私が「孫子」を使う理由

2014.07.24

(2014年7月24日メルマガより)



■どうも「孫子」がブームらしいですね。


先日、東京に行った時にそのような話を聞きました。

そういえば、最近、孫子に関する本が多い気がする。これからまだ何冊か出てくるらしいです。

東京には情報がありますねーー^^;

ブームとか関係なしに「孫子」を研究している私としては、流行りに飛びつくチャラい人のように見られたらいやだなーとも思いましたが。

まあ、とりあえず、皆さんが孫子に注目してくれていいことだと思います。

■ちなみに「孫子」とは、今から2500年前、中国の孫武という人が書いた兵法書のことを指します。

今から2500年前!

日本では縄文時代から弥生時代に切り替わろうという頃です。

そんな時代に書かれた書物が今に伝えらえれているということだけでも驚異なのに、それを大真面目に研究する一般人が多いというから恐るべし。

それだけ普遍性のある内容だということです。

■その頃、中国は多くの国が覇を競う戦国時代でした。

昔の戦争といえば、向かい合った大群の中から、代表者が出てきて、一騎打ちをして勝敗を決める。みたいなところがあったらしい。

ところが、戦国の時代を生き抜かなければならない諸国は、そんな儀式のような戦いから脱して、リアルに勝つための戦術を必要としていました。

まともに戦わずに、奇襲をかけたり、伏兵で待ち伏せしたり、相手を惑わせて混乱させたり。

必要に迫られて、そうした敵を欺く様々なテクニックが開発されていきました。

孫武はそんな軍事テクニックの専門家です。

その孫武が、呉という国に対して自分を売り込んだ様子を記したものが今に伝わる孫子という書物です。

■孫武のプレゼンテーションの記録が、「最強の兵法書」として2500年後の今でも伝わっているのですから、分からないものですね。

だが、読めば納得します。

もともとプレゼンテーションですから、分かりやすい。

現実的。

しかも体系化されている。

これを聞かされた人々は驚いたことでしょうね。

ちなみに孫武は、プレゼンテーションの結果、呉に採用されて、大いに力を発揮したということです。

■現実的。といいました。

そうなんですね。孫子の特徴は、極めて現実的であることです。

こうあるべき。などという理想論に走っているところは微塵もありません。

現実はこうだ。だからこうせよ。ということしか書かれていません。

この徹底した現実路線が、現代でも通用する部分だと思います。

■どういうところが現実的かというと、孫子が決して戦争することを奨励していないところです。

兵法書(戦争のテクニックを書いたもの)なのに、戦争はするな、と書かれています。

不思議に思われるかも知れませんが、そうなのです。

しかも、相当しつこく書いています。軽々しく、戦争してはならない。無謀な戦争は避けよ。

なんていうと、いかにも平和主義の理想論を語る書のように思われるかも知れませんが、孫子はその理由をこう述べています。

戦争には金がかかる。

だから後先考えずに戦争をすると損をする。

得をするという絶対的な見込みがあるときだけ戦争をしてよい。

ここまで身も蓋もないと潔くて清々しいですな^^

■このように孫子は徹頭徹尾、現実的な思考をします。

孫子が時代と国境を越えて持つ普遍性は、論理的思考が持つ普遍性と同じであると考えていいでしょう。

損になる戦争はするな。利益を得るならば戦争してもよい。

これが孫子の教えです。

では、どのような場合、利益を得られるのか?

それを知るために、情報を重視せよ。

というのが、孫子がいうことです。

■言ってることは単純ですよ。

1.戦争はしてはならない。損をする。

2.得をするような戦争ならしてもよい。

3.損か得か、情報を集めて見極めよ。

まったくもって理に適っています。

■孫子においては、実際に戦争になった時も、ならない時も、どのように振るまえば得をするかという視点から書かれています。

だから他国を欺くことも、陥れることも、あるいは自国の民を騙すことも、それが国益に適うことならばOKです。

目的は、自国が生き延びること。

注意してください。勝つことが目的でもない。

負けても生き延びるならばOKです。

不戦勝、不戦敗でもOK。

戦わずに生き延びられるなら万々歳です。

そういう価値観、世界観の単純明快さが、複雑な現代に受け入れられているということを私は重く見ます。

■私はコンサルタントという仕事を通して、主に営業の分野から経営を見ています。

いろんな場面、いろんな人の振る舞いを見てきましたが、たいていうまくいかない時は、ものごとを複雑に考えている時です。いわゆるルーピーという状態です。

逆に、ものごとを整理して、単純に考えることのできる人は、成果を出すことができます。

現実に成果を出す。という観点からいうと、世界の矛盾をすべて心の中で解消する必要はありません。

狭い枠の範囲であっても、確固たる世界観や信念をもって早く動くことが、成果につながります。

その意味で、孫子の持つ世界観は、判断基準として、実に適合的です。

「孫子の世界観で考えるなら」という枠をつけることが、実践的な判断を行うための最適な条件となります。

■判断する。ということは、成果を出すために非常に重要なことです。

できれば早い判断をしたい。

かといって、反射的、直感的、経験的な判断だけでは不安です。

早く、かつ体系的な基準で論理的に判断したいものです。

そのために経営理論というものがあるのです。

■私はランチェスター戦略の専門家です。

が、実は、ランチェスター戦略の中には「孫子」の考えが相当含まれています。

どうも、ランチェスター戦略の創始者である田岡信夫先生は、ランチェスターの法則をビジネス戦略に応用する上で、孫子を大いに参考にしたらしい。

いや、実はランチェスター戦略だけではなく、マイケル・ポーターの戦略も孫子を参考にしています。

だから主な競争戦略の底流には孫子があるとみて間違いありません

その競争戦略の原点である孫子の研究を私が始めるのは、自然ななりゆきであったわけです。

■孫子の研究者の中には、経営者やコンサルタントもおられます。

それぞれ独自の観点から孫子を見ています。

私もそういった先人の方々の解釈を参考にしようとしてきました。

が、どうもひっかかる部分があったんですね。

現場では、こう考えた方が実践的でないか、とか思う部分が多々あったわけです。

それは私がランチェスター戦略の専門家であったことも大きかったと思います。

ランチェスター戦略の視点から見た方が、実践的である場合もあります。

また孫子の原点に戻った方が使えると思う部分もあります。

私なりに、現場で使えるような理解と体系化をしたものを、今はお伝えするようにしています。

参考:「孫子の兵法」を学ぶ
http://www.createvalue.biz/news/post-204.html

■孫子がブームらしいといいまいたが、確かに、孫子に関する問い合わせや依頼は多い。

今月も講演と企業研修が入っています。

かなりオリジナリティの高い内容だと自負しておりますが、孫子のエッセンスはきっちりとお伝えしております。

できれば、もっと多くの方にお伝えしたいですねーー

講演ならば、日本全国どちらでも参りますので、お声をおかけください。

お待ちしております!

(2014年7月24日メルマガより)



■どうも「孫子」がブームらしいですね。


先日、東京に行った時にそのような話を聞きました。

そういえば、最近、孫子に関する本が多い気がする。これからまだ何冊か出てくるらしいです。

東京には情報がありますねーー^^;

ブームとか関係なしに「孫子」を研究している私としては、流行りに飛びつくチャラい人のように見られたらいやだなーとも思いましたが。

まあ、とりあえず、皆さんが孫子に注目してくれていいことだと思います。

■ちなみに「孫子」とは、今から2500年前、中国の孫武という人が書いた兵法書のことを指します。

今から2500年前!

日本では縄文時代から弥生時代に切り替わろうという頃です。

そんな時代に書かれた書物が今に伝えらえれているということだけでも驚異なのに、それを大真面目に研究する一般人が多いというから恐るべし。

それだけ普遍性のある内容だということです。

■その頃、中国は多くの国が覇を競う戦国時代でした。

昔の戦争といえば、向かい合った大群の中から、代表者が出てきて、一騎打ちをして勝敗を決める。みたいなところがあったらしい。

ところが、戦国の時代を生き抜かなければならない諸国は、そんな儀式のような戦いから脱して、リアルに勝つための戦術を必要としていました。

まともに戦わずに、奇襲をかけたり、伏兵で待ち伏せしたり、相手を惑わせて混乱させたり。

必要に迫られて、そうした敵を欺く様々なテクニックが開発されていきました。

孫武はそんな軍事テクニックの専門家です。

その孫武が、呉という国に対して自分を売り込んだ様子を記したものが今に伝わる孫子という書物です。

■孫武のプレゼンテーションの記録が、「最強の兵法書」として2500年後の今でも伝わっているのですから、分からないものですね。

だが、読めば納得します。

もともとプレゼンテーションですから、分かりやすい。

現実的。

しかも体系化されている。

これを聞かされた人々は驚いたことでしょうね。

ちなみに孫武は、プレゼンテーションの結果、呉に採用されて、大いに力を発揮したということです。

■現実的。といいました。

そうなんですね。孫子の特徴は、極めて現実的であることです。

こうあるべき。などという理想論に走っているところは微塵もありません。

現実はこうだ。だからこうせよ。ということしか書かれていません。

この徹底した現実路線が、現代でも通用する部分だと思います。

■どういうところが現実的かというと、孫子が決して戦争することを奨励していないところです。

兵法書(戦争のテクニックを書いたもの)なのに、戦争はするな、と書かれています。

不思議に思われるかも知れませんが、そうなのです。

しかも、相当しつこく書いています。軽々しく、戦争してはならない。無謀な戦争は避けよ。

なんていうと、いかにも平和主義の理想論を語る書のように思われるかも知れませんが、孫子はその理由をこう述べています。

戦争には金がかかる。

だから後先考えずに戦争をすると損をする。

得をするという絶対的な見込みがあるときだけ戦争をしてよい。

ここまで身も蓋もないと潔くて清々しいですな^^

■このように孫子は徹頭徹尾、現実的な思考をします。

孫子が時代と国境を越えて持つ普遍性は、論理的思考が持つ普遍性と同じであると考えていいでしょう。

損になる戦争はするな。利益を得るならば戦争してもよい。

これが孫子の教えです。

では、どのような場合、利益を得られるのか?

それを知るために、情報を重視せよ。

というのが、孫子がいうことです。

■言ってることは単純ですよ。

1.戦争はしてはならない。損をする。

2.得をするような戦争ならしてもよい。

3.損か得か、情報を集めて見極めよ。

まったくもって理に適っています。

■孫子においては、実際に戦争になった時も、ならない時も、どのように振るまえば得をするかという視点から書かれています。

だから他国を欺くことも、陥れることも、あるいは自国の民を騙すことも、それが国益に適うことならばOKです。

目的は、自国が生き延びること。

注意してください。勝つことが目的でもない。

負けても生き延びるならばOKです。

不戦勝、不戦敗でもOK。

戦わずに生き延びられるなら万々歳です。

そういう価値観、世界観の単純明快さが、複雑な現代に受け入れられているということを私は重く見ます。

■私はコンサルタントという仕事を通して、主に営業の分野から経営を見ています。

いろんな場面、いろんな人の振る舞いを見てきましたが、たいていうまくいかない時は、ものごとを複雑に考えている時です。いわゆるルーピーという状態です。

逆に、ものごとを整理して、単純に考えることのできる人は、成果を出すことができます。

現実に成果を出す。という観点からいうと、世界の矛盾をすべて心の中で解消する必要はありません。

狭い枠の範囲であっても、確固たる世界観や信念をもって早く動くことが、成果につながります。

その意味で、孫子の持つ世界観は、判断基準として、実に適合的です。

「孫子の世界観で考えるなら」という枠をつけることが、実践的な判断を行うための最適な条件となります。

■判断する。ということは、成果を出すために非常に重要なことです。

できれば早い判断をしたい。

かといって、反射的、直感的、経験的な判断だけでは不安です。

早く、かつ体系的な基準で論理的に判断したいものです。

そのために経営理論というものがあるのです。

■私はランチェスター戦略の専門家です。

が、実は、ランチェスター戦略の中には「孫子」の考えが相当含まれています。

どうも、ランチェスター戦略の創始者である田岡信夫先生は、ランチェスターの法則をビジネス戦略に応用する上で、孫子を大いに参考にしたらしい。

いや、実はランチェスター戦略だけではなく、マイケル・ポーターの戦略も孫子を参考にしています。

だから主な競争戦略の底流には孫子があるとみて間違いありません

その競争戦略の原点である孫子の研究を私が始めるのは、自然ななりゆきであったわけです。

■孫子の研究者の中には、経営者やコンサルタントもおられます。

それぞれ独自の観点から孫子を見ています。

私もそういった先人の方々の解釈を参考にしようとしてきました。

が、どうもひっかかる部分があったんですね。

現場では、こう考えた方が実践的でないか、とか思う部分が多々あったわけです。

それは私がランチェスター戦略の専門家であったことも大きかったと思います。

ランチェスター戦略の視点から見た方が、実践的である場合もあります。

また孫子の原点に戻った方が使えると思う部分もあります。

私なりに、現場で使えるような理解と体系化をしたものを、今はお伝えするようにしています。

参考:「孫子の兵法」を学ぶ
http://www.createvalue.biz/news/post-204.html

■孫子がブームらしいといいまいたが、確かに、孫子に関する問い合わせや依頼は多い。

今月も講演と企業研修が入っています。

かなりオリジナリティの高い内容だと自負しておりますが、孫子のエッセンスはきっちりとお伝えしております。

できれば、もっと多くの方にお伝えしたいですねーー

講演ならば、日本全国どちらでも参りますので、お声をおかけください。

お待ちしております!

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