顧客満足度3年連続1位!ドトールコーヒーが最強か

2017.10.05

(2017年10月5日メルマガより)



私の今の事務所は大阪・心斎橋の商店街の近くにあります。

まあ、大阪一といってもいいぐらい派手なところですよ。

日本有数の広域商店街ですから、この近辺には何でもあります。

百貨店もありますし、東急ハンズもありますし、3つの駅を結ぶ地下街もあります。

縁はないですが、シャネル、ルイヴィトン、カルティエ、コーチ、フェラガモなどブランド店も並んでいます。

飲食店はいっぱいありますから、食事やお酒には困りません。

ドラッグストアは、M&Aが5、6回できそうなぐらいあります。

ダイソーもセリアもあります。

ラウンドワンがありますからボーリングもできますよ。


カフェも多い。

スターバックス、ドトール、コメダ、サンマルク、エクセルシオール、珈琲館、上島、星乃、丸福。

カフェチェーンのオールスターキャストですな。

ドトールに至っては、5分圏内に4軒もありますからね。

どんだけやーと思っていたら、スタバも4軒ありました...


事務所が近くにあるのだからカフェは使わんだろうと思われるかも知れませんが、実はけっこう利用します。

一つの場所にずっといたら、考えが煮詰まってしまいますからね。

気分転換したい時とか、違う角度から考えてみたい時なんて、カフェに小一時間入ってみたりします。

ドトールとか、サンマルクとか、コメダとか、星乃とか。。。一番多いのはドトールですかね。コメダもわりに使います。

が、なぜかスターバックスは使いません。

どういうわけか、使う気にならないんですねぇ。

「顧客満足度」はドトールコーヒーが3年連続1位


と思っていたら、今年もJCSI(日本版顧客満足度指数)が発表されました。


カフェの部門で、「顧客満足度」は、ドトールが3年連続の1位です。

スターバックスは、4位にも入っていません。

この話は、昨年あたりからとり上げられることが多く、すわスタバの凋落か!と言われたものです。

実際のところ、どうなんでしょうか。


現在、カフェチェーン1位は、スターバックス。売上高1606億円。

2位はドトール。売上高1269億円。(レストラン部門含む)

この2社が突出しており、2強状態です。

※ドトールは2017年2月期。スターバックスは2016年2月期。

スターバックス 怒涛の進撃


それにしてもスターバックスの一時期の勢いはすさまじかった。

1996年、銀座に1号店を開設。

2010年には、日本1000店を達成しています。

当時のトップ企業ドトールが手をこまねいてみていたわけではありません。

ドトールはランチェスター戦略の使い手ですから、エクセルシオールという類似店を作って、ミートしようとしたのですが、それ以上にスタバの進撃は早かった。

おそらく日本のパートナーであるサザビーと「15年以内に1000店舗を達成する」といった取り決めがあったのでしょうね。

ドトールのミート戦略は、間に合いませんでした。


スターバックスの売上高1606億円。営業利益150億円。営業利益率9.3%は立派なものですよ。

(ドトールの営業利益率は8.4%。レストラン部門を除くと、5.7%です)

2017年3月現在の店舗数は1260店。(ドトールは1431店)

ドトールが複数業態店を展開しているのに比べて、スタバは単一業態店ですから、その店舗数の多さが知れるというものです。

突然の上場廃止 債務超過に?


ところがアメリカのスターバックス本社は、2015年に日本法人を完全子会社化し、上場廃止してしまいました。

それ以来、内実がよくわかりません。

上場廃止するのだから、思い切った改革に踏み切るのかなと思っていたら、それもなし。単に、サザビーを切っただけになっています。

財務状態に至っては、債務超過(資産よりも負債が多い状態)となっています。


もっとも債務超過は、合併時の会計処理の綾でそうなっただけで、スタバが借金まみれだといわけではありませんが。

だとしても、ブサイクな財務状態のまま放置してしまって、ロイヤリティさえ入ればいいやという姿勢のアメリカ本社は、日本を舐めているのではないかと思ってしまいますね。

私がスターバックスを使わない理由

もっとも私がスタバを使わないのはそんな理由ではありません。

まず一つは、コストパフォーマンスの問題です。

単純に高い。ドトールのコーヒーは220円ですが、スタバは300円超。そのわりに美味しくない(><)

持ち帰るならコンビニコーヒーで十分ですし、ちょっと飲むならドトールがいい。

しかしスタバの提供価値はコーヒーの質にあるわけではないようです。

スタバは、場所提供業です。家でもない職場でもない第三の場所を提供する。というのがコンセプトです。

ところがその提供する空間がいまいちピンとこない。

心斎橋のスタバを外から眺めていると、広い空間にソファと机が並べてあって、個室感がないことがわかります。

大勢の人たちが皆でコーヒーを飲む空間です。

しかもその人たちが、なんだか仕事していたり、意識高い系みたいな気がするものだから落ち着きません。

あの空間に入っていくのは息がつまる行動ですよー

これって単に私個人の問題ですかね。

スタバは最近、郊外のショッピングモールなどにも店を出しています。そんな郊外店に昼間いくと、地元のおばさんばかりで、集会所のような様相です。

これはこれで居づらいものです。

ようするに個室感のないサロン的な雰囲気が嫌なんですな。

ドトールは安定的に成長


ドトールは、短い時間の利用を想定しているので、それほど気になりません。

パソコンを開いてがっつり仕事をしている人とかもあまりいませんしね^^

そのわりに食べ物とかも美味しいです。

少なくともスタバの食べ物に比べると格段に美味しいですよ。


01

ドトールの2017年2月期の売上高は、1269億円。5年前に比べると、18%アップ。経常利益においては39%アップです。

スタバほどではありませんが、徐々に成長しています。

01-1

セグメントをみてみると、ドトールコーヒー部門(ドトールやエクセルシオール)の売上高が約6割。

ところが営業利益でみると、ドトールコーヒー部門の割合は、4割程度。

その他の部門(星乃珈琲店、洋麺屋五右衛門など)が6割の利益を稼いでいます。

ドトールは、多角化をうまく進めており、多様性をビジネスに取り込んでいます。

いわばスターバックスという黒船の危機感をグループの安定と成長に結び付けたわけです。

ドトールに比べると、スターバックスの動きは謎ですな。

コメダ珈琲が急速に成長


カフェチェーンにおいては、スターバックスとドトールが二強と言いましたが、最近、急速に力をつけてきているのが、コメダ珈琲店です。

団塊の世代をターゲットにした昭和感あふれる店舗は、スタバとは違った第三の場所を提供しています。

個人的にはコメダの方が圧倒的に居心地がいいですね。

各席に適度な個室感があって、ここなら仕事で長居していても気になりません。

コーヒーは高いくせに美味しくない(><)ですが、それがご愛敬と思えるぐらい居心地のいい空間だと思えます。


01-2

コメダ珈琲店の2017年2月期の売上高は240億円。営業利益は100億円。営業利益率はなんと42%ですよ。

この高利益は異常です。

01-3


基本的にほぼ全店フランチャイズなので、ロイヤルティ収入は高利益になりがちです。が、それだけではありません。

コメダは、食事も充実しているので、その食材も本部からの卸売りとなります。コーヒーも同じ。その部分が儲かるのでしょう。

さらには、コメダはフランチャイズ店を始める時の初期費用がべらぼうに高いらしい。

特徴的な店舗なので高くなるのも仕方ないのかも知れませんが、やはりこれは、そうとうマージンを抜いているんだろうなと想像します。

店舗数は739店舗。ですから目標の1000店までまだ余裕があります。今しばらく高利益は続きそうですよ。



ただコメダは、顧客の回転率も悪いでしょうし、店側の収益はどうなのかと心配になります。


01-4

単純比較ですが、コメダの一店舗あたりの平均売上高は3220万円。(2017年2月期の売上高÷店舗数)

ドトールは、5856万円です。(2017年2月期の部門売上高÷2017年8月時の店舗数)

※本部の売上高であって、店の売上高ではありませんよ。

だとすると、コメダの初期費用を回収するのは大変なんじゃないか。

今は勢いがあり客が入っているからいいようなものの、1000店舗を超えるようになると、飽和感はあるわ、競合も出てくるわで、苦しくなる時があるはずです。

フランチャイズオーナーの方には、くれぐれも慎重な判断をされることを申し上げたいと思います。


まあ、そんなことを考えていると、やはり1980年に始まり、37年後の今も成長を続けているドトールコーヒーは大したものですよ。

この項の終わりに、創業者 鳥羽博道氏の言葉をご紹介いたします。

夢中で自らの信念を貫き、気がついてみると業界一になっていた。のちにランチェスター戦略を知り、自分のやってきたことは、まさにランチェスター戦略だったと気がついた。もし、最初からこの戦略を知っていて、意識をして戦略を練っていたならば、ドトールコーヒーは、今の3倍は大きくなっていたのではないかと思っている。

皆さん、ランチェスター戦略も学んでくださいね。




(2017年10月5日メルマガより)



私の今の事務所は大阪・心斎橋の商店街の近くにあります。

まあ、大阪一といってもいいぐらい派手なところですよ。

日本有数の広域商店街ですから、この近辺には何でもあります。

百貨店もありますし、東急ハンズもありますし、3つの駅を結ぶ地下街もあります。

縁はないですが、シャネル、ルイヴィトン、カルティエ、コーチ、フェラガモなどブランド店も並んでいます。

飲食店はいっぱいありますから、食事やお酒には困りません。

ドラッグストアは、M&Aが5、6回できそうなぐらいあります。

ダイソーもセリアもあります。

ラウンドワンがありますからボーリングもできますよ。


カフェも多い。

スターバックス、ドトール、コメダ、サンマルク、エクセルシオール、珈琲館、上島、星乃、丸福。

カフェチェーンのオールスターキャストですな。

ドトールに至っては、5分圏内に4軒もありますからね。

どんだけやーと思っていたら、スタバも4軒ありました...


事務所が近くにあるのだからカフェは使わんだろうと思われるかも知れませんが、実はけっこう利用します。

一つの場所にずっといたら、考えが煮詰まってしまいますからね。

気分転換したい時とか、違う角度から考えてみたい時なんて、カフェに小一時間入ってみたりします。

ドトールとか、サンマルクとか、コメダとか、星乃とか。。。一番多いのはドトールですかね。コメダもわりに使います。

が、なぜかスターバックスは使いません。

どういうわけか、使う気にならないんですねぇ。

「顧客満足度」はドトールコーヒーが3年連続1位


と思っていたら、今年もJCSI(日本版顧客満足度指数)が発表されました。


カフェの部門で、「顧客満足度」は、ドトールが3年連続の1位です。

スターバックスは、4位にも入っていません。

この話は、昨年あたりからとり上げられることが多く、すわスタバの凋落か!と言われたものです。

実際のところ、どうなんでしょうか。


現在、カフェチェーン1位は、スターバックス。売上高1606億円。

2位はドトール。売上高1269億円。(レストラン部門含む)

この2社が突出しており、2強状態です。

※ドトールは2017年2月期。スターバックスは2016年2月期。

スターバックス 怒涛の進撃


それにしてもスターバックスの一時期の勢いはすさまじかった。

1996年、銀座に1号店を開設。

2010年には、日本1000店を達成しています。

当時のトップ企業ドトールが手をこまねいてみていたわけではありません。

ドトールはランチェスター戦略の使い手ですから、エクセルシオールという類似店を作って、ミートしようとしたのですが、それ以上にスタバの進撃は早かった。

おそらく日本のパートナーであるサザビーと「15年以内に1000店舗を達成する」といった取り決めがあったのでしょうね。

ドトールのミート戦略は、間に合いませんでした。


スターバックスの売上高1606億円。営業利益150億円。営業利益率9.3%は立派なものですよ。

(ドトールの営業利益率は8.4%。レストラン部門を除くと、5.7%です)

2017年3月現在の店舗数は1260店。(ドトールは1431店)

ドトールが複数業態店を展開しているのに比べて、スタバは単一業態店ですから、その店舗数の多さが知れるというものです。

突然の上場廃止 債務超過に?


ところがアメリカのスターバックス本社は、2015年に日本法人を完全子会社化し、上場廃止してしまいました。

それ以来、内実がよくわかりません。

上場廃止するのだから、思い切った改革に踏み切るのかなと思っていたら、それもなし。単に、サザビーを切っただけになっています。

財務状態に至っては、債務超過(資産よりも負債が多い状態)となっています。


もっとも債務超過は、合併時の会計処理の綾でそうなっただけで、スタバが借金まみれだといわけではありませんが。

だとしても、ブサイクな財務状態のまま放置してしまって、ロイヤリティさえ入ればいいやという姿勢のアメリカ本社は、日本を舐めているのではないかと思ってしまいますね。

私がスターバックスを使わない理由

もっとも私がスタバを使わないのはそんな理由ではありません。

まず一つは、コストパフォーマンスの問題です。

単純に高い。ドトールのコーヒーは220円ですが、スタバは300円超。そのわりに美味しくない(><)

持ち帰るならコンビニコーヒーで十分ですし、ちょっと飲むならドトールがいい。

しかしスタバの提供価値はコーヒーの質にあるわけではないようです。

スタバは、場所提供業です。家でもない職場でもない第三の場所を提供する。というのがコンセプトです。

ところがその提供する空間がいまいちピンとこない。

心斎橋のスタバを外から眺めていると、広い空間にソファと机が並べてあって、個室感がないことがわかります。

大勢の人たちが皆でコーヒーを飲む空間です。

しかもその人たちが、なんだか仕事していたり、意識高い系みたいな気がするものだから落ち着きません。

あの空間に入っていくのは息がつまる行動ですよー

これって単に私個人の問題ですかね。

スタバは最近、郊外のショッピングモールなどにも店を出しています。そんな郊外店に昼間いくと、地元のおばさんばかりで、集会所のような様相です。

これはこれで居づらいものです。

ようするに個室感のないサロン的な雰囲気が嫌なんですな。

ドトールは安定的に成長


ドトールは、短い時間の利用を想定しているので、それほど気になりません。

パソコンを開いてがっつり仕事をしている人とかもあまりいませんしね^^

そのわりに食べ物とかも美味しいです。

少なくともスタバの食べ物に比べると格段に美味しいですよ。


01

ドトールの2017年2月期の売上高は、1269億円。5年前に比べると、18%アップ。経常利益においては39%アップです。

スタバほどではありませんが、徐々に成長しています。

01-1

セグメントをみてみると、ドトールコーヒー部門(ドトールやエクセルシオール)の売上高が約6割。

ところが営業利益でみると、ドトールコーヒー部門の割合は、4割程度。

その他の部門(星乃珈琲店、洋麺屋五右衛門など)が6割の利益を稼いでいます。

ドトールは、多角化をうまく進めており、多様性をビジネスに取り込んでいます。

いわばスターバックスという黒船の危機感をグループの安定と成長に結び付けたわけです。

ドトールに比べると、スターバックスの動きは謎ですな。

コメダ珈琲が急速に成長


カフェチェーンにおいては、スターバックスとドトールが二強と言いましたが、最近、急速に力をつけてきているのが、コメダ珈琲店です。

団塊の世代をターゲットにした昭和感あふれる店舗は、スタバとは違った第三の場所を提供しています。

個人的にはコメダの方が圧倒的に居心地がいいですね。

各席に適度な個室感があって、ここなら仕事で長居していても気になりません。

コーヒーは高いくせに美味しくない(><)ですが、それがご愛敬と思えるぐらい居心地のいい空間だと思えます。


01-2

コメダ珈琲店の2017年2月期の売上高は240億円。営業利益は100億円。営業利益率はなんと42%ですよ。

この高利益は異常です。

01-3


基本的にほぼ全店フランチャイズなので、ロイヤルティ収入は高利益になりがちです。が、それだけではありません。

コメダは、食事も充実しているので、その食材も本部からの卸売りとなります。コーヒーも同じ。その部分が儲かるのでしょう。

さらには、コメダはフランチャイズ店を始める時の初期費用がべらぼうに高いらしい。

特徴的な店舗なので高くなるのも仕方ないのかも知れませんが、やはりこれは、そうとうマージンを抜いているんだろうなと想像します。

店舗数は739店舗。ですから目標の1000店までまだ余裕があります。今しばらく高利益は続きそうですよ。



ただコメダは、顧客の回転率も悪いでしょうし、店側の収益はどうなのかと心配になります。


01-4

単純比較ですが、コメダの一店舗あたりの平均売上高は3220万円。(2017年2月期の売上高÷店舗数)

ドトールは、5856万円です。(2017年2月期の部門売上高÷2017年8月時の店舗数)

※本部の売上高であって、店の売上高ではありませんよ。

だとすると、コメダの初期費用を回収するのは大変なんじゃないか。

今は勢いがあり客が入っているからいいようなものの、1000店舗を超えるようになると、飽和感はあるわ、競合も出てくるわで、苦しくなる時があるはずです。

フランチャイズオーナーの方には、くれぐれも慎重な判断をされることを申し上げたいと思います。


まあ、そんなことを考えていると、やはり1980年に始まり、37年後の今も成長を続けているドトールコーヒーは大したものですよ。

この項の終わりに、創業者 鳥羽博道氏の言葉をご紹介いたします。

夢中で自らの信念を貫き、気がついてみると業界一になっていた。のちにランチェスター戦略を知り、自分のやってきたことは、まさにランチェスター戦略だったと気がついた。もし、最初からこの戦略を知っていて、意識をして戦略を練っていたならば、ドトールコーヒーは、今の3倍は大きくなっていたのではないかと思っている。

皆さん、ランチェスター戦略も学んでくださいね。




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代表者・駒井俊雄が発行するメルマガ「営業は売り子じゃない!」
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