Zoomの成長戦略に学ぶ

2022.02.07

■先月の「戦略勉強会」で話題になったのが、PLGという概念です。

SaaS新興「まず無料」に勝機 口コミで顧客獲得

PLGとは、Product-Led Growthのこと。製品主導の成長です。

一般に、売上を向上させようとすれば、営業や広告が必要です。売り場を確保すること、認知度を高めることが、継続的な売上向上の条件です。

これを、SLG、Sales-Led Growth、営業主導の成長といいます。

製品がよければ必ず売れる、なんて幻想です。製品が大手企業より明らかに優れているのに、鳴かず飛ばずで消えていった小さな会社の製品などごまんとあります。

製品に自信があるのに売れないと嘆く会社に営業の仕組みを導入するのが、私の仕事でした。

私のコンサル人生の初期は、そういう製品至上主義の方々に支えられていたようなものです^^


■ところが、IT技術が発展し、通信環境が高度になってきているので、ソフトウェアなどは、パソコンにダウンロードしなくても利用できるようになりました。これをSaaS(Software as a Service)といいます。

例えば、コロナ禍で飛躍的に伸びたZoomを思い浮かべてください。

Zoomのオンラインミーティングを利用する際、われわれは、わざわざZoomのソフトをパソコンにダウンロードする必要もないし、費用も払いません。これらの機能はすべてクラウド上にあるので、通信回線を通じて利用するのみです。

弊社の「戦略勉強会」もZoomを利用しています。

このZoomを提供する会社、広告宣伝や営業を必死でやって売上拡大していったわけではありません。

コロナ禍、オンライン会議が必要な時期に「Zoomがいいらしい」「使ってみたらよかった」という口コミで拡大していきました。

これがPLG(製品主導の成長)です。


■Zoomはコロナ禍という時節に合致しており運がよかったと言えます。が、運を掴んだのも根拠があったからです。

もちろん製品がいい。他のオンライン会議システムに比べて、安定性が優れていると(個人的に)感じます。

何しろ、他のシステムを使って、通信がぶちぶち切れまくって閉口しました。(主観)

それならば評判のいいZoomを使ってみようとすると、ありがたいことに、基本、誰でも無料で使えます。

ただし、無料で使うには制限があります。

45分経つと、自動的に回線が切れてしまうのです。

この45分というのが絶妙ですな。

友人同士のミーティングなら、45分で切れたら、再度、繋ぎなおせばいいのでしょうが、ビジネスならそんな面倒なことは困ります

だから、ビジネスユーザーは、有料版に移行することになります。

弊社も、月々3000円の使用料を払っております。

勿体ないとは思いません。必要経費ですからね。


■つまりPLGの成功要因は、

・製品がいいこと、使い勝手がいいこと。

→他社も進化するので、それ以上に、サービスを進化していくことが重要です。

・有料版に移行したくなるような絶妙の無料版を作ること。

→無料版がしょぼければ、製品のよさや使い勝手のよさがわかってもらえないし、無料版が充実し過ぎていれば、有料版に移行してくれません。

ということです。


■このPLGという概念は、IT企業だけのものではありません。

先日の「戦略勉強会」で話題になったのは、そのことです。

実は、その他の事業者にも使えるのではないだろうか。

勉強会には、個人事業主の方が何人か参加されていますが、個人の場合、マンパワーとして営業に時間を割きにくい状況があります。

流通に営業をかけるにしても、限界があります。そもそも弱者は流通営業において不利を強いられます。

できればユーザーに直接つながりたい。

そんな時、PLGという考え方は一つの解となります。


■例えば、私のようなコンサルの場合、

かつては、小冊子を配布する、という手法が有効でした。

小冊子を読むことで、企業改革の方法がわかる、自分でもある程度できる。。。が、やはり行き詰るので、この作者に相談してみよう。というパターンがあります。

小冊子がしょぼかったり、いかにも金を払わせようという気が透けて見えれば、相談しようとも思いません。

かといって、丁寧すぎても、消化不良になってしまいます。さじ加減が難しい。

いまはスマホがあるので、小冊子という手法は流行らないかも知れません。

では、今なら、何が有効か。

動画、という形がいいかもしれません。

音声、かもしれませんね。

いや、いまだにテキストがいいという人もいるでしょう。

開発費用さえ現実的になれば、スマホアプリやゲーム形式という新たな手法が有効になってくるでしょう。

思い切って、リアルな無償提供が有効かもしれません。

要するに、(疑似)体験してもらうためには何をすればいいのかを考えてください。


あるいは、他の事業の場合、無料お試し版をどのように設計すればいいのか?

リフォーム会社の場合、エステの場合、飲食店の場合、製造業の場合。。。

勉強会では、各自が、自分の事業でのPLGについて、考えていました。


■もちろん、営業が不要になったというわけではありません。

私なぞ、けっこう、営業をしています。

個人事業者が、あまり営業をしないからこそ、有効な営業ってものがあるんですな。

人のしないことをする。「弱者の戦略」は、いつも身を助けてくれます。

私が生き残っているのは「弱者の5大戦略」を実践してきたからです。

みな、それぞれ工夫をして生き残っていこうではありませんか。




■先月の「戦略勉強会」で話題になったのが、PLGという概念です。

SaaS新興「まず無料」に勝機 口コミで顧客獲得

PLGとは、Product-Led Growthのこと。製品主導の成長です。

一般に、売上を向上させようとすれば、営業や広告が必要です。売り場を確保すること、認知度を高めることが、継続的な売上向上の条件です。

これを、SLG、Sales-Led Growth、営業主導の成長といいます。

製品がよければ必ず売れる、なんて幻想です。製品が大手企業より明らかに優れているのに、鳴かず飛ばずで消えていった小さな会社の製品などごまんとあります。

製品に自信があるのに売れないと嘆く会社に営業の仕組みを導入するのが、私の仕事でした。

私のコンサル人生の初期は、そういう製品至上主義の方々に支えられていたようなものです^^


■ところが、IT技術が発展し、通信環境が高度になってきているので、ソフトウェアなどは、パソコンにダウンロードしなくても利用できるようになりました。これをSaaS(Software as a Service)といいます。

例えば、コロナ禍で飛躍的に伸びたZoomを思い浮かべてください。

Zoomのオンラインミーティングを利用する際、われわれは、わざわざZoomのソフトをパソコンにダウンロードする必要もないし、費用も払いません。これらの機能はすべてクラウド上にあるので、通信回線を通じて利用するのみです。

弊社の「戦略勉強会」もZoomを利用しています。

このZoomを提供する会社、広告宣伝や営業を必死でやって売上拡大していったわけではありません。

コロナ禍、オンライン会議が必要な時期に「Zoomがいいらしい」「使ってみたらよかった」という口コミで拡大していきました。

これがPLG(製品主導の成長)です。


■Zoomはコロナ禍という時節に合致しており運がよかったと言えます。が、運を掴んだのも根拠があったからです。

もちろん製品がいい。他のオンライン会議システムに比べて、安定性が優れていると(個人的に)感じます。

何しろ、他のシステムを使って、通信がぶちぶち切れまくって閉口しました。(主観)

それならば評判のいいZoomを使ってみようとすると、ありがたいことに、基本、誰でも無料で使えます。

ただし、無料で使うには制限があります。

45分経つと、自動的に回線が切れてしまうのです。

この45分というのが絶妙ですな。

友人同士のミーティングなら、45分で切れたら、再度、繋ぎなおせばいいのでしょうが、ビジネスならそんな面倒なことは困ります

だから、ビジネスユーザーは、有料版に移行することになります。

弊社も、月々3000円の使用料を払っております。

勿体ないとは思いません。必要経費ですからね。


■つまりPLGの成功要因は、

・製品がいいこと、使い勝手がいいこと。

→他社も進化するので、それ以上に、サービスを進化していくことが重要です。

・有料版に移行したくなるような絶妙の無料版を作ること。

→無料版がしょぼければ、製品のよさや使い勝手のよさがわかってもらえないし、無料版が充実し過ぎていれば、有料版に移行してくれません。

ということです。


■このPLGという概念は、IT企業だけのものではありません。

先日の「戦略勉強会」で話題になったのは、そのことです。

実は、その他の事業者にも使えるのではないだろうか。

勉強会には、個人事業主の方が何人か参加されていますが、個人の場合、マンパワーとして営業に時間を割きにくい状況があります。

流通に営業をかけるにしても、限界があります。そもそも弱者は流通営業において不利を強いられます。

できればユーザーに直接つながりたい。

そんな時、PLGという考え方は一つの解となります。


■例えば、私のようなコンサルの場合、

かつては、小冊子を配布する、という手法が有効でした。

小冊子を読むことで、企業改革の方法がわかる、自分でもある程度できる。。。が、やはり行き詰るので、この作者に相談してみよう。というパターンがあります。

小冊子がしょぼかったり、いかにも金を払わせようという気が透けて見えれば、相談しようとも思いません。

かといって、丁寧すぎても、消化不良になってしまいます。さじ加減が難しい。

いまはスマホがあるので、小冊子という手法は流行らないかも知れません。

では、今なら、何が有効か。

動画、という形がいいかもしれません。

音声、かもしれませんね。

いや、いまだにテキストがいいという人もいるでしょう。

開発費用さえ現実的になれば、スマホアプリやゲーム形式という新たな手法が有効になってくるでしょう。

思い切って、リアルな無償提供が有効かもしれません。

要するに、(疑似)体験してもらうためには何をすればいいのかを考えてください。


あるいは、他の事業の場合、無料お試し版をどのように設計すればいいのか?

リフォーム会社の場合、エステの場合、飲食店の場合、製造業の場合。。。

勉強会では、各自が、自分の事業でのPLGについて、考えていました。


■もちろん、営業が不要になったというわけではありません。

私なぞ、けっこう、営業をしています。

個人事業者が、あまり営業をしないからこそ、有効な営業ってものがあるんですな。

人のしないことをする。「弱者の戦略」は、いつも身を助けてくれます。

私が生き残っているのは「弱者の5大戦略」を実践してきたからです。

みな、それぞれ工夫をして生き残っていこうではありませんか。




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代表者・駒井俊雄が発行するメルマガ「営業は売り子じゃない!」
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