市場価値より企業内価値を高めよう

2012.04.19

(2012年4月19日メルマガより)


■前回のメルマガで、起業に関することを書かせていただきました。

「3つの起業家タイプが注意すること」
http://www.createvalue.biz/column2/post-212.html

案外というかやはりというか、いつもより反響が大きかったです。このメル
マガの読者には、起業に興味のある人が多いということなのでしょうね^^

■だからといって、私がむやみに起業をおススメしているわけではありません。

私が独立当初、散々苦労をしたために、無責任に起業を煽った人たちに恨み
を持っているから...というアホな話ではありませんよ^^;

そもそも、能天気な起業本などに書かれているような、起業して自分で仕事
をしている人の方が、会社員よりも偉いとか優れているなどといった価値観
そのものに与しません。

もちろん被雇用者が、雇用者よりも劣っているなど思っていません。

特に日本では、起業者よりも、会社内の一定の地位にいる人の方が、社会に
対して影響力を持つ仕事ができます。

会社員の方々が、自分の力を発揮できるようになることこそが、日本の社会
の発展に直接つながるのだと考えています。

■先日、CS放送のBBT757http://bb.bbt757.com/で「内田和成のビ
ジネスマインド」と言う番組を観ました。

ちなみに内田和成氏は、ボストン・コンサルティング・グループの元日本代
表であり、日本のコンサルタントとしては相当のビッグネームです。

最近は、学術的な色合いが強いと分類されているようですが、番組での語り
口は飄々としていて親しみやすく、語る言葉もユニークで鋭いことが多いの
で、私はファンです。

たぶんBBT757の番組の中では「大前研一ライブ」に次いで、よく観て
いると思います。

■その内田氏が、番組の中で「市場価値と企業内価値」について語っていま
した。

よく「企業内でいくら評価されても、市場では評価されるとは限らない」と
言われますが、これって、市場価値の方が、企業内価値よりも重要なんだ、
という文脈のもとに語られる言葉ですね。

でも、内田氏は、それに異を唱えます。

というのも、市場価値とは、需要と供給のバランスでつけられる価値です。

だから、相対的なものであり、移ろいやすいものです。

■例えば、社会保険労務士という資格があります。

難関資格であることは間違いないでしょうが、この資格保持者の年収が、獣
医師の年収を超えているというデータがあります。
http://nensyu-labo.com/2nd_sikaku_nensyu.htm

データの取り方がどうか...ということは置いておいてもらうとして、獣医師
になることの難しさと社会保険労務士になることの難しさと年収は割に合っ
ているといえるのか?

市場価値とは、そういった割に合う合わないということを超越しています。

それは単純に、社会保険労務士と獣医師と、どちらが需給バランスで供給側
が優位に立っているかを示すものだからです。

■その上を行く、公認会計士や弁護士資格にしても、年収は高いとランクさ
れているものの、実際には、それだけでは生活できない人が大勢いることを
ご存知でしょうか。

やはり人気資格は、供給過多の状態になっていますから、市場価値は下がる
傾向にあります。

わが中小企業診断士資格など、難しい割にはリターンが少ない資格の代表で
すな^^;

だから、そんな曖昧な移ろいやすい価値を気にするよりも、企業内での価値
を高めることに注力する方が得策なんじゃないですか、というのが内田和成
氏の主張でした。

■全くその通りだと思います。

企業内価値は、その企業の中で求められるための価値ですから、例えば公認
会計士資格を持っていなくても、会計の知識を持っていれば、価値を認めら
れるはずです。

実際の業務はプロの公認会計士に任せるわけですから、プロと会話するに足
るだけの知識を持っていれば、それで「彼は会計に強い」と言われるわけです。

営業担当者が、会計知識を持っていれば、さらに「彼は営業なのに会計にも
強い」と重宝されます。

社内でほんの少し差別化し、前に出るだけで、企業内価値は上がります。

■しかもその価値は、ほぼ固定相場です。

社内にそんなにバラエティ豊かな人材が流入するわけではありませんから、
一度、会計に強い、ITに強い、という評価が定着すれば、安定的です。

ただし、報酬も固定相場です。

営業が、公認会計士なみの知識を得たからといって、報酬が跳ね上がること
はないでしょう。

ここで「企業外では、私の実力はもっと評価されるはずだ」という幻想を抱
かないようにしてください。

上のように市場価値とは、相対的で難儀なものだからです。

■念のためにいうと、むしろ企業内価値とは、その企業内独特の習慣や意思
決定プロセス、人間関係の中で、自分の地位を確保できるかどうかにかかっ
ています。

社内の人間関係や権力構造の中で築いてきた地位は、一朝一夕には崩れるも
のではありませんから、固定的安定的なものになっていきます。

企業内で生きると決めた方は「アホな上司」の攻撃にめげることなく、まず
は社内の一定の地位を確保した上で、社会に影響を発揮するような仕事に勤
しんでほしいと思います。

その方が、ずっと社会に貢献できるはずです。

心から、そう思っています。

■仕事柄、企業の人たちと接する機会が多いのですが、本当に前向きで、や
る気に溢れた人が多いと感じます。

物語に見るような、社内闘争で能力の全てを使い果たしてしまって、地位を
守ることにキュウキュウしているような人には、あまりお目にかかりません。

若い方も、年配の方も、自分の与えられた仕事に真摯で、成果を上げようと
努力しておられます。

そういう企業人と接していると、日本の未来も捨てたもんじゃないなあと思
います。

■ただし、一人で成果を上げる方法と、組織として成果を上げる方法は、異
なります。

各人が自分の成果を追うあまり、バラバラに動いていると、無理や無駄が組
織のどこかに溜まってしまいます。

それは、2+2=4ではなく、2+2=3や2になってしまった組織です。

各人が前向きであろうとしても、結果として、意思疎通が滞り、無駄やムラ
がはびこり、お互いが相手が思い通りに動かないと不満が溜まってしまう。

そういう組織は、個人にとっても、社会にとっても、生産性の低い無駄な組
織であると思います。

■私が仕事で接する企業は、そういう「従業員は前向き、経営者も前向き、
だけど昔ほど成果が出ていない」というところばかりです。

一人一人は素晴らしい方なのに、もったいないことです。

だから私の仕事は、組織が再び輝き出すためのきっかけを与えることです。

いや、与えるという言葉は適切ではない。一緒に、考えて動くことですね。

どんなに淀んだ組織であっても、ちょっとしたきっかけで、機能し始めます。

機能すると分れば、企業の人たちがもとから持っている前向きなエネルギー
が再び輝き始めます。

そうなれば早い。私などの出る幕ではありません。

私の仕事は、最初のきっかけ、どこをどう押せば、組織が前に向かって動き
出すのかを探して、そこを押すように促すことですね。

■私一人では無力ですが、企業の方々が前を向けば、ものすごいパワーを発
揮し、大きな仕事ができるようになります。

その場所に立ち会うことが、コンサルタントという仕事の醍醐味でしょうね。

最近、あーーこの仕事をやっていてよかったと思いことが多いんですね^

それはひとえに、出会う企業の方々に恵まれていたということですから、幸
運なことです。

■私は前々から「若菜になりたい」と思っています。

元阪神タイガースの控え捕手で、ダイエーにいった若菜です。

彼は、選手としては大成しなかったし、コーチとしても大したことはなかっ
たらしい。

ただし、彼がコーチをしていた時に、ダイエーに城島という捕手が入ってき
ました。

もともと城島もチンピラみないな性格ですから、若菜とはウマが合ったんで
しょうね。

彼らは非常に仲のよいコンビになって、麻雀ばかりやっていたらしい。

ところが、才能に溢れた城島は選手として大成し、ソフトバンク、マリナー
ズ、阪神タイガースで活躍します。

若菜は単に麻雀をやっていただけですが、彼の唯一の自慢は「おれは城島を
育てたんだ」ということなんだそうです。

私はそんな若菜になりたい。

最近、若菜になれるんじゃないかと思う今日この頃なんですけどね^^


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■私のように、社内の人間関係が面倒くさいとか、やってられんとか思って
しまう「企業内落ちこぼれ」は、独立するのも一案です。

私の場合はそんな自覚もなく飛び出してしまいましたが、ともかくにも、市
場価値で評価される世界に来てしまったわけです。

市場価値というのは相対的で信用できない。だけど、それに賭けるしかない
場合、市場価値を読み取って、それに自分を合わせていくしかありません。

市場を把握して、そこに適応したビジネスを展開する。

要するに、マーケティング戦略をしっかりと練って実行する。(あるいは実
行しながら練る)というのが、独立者が生き残る道だということです。

■以前、このメルマガで「ランチェスター戦略を営業に活かすたった3つの
プロセス」なる記事を書きました。
http://www.createvalue.biz/column2/post-209.html

憶えておられますかね。

そこで出した結論です。ランチェスター戦略が示すことを簡単に言ってしま
うと、次のようになります。

「企業競争においては、市場シェアが高い方が圧倒的に強い。ダントツの1

位になればもっと強い。だから企業は、1位になれそうな局面を見つけて、
弱者または強者の戦略を駆使してダントツ1位を目指そう」

ああ、分かりやすい^^

この結論は、個人のビジネスにも適用できます。

再読してみてください(^^)/~

(2012年4月19日メルマガより)


■前回のメルマガで、起業に関することを書かせていただきました。

「3つの起業家タイプが注意すること」
http://www.createvalue.biz/column2/post-212.html

案外というかやはりというか、いつもより反響が大きかったです。このメル
マガの読者には、起業に興味のある人が多いということなのでしょうね^^

■だからといって、私がむやみに起業をおススメしているわけではありません。

私が独立当初、散々苦労をしたために、無責任に起業を煽った人たちに恨み
を持っているから...というアホな話ではありませんよ^^;

そもそも、能天気な起業本などに書かれているような、起業して自分で仕事
をしている人の方が、会社員よりも偉いとか優れているなどといった価値観
そのものに与しません。

もちろん被雇用者が、雇用者よりも劣っているなど思っていません。

特に日本では、起業者よりも、会社内の一定の地位にいる人の方が、社会に
対して影響力を持つ仕事ができます。

会社員の方々が、自分の力を発揮できるようになることこそが、日本の社会
の発展に直接つながるのだと考えています。

■先日、CS放送のBBT757http://bb.bbt757.com/で「内田和成のビ
ジネスマインド」と言う番組を観ました。

ちなみに内田和成氏は、ボストン・コンサルティング・グループの元日本代
表であり、日本のコンサルタントとしては相当のビッグネームです。

最近は、学術的な色合いが強いと分類されているようですが、番組での語り
口は飄々としていて親しみやすく、語る言葉もユニークで鋭いことが多いの
で、私はファンです。

たぶんBBT757の番組の中では「大前研一ライブ」に次いで、よく観て
いると思います。

■その内田氏が、番組の中で「市場価値と企業内価値」について語っていま
した。

よく「企業内でいくら評価されても、市場では評価されるとは限らない」と
言われますが、これって、市場価値の方が、企業内価値よりも重要なんだ、
という文脈のもとに語られる言葉ですね。

でも、内田氏は、それに異を唱えます。

というのも、市場価値とは、需要と供給のバランスでつけられる価値です。

だから、相対的なものであり、移ろいやすいものです。

■例えば、社会保険労務士という資格があります。

難関資格であることは間違いないでしょうが、この資格保持者の年収が、獣
医師の年収を超えているというデータがあります。
http://nensyu-labo.com/2nd_sikaku_nensyu.htm

データの取り方がどうか...ということは置いておいてもらうとして、獣医師
になることの難しさと社会保険労務士になることの難しさと年収は割に合っ
ているといえるのか?

市場価値とは、そういった割に合う合わないということを超越しています。

それは単純に、社会保険労務士と獣医師と、どちらが需給バランスで供給側
が優位に立っているかを示すものだからです。

■その上を行く、公認会計士や弁護士資格にしても、年収は高いとランクさ
れているものの、実際には、それだけでは生活できない人が大勢いることを
ご存知でしょうか。

やはり人気資格は、供給過多の状態になっていますから、市場価値は下がる
傾向にあります。

わが中小企業診断士資格など、難しい割にはリターンが少ない資格の代表で
すな^^;

だから、そんな曖昧な移ろいやすい価値を気にするよりも、企業内での価値
を高めることに注力する方が得策なんじゃないですか、というのが内田和成
氏の主張でした。

■全くその通りだと思います。

企業内価値は、その企業の中で求められるための価値ですから、例えば公認
会計士資格を持っていなくても、会計の知識を持っていれば、価値を認めら
れるはずです。

実際の業務はプロの公認会計士に任せるわけですから、プロと会話するに足
るだけの知識を持っていれば、それで「彼は会計に強い」と言われるわけです。

営業担当者が、会計知識を持っていれば、さらに「彼は営業なのに会計にも
強い」と重宝されます。

社内でほんの少し差別化し、前に出るだけで、企業内価値は上がります。

■しかもその価値は、ほぼ固定相場です。

社内にそんなにバラエティ豊かな人材が流入するわけではありませんから、
一度、会計に強い、ITに強い、という評価が定着すれば、安定的です。

ただし、報酬も固定相場です。

営業が、公認会計士なみの知識を得たからといって、報酬が跳ね上がること
はないでしょう。

ここで「企業外では、私の実力はもっと評価されるはずだ」という幻想を抱
かないようにしてください。

上のように市場価値とは、相対的で難儀なものだからです。

■念のためにいうと、むしろ企業内価値とは、その企業内独特の習慣や意思
決定プロセス、人間関係の中で、自分の地位を確保できるかどうかにかかっ
ています。

社内の人間関係や権力構造の中で築いてきた地位は、一朝一夕には崩れるも
のではありませんから、固定的安定的なものになっていきます。

企業内で生きると決めた方は「アホな上司」の攻撃にめげることなく、まず
は社内の一定の地位を確保した上で、社会に影響を発揮するような仕事に勤
しんでほしいと思います。

その方が、ずっと社会に貢献できるはずです。

心から、そう思っています。

■仕事柄、企業の人たちと接する機会が多いのですが、本当に前向きで、や
る気に溢れた人が多いと感じます。

物語に見るような、社内闘争で能力の全てを使い果たしてしまって、地位を
守ることにキュウキュウしているような人には、あまりお目にかかりません。

若い方も、年配の方も、自分の与えられた仕事に真摯で、成果を上げようと
努力しておられます。

そういう企業人と接していると、日本の未来も捨てたもんじゃないなあと思
います。

■ただし、一人で成果を上げる方法と、組織として成果を上げる方法は、異
なります。

各人が自分の成果を追うあまり、バラバラに動いていると、無理や無駄が組
織のどこかに溜まってしまいます。

それは、2+2=4ではなく、2+2=3や2になってしまった組織です。

各人が前向きであろうとしても、結果として、意思疎通が滞り、無駄やムラ
がはびこり、お互いが相手が思い通りに動かないと不満が溜まってしまう。

そういう組織は、個人にとっても、社会にとっても、生産性の低い無駄な組
織であると思います。

■私が仕事で接する企業は、そういう「従業員は前向き、経営者も前向き、
だけど昔ほど成果が出ていない」というところばかりです。

一人一人は素晴らしい方なのに、もったいないことです。

だから私の仕事は、組織が再び輝き出すためのきっかけを与えることです。

いや、与えるという言葉は適切ではない。一緒に、考えて動くことですね。

どんなに淀んだ組織であっても、ちょっとしたきっかけで、機能し始めます。

機能すると分れば、企業の人たちがもとから持っている前向きなエネルギー
が再び輝き始めます。

そうなれば早い。私などの出る幕ではありません。

私の仕事は、最初のきっかけ、どこをどう押せば、組織が前に向かって動き
出すのかを探して、そこを押すように促すことですね。

■私一人では無力ですが、企業の方々が前を向けば、ものすごいパワーを発
揮し、大きな仕事ができるようになります。

その場所に立ち会うことが、コンサルタントという仕事の醍醐味でしょうね。

最近、あーーこの仕事をやっていてよかったと思いことが多いんですね^

それはひとえに、出会う企業の方々に恵まれていたということですから、幸
運なことです。

■私は前々から「若菜になりたい」と思っています。

元阪神タイガースの控え捕手で、ダイエーにいった若菜です。

彼は、選手としては大成しなかったし、コーチとしても大したことはなかっ
たらしい。

ただし、彼がコーチをしていた時に、ダイエーに城島という捕手が入ってき
ました。

もともと城島もチンピラみないな性格ですから、若菜とはウマが合ったんで
しょうね。

彼らは非常に仲のよいコンビになって、麻雀ばかりやっていたらしい。

ところが、才能に溢れた城島は選手として大成し、ソフトバンク、マリナー
ズ、阪神タイガースで活躍します。

若菜は単に麻雀をやっていただけですが、彼の唯一の自慢は「おれは城島を
育てたんだ」ということなんだそうです。

私はそんな若菜になりたい。

最近、若菜になれるんじゃないかと思う今日この頃なんですけどね^^


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■私のように、社内の人間関係が面倒くさいとか、やってられんとか思って
しまう「企業内落ちこぼれ」は、独立するのも一案です。

私の場合はそんな自覚もなく飛び出してしまいましたが、ともかくにも、市
場価値で評価される世界に来てしまったわけです。

市場価値というのは相対的で信用できない。だけど、それに賭けるしかない
場合、市場価値を読み取って、それに自分を合わせていくしかありません。

市場を把握して、そこに適応したビジネスを展開する。

要するに、マーケティング戦略をしっかりと練って実行する。(あるいは実
行しながら練る)というのが、独立者が生き残る道だということです。

■以前、このメルマガで「ランチェスター戦略を営業に活かすたった3つの
プロセス」なる記事を書きました。
http://www.createvalue.biz/column2/post-209.html

憶えておられますかね。

そこで出した結論です。ランチェスター戦略が示すことを簡単に言ってしま
うと、次のようになります。

「企業競争においては、市場シェアが高い方が圧倒的に強い。ダントツの1

位になればもっと強い。だから企業は、1位になれそうな局面を見つけて、
弱者または強者の戦略を駆使してダントツ1位を目指そう」

ああ、分かりやすい^^

この結論は、個人のビジネスにも適用できます。

再読してみてください(^^)/~

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