ブリトニー・スピアーズでも分かるように、米国人は派手なルックスが好き。Utadaは...ちょっと地味ね

【タイミング】新人チャートで5位と注目されたが、大統領選前では新人アーティストの話題にも関心がいかない

「日本の音楽市場で洋楽のシェアは25%。でも、米国人はクラシックを除けば、90%以上自国の曲しか聞かない」と日米の市場の違いを指摘するマックルーア氏。

「成功したいなら、やはり全米の田舎(いなか)街から回るべきだね」とアドバイスした。

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この記事を読む限り、UTADAサイドは、ランチェスター戦略の基本中の基本を理解していなかったようです。^^

UTADAよ!なんで、ひとこと私たちに相談しないんだ!!!

宇多田ヒカルは、もちろん、日本のポップスシーンにおいては、誰もが認める強者です。

しかし、アメリカの音楽市場においてはどうでしょうか?

ランチェスターファンの皆さんならご存知ですね。。

そう。UTADAは、アメリカの音楽市場においては、弱者でしかありえません。

◆ランチェスター知恵袋---------------------------------------------

ランチェスター戦略において、弱者とは1位以外すべてのことを指します。つまり市場の99.99%は弱者なのです。

当然、新規参入企業は弱者としての戦略をとらなければなりません。

しかし、既存業界で強者の企業は、新規業界においても強者の戦略をとってしまうことがしばしばあります。

企業の新規事業が失敗するのは、この単純な原則を忘れていることに一因があります。

「新規参入においては、弱者の戦略をとれ!」

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ところが、UTADAは全米デビューにあたって、ことごとく戦略のミスをしています。

1、差別化ができていない

 弱者の基本戦略は「差別化」です。なんらかの特徴を持つことで、市場にインパクトを与えるための工夫が必要でした。しかし、今回の楽曲は、ごく平凡なポップスで、曲そのもので目立つことはできませんでした。
それなら、ルックスで、印象付けることができればよかったのですが、UTADAはどちらかというと地味で、目立たないタイプでした。。。

2、局地戦ができていない

 商品やサービスで差別化できないのであれば、弱者は地域の選び方で差別化しなければなりません。それが局地戦です。市場を細かく分けて、自分が勝てる見込みのある小さい市場で戦うことです。
小さな市場で力をつけて、徐々に大きな市場を狙っていくのが、セオリーです。
今回のようにいきなり全米デビューを果たすのは、強者の戦略である「広域戦」にほかなりません。

3、接近戦ができていない

 弱者の重要な戦略は「接近戦」です。つまり、市場の顧客にできるだけ近づいて、ダイレクトに訴えかけることが、弱者には必要です。
そのためには、地域でライブを行う、テレビのトークショーに出るなど顧客に覚えてもらうための地道な活動が必要でした。
UTADAはそれが全くできていないということでした。

いかがでしょうか?
まさか自分を全米においても強者だと過信したわけではないのでしょうが、これほど、セオリーを無視した戦い方をしていたのでは、勝ち目はないというのが、ランチェスター戦略からみた私の感想です。

宇多田ヒカルともあろう人が、こんな単純な戦略ミスを犯しているというのは、不思議な気もしますが、それが現実なんですね。

あるいは、もっと深く壮大な計画にむけた予定の行動なのでしょうか。
この失敗を踏まえて、さらなる戦略の構築を興味深く見ていきたいと思います。

(2004年11月2日メルマガより)

日本ポップスシーンの女王といえば宇多田ヒカル。しかし、日本の誇る歌姫も全米デビューでは、1万枚以下のセールス、惨敗といっていい結果でした。

この辺りの状況を夕刊フジ2004年10月28日号が詳しく解説しています。

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「Utada全米進出失敗のワケ...アルバム1万枚以下」 

Utadaとして今月5日、アルバム「EXODUS」で全米デビューした歌手の宇多田ヒカル(21)=写真。日本でデビューアルバム「ファーストラブ」(99年)を800万枚売った歌姫も、米国では1万枚以下のセールス。米音楽誌ビルボードのチャートでは早くも初登場160位が、2週目で200位圏外に...。同誌の東京支局長スティーブ・マックルーア氏(45)が、Utadaの5つのミスを指摘した。

邦人アーティストの米国アルバム初登場順位は1986年のロックバンド「ラウドネス」の64位が最高。今年は中国の「女子十二楽坊」が62位に入ったが、シングルでは、坂本九の4週連続1位(63年)、ピンク・レディーの37位(79年)、松田聖子&ドニー・ウォルバーグの54位(90年)-がある。直接の比較はできないが、Utadaはピンク・レディーや聖子にも及ばない。

マックルーア氏は指を折りながら"敗因"を挙げた。

【中途半端】ヒップホップ色の濃いものを目指したのが、出来上がりは中途半端なポップスに。個性が出ていない

【足を使え!】日本よりはるかに広い米国で成功するなら、デビュー前に各地でライブを地道に行うべき。彼女はまったくやってない

【顔がない?】クラブチャートで1位を取ったがアルバムの不振は、顔が知られていないから。テレビのトークショーにどんどん出るべき

【ルックスが地味】ブリトニー・スピアーズでも分かるように、米国人は派手なルックスが好き。Utadaは...ちょっと地味ね

【タイミング】新人チャートで5位と注目されたが、大統領選前では新人アーティストの話題にも関心がいかない

「日本の音楽市場で洋楽のシェアは25%。でも、米国人はクラシックを除けば、90%以上自国の曲しか聞かない」と日米の市場の違いを指摘するマックルーア氏。

「成功したいなら、やはり全米の田舎(いなか)街から回るべきだね」とアドバイスした。

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この記事を読む限り、UTADAサイドは、ランチェスター戦略の基本中の基本を理解していなかったようです。^^

UTADAよ!なんで、ひとこと私たちに相談しないんだ!!!

宇多田ヒカルは、もちろん、日本のポップスシーンにおいては、誰もが認める強者です。

しかし、アメリカの音楽市場においてはどうでしょうか?

ランチェスターファンの皆さんならご存知ですね。。

そう。UTADAは、アメリカの音楽市場においては、弱者でしかありえません。

◆ランチェスター知恵袋---------------------------------------------

ランチェスター戦略において、弱者とは1位以外すべてのことを指します。つまり市場の99.99%は弱者なのです。

当然、新規参入企業は弱者としての戦略をとらなければなりません。

しかし、既存業界で強者の企業は、新規業界においても強者の戦略をとってしまうことがしばしばあります。

企業の新規事業が失敗するのは、この単純な原則を忘れていることに一因があります。

「新規参入においては、弱者の戦略をとれ!」

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ところが、UTADAは全米デビューにあたって、ことごとく戦略のミスをしています。

1、差別化ができていない

 弱者の基本戦略は「差別化」です。なんらかの特徴を持つことで、市場にインパクトを与えるための工夫が必要でした。しかし、今回の楽曲は、ごく平凡なポップスで、曲そのもので目立つことはできませんでした。
それなら、ルックスで、印象付けることができればよかったのですが、UTADAはどちらかというと地味で、目立たないタイプでした。。。

2、局地戦ができていない

 商品やサービスで差別化できないのであれば、弱者は地域の選び方で差別化しなければなりません。それが局地戦です。市場を細かく分けて、自分が勝てる見込みのある小さい市場で戦うことです。
小さな市場で力をつけて、徐々に大きな市場を狙っていくのが、セオリーです。
今回のようにいきなり全米デビューを果たすのは、強者の戦略である「広域戦」にほかなりません。

3、接近戦ができていない

 弱者の重要な戦略は「接近戦」です。つまり、市場の顧客にできるだけ近づいて、ダイレクトに訴えかけることが、弱者には必要です。
そのためには、地域でライブを行う、テレビのトークショーに出るなど顧客に覚えてもらうための地道な活動が必要でした。
UTADAはそれが全くできていないということでした。

いかがでしょうか?
まさか自分を全米においても強者だと過信したわけではないのでしょうが、これほど、セオリーを無視した戦い方をしていたのでは、勝ち目はないというのが、ランチェスター戦略からみた私の感想です。

宇多田ヒカルともあろう人が、こんな単純な戦略ミスを犯しているというのは、不思議な気もしますが、それが現実なんですね。

あるいは、もっと深く壮大な計画にむけた予定の行動なのでしょうか。
この失敗を踏まえて、さらなる戦略の構築を興味深く見ていきたいと思います。

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