技術系小企業が生き残るには

2006.01.19


(2006年1月19日メルマガより)

■小さな会社が生き残るためには、何かに特化することが必要です。


■CFRPという素材において、世界有数の技術力を持つ会社が静岡県にあ
ります。

ジーエイチクラフトです。

同社はまさにCFRPに賭けることで事業を拡大してきました。


■CFRPとは炭素繊維強化プラスチックのこと。鉄の5分の1程度の重量で、
約10倍の強度を持ち、錆びたり腐ったりしません。最近の航空機の機体や高
級スポーツカーの車体に使われ始めています。

ただ、この素材に詳しい技術者はあまりいないようです。もちろん大量生産
する技術は確立されていません。

大手企業といえども、自社開発を行うよりも、ジーエイチクラフトに依頼し
た方が安くあがるのが現状です。


■ジーエイチクラフトは競技用ヨットの製作会社としてスタートしました。
もともとは同社の木村社長の趣味から始まったようです。
この時、同社はCFRP製のヨットを手がけています。

その後、同社はレーシングカーの車体製作に参加します。トヨタのチームか
ら技術提携の打診を受けたのです。資金力があるトヨタのもとで、同社はC
FRPの研究と加工技術の蓄積を果たすことになりました。

その技術ノウハウを拠り所に、今度は航空機関連産業に進出したのです。
大掛かりな投資を行って開発設備を購入し、航空機の部品製造に乗り出しま
した。今回の事業は、相当のチャレンジだったようですが、その甲斐あって、
同社は次ステージに上がることができたわけです。


■ジーエイチクラフトは、技術系小企業の典型だと思えます。

ニッチで他社が手をつけない技術を深堀りしてオンリーワンとなるのが、技
術系小企業の戦略です。

ただし、ニッチ市場は競合が少ないので、簡単にミニリーダーになれるので
すが、その技術が「マネのできないレベル」にあるかどうかは注意しなけれ
ばなりません。

もし儲かる市場だと分かれば、多くの新規参入業者が発生します。その時に、
実は「井の中の蛙」だと分かることも少なくありません。

私の知る中にも現在の幸運に「安住」してしまっている企業の何と多いこと
か!

常に最先端の技術課題に挑戦し続けるのは、技術系企業の宿命ですね。


■技術系企業が陥るワナはまだあります。

1つは、市場が突然死してしまうリスクがあることです。

ニッチ市場は小さいがゆえに、ある日、突然無くなってしまうかも知れませ
ん。

大きな市場の周辺に位置する市場は要注意です。

例えば、アナログカメラという市場がデジカメに移った時、カメラやフィル
ムメーカーは資金力をもって新市場開拓を行う余裕がまだありましたが、周
辺の部品を製造している下請けメーカーはどうなったのでしょうか。

小型車の小回りをいかして方向転換できているでしょうか。そのためにも、
他の市場でも通用する「武器」を磨いておく必要があります。


■もう1つは、頼みの技術が陳腐化してしまうこと。

もちろん、怠けているのは言語道断ですが、先端技術を磨いていたとしても、
ある日、突然、陳腐化してしまう場合があります。

それは、代替技術が出現した時です。

技術系企業にとって、これが最も恐れるべき事態です。

あのソニーでさえも、技術開発の目算を誤ったために、苦境に陥っています。
薄型テレビがこれほど急速に普及するとは思っていなかったようです。

ソニーの場合は、販売の水際であまり強くないために、事態を深刻にさせて
います。少々遅れてきても、泥臭く販売をするという力技がきかないのです。

これに対応するためには、先ほどの事態と矛盾するかも知れませんが、市場
に深く入り込んで、顧客をつかんでおくことが必要です。


■ジーエイチクラフトとしては、今後、
(1)先端技術を磨き続けて研究開発型メーカーとして存在感を出し続ける
(2)最終製品を製造し、キャッシュを獲得する手段を強化する
(3)CFRPの量産技術を確立した後、大掛かりな投資を行い世界的な部
品メーカーになる、
という3つの方法が考えられそうです。

ホームページなどを見ていると、研究開発を続けながら、無人航空機や風力
発電機など最終製品の製造を志向しているようですね。


■楽なビジネスなどありませんが、技術系小企業というのも、相当きついビ
ジネスであることは変わりありません。


(2006年1月19日メルマガより)

■小さな会社が生き残るためには、何かに特化することが必要です。


■CFRPという素材において、世界有数の技術力を持つ会社が静岡県にあ
ります。

ジーエイチクラフトです。

同社はまさにCFRPに賭けることで事業を拡大してきました。


■CFRPとは炭素繊維強化プラスチックのこと。鉄の5分の1程度の重量で、
約10倍の強度を持ち、錆びたり腐ったりしません。最近の航空機の機体や高
級スポーツカーの車体に使われ始めています。

ただ、この素材に詳しい技術者はあまりいないようです。もちろん大量生産
する技術は確立されていません。

大手企業といえども、自社開発を行うよりも、ジーエイチクラフトに依頼し
た方が安くあがるのが現状です。


■ジーエイチクラフトは競技用ヨットの製作会社としてスタートしました。
もともとは同社の木村社長の趣味から始まったようです。
この時、同社はCFRP製のヨットを手がけています。

その後、同社はレーシングカーの車体製作に参加します。トヨタのチームか
ら技術提携の打診を受けたのです。資金力があるトヨタのもとで、同社はC
FRPの研究と加工技術の蓄積を果たすことになりました。

その技術ノウハウを拠り所に、今度は航空機関連産業に進出したのです。
大掛かりな投資を行って開発設備を購入し、航空機の部品製造に乗り出しま
した。今回の事業は、相当のチャレンジだったようですが、その甲斐あって、
同社は次ステージに上がることができたわけです。


■ジーエイチクラフトは、技術系小企業の典型だと思えます。

ニッチで他社が手をつけない技術を深堀りしてオンリーワンとなるのが、技
術系小企業の戦略です。

ただし、ニッチ市場は競合が少ないので、簡単にミニリーダーになれるので
すが、その技術が「マネのできないレベル」にあるかどうかは注意しなけれ
ばなりません。

もし儲かる市場だと分かれば、多くの新規参入業者が発生します。その時に、
実は「井の中の蛙」だと分かることも少なくありません。

私の知る中にも現在の幸運に「安住」してしまっている企業の何と多いこと
か!

常に最先端の技術課題に挑戦し続けるのは、技術系企業の宿命ですね。


■技術系企業が陥るワナはまだあります。

1つは、市場が突然死してしまうリスクがあることです。

ニッチ市場は小さいがゆえに、ある日、突然無くなってしまうかも知れませ
ん。

大きな市場の周辺に位置する市場は要注意です。

例えば、アナログカメラという市場がデジカメに移った時、カメラやフィル
ムメーカーは資金力をもって新市場開拓を行う余裕がまだありましたが、周
辺の部品を製造している下請けメーカーはどうなったのでしょうか。

小型車の小回りをいかして方向転換できているでしょうか。そのためにも、
他の市場でも通用する「武器」を磨いておく必要があります。


■もう1つは、頼みの技術が陳腐化してしまうこと。

もちろん、怠けているのは言語道断ですが、先端技術を磨いていたとしても、
ある日、突然、陳腐化してしまう場合があります。

それは、代替技術が出現した時です。

技術系企業にとって、これが最も恐れるべき事態です。

あのソニーでさえも、技術開発の目算を誤ったために、苦境に陥っています。
薄型テレビがこれほど急速に普及するとは思っていなかったようです。

ソニーの場合は、販売の水際であまり強くないために、事態を深刻にさせて
います。少々遅れてきても、泥臭く販売をするという力技がきかないのです。

これに対応するためには、先ほどの事態と矛盾するかも知れませんが、市場
に深く入り込んで、顧客をつかんでおくことが必要です。


■ジーエイチクラフトとしては、今後、
(1)先端技術を磨き続けて研究開発型メーカーとして存在感を出し続ける
(2)最終製品を製造し、キャッシュを獲得する手段を強化する
(3)CFRPの量産技術を確立した後、大掛かりな投資を行い世界的な部
品メーカーになる、
という3つの方法が考えられそうです。

ホームページなどを見ていると、研究開発を続けながら、無人航空機や風力
発電機など最終製品の製造を志向しているようですね。


■楽なビジネスなどありませんが、技術系小企業というのも、相当きついビ
ジネスであることは変わりありません。

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