コメダ珈琲店は、なぜ急成長し、国内3位のチェーンになったのか?

2024.08.07

日本で3位のコーヒーチェーン


先月の「戦略勉強会」では、コメダ珈琲をとりあげました。

コメダ珈琲は、1968年開業。もとは名古屋の喫茶店でしたが、1990年代からFCチェーン展開を開始し、今では、売上高、店舗数ともに日本3位のコーヒーグループチェーンとなりました。

(1位はスターバックス、2位はドトールグループです)

ちなみにコメダという名称は、創業者の実家が米穀店だったことに起因しています。

その創業者は既に退いており、持ち株も全て売却したと聞いています。

2010年以降のコメダ珈琲の勢いは凄まじく、日系、アジア系のファンドから資金を得て、全国展開を加速していきました。

現在、国内外のグループ店舗は1000店を超えています。店舗売上高は、約810億円となり、2位のドトールに肉薄しています。


「居心地のよさ」と「フードの美味しさ」


なぜコメダ珈琲はこれほど急速に受け入れられたのか。

アンケート調査によると、スタバやドトールに比べて「居心地のよさ」が評価されています。

これは私も感じます。どこか懐かしいロッジ風の内装は、私のような年齢の顧客には安心感があります。

その上、席づくりがゆったりしているので、長時間滞在しても罪悪感を覚えません。

見渡すと、勉強や資料作りをしている人が見受けられて、プライベート空間の強固さがうかがえます。

このあたり低価格ゆえに回転数を高めなければならないセルフのコーヒー店と異なるとろです。

この評価ポイントを正確につかんだコメダ本部の戦略が的確だったということでしょう。


もう一つ「フードが美味しい」と評価されています。

スタバやドトールが「コーヒーが美味しい」と評価されていることに比して、こちらはフードです。

確かに、コメダのコーヒーは、あまり美味しいとは言えません。その分、食べ物で勝負しているようです。

かといって、豊富なメニューを取り揃えているわけではありません。基本はパンやシロノワールなど看板商品にトッピングを添えることでメニューを豊富に見せているだけです。

ただし異常に量が多い。メニューの写真よりもかなりボリュームのある商品が来るので驚きます。

フードが評価されているのは、ボリュームも込みなのだと私は思っています。

強みが明確なところが、コメダの強さになっています。


コストを抑えるシステム


コメダ珈琲の店舗のほとんどはFCです。本部は、ロイヤリティと食材卸で稼ぐ仕組みです。

コメダ珈琲は、店舗構築等に1億円近い初期投資がかかると言われていますから、それを回収するためには利益を上げなければなりません。

店舗が儲からなければ、本部も立ち行かなくなりますから、儲かる仕組みはとても重要です。

まず、フードやコーヒーは、コメダの自社工場で生産し、直接店舗へ卸す形をとっています。本部としてはそこで儲けているわけですが、中間業者を挟まない分、店舗側は安く仕入れることができます。

またメニューが単純であることもコストを抑える要素です。在庫管理も簡単で済みますし、調理オペレーションがシンプルなので、人材調達や育成に多大なコストがかかることはありません。

店舗立地も、一等地よりは住宅街や生活道路沿いを選んでいるので、こちらもコストが抑えられています。

こうしたコスト低減効果により、初期投資は7,8年で回収できるということなので、FCオーナーも安心できます。

結局、月並みですが、消費者へのアピールポイントが明確で、コストが抑えられていることが、コメダ珈琲の成功要因であると言えそうです。


慎重に成長


コメダ珈琲には、今のところ、大きな問題は見当たりません。

店舗数が1000店超といっても、大都市圏以外は店舗数が少ないですから、まだまだ出店余地があるといえます。

海外展開は進んでいませんが、国内で成長余地があるので、焦る必要はないでしょう。

出店を急ぎ過ぎていないことも好感が持てます。

いくら成長余地があるからといって、無茶な出店をすれば、いきなりステーキのような破綻を招くかもしれません。

が、コメダ珈琲は、今のところ、慎重です。コメダで休憩しようと思っても、店舗が少ないので、探し回らなければならないほどです。

もう少し店舗があったらいいのにと思いますが、そこは企業の事情もあるのでしょう。


日本で3位のコーヒーチェーン


先月の「戦略勉強会」では、コメダ珈琲をとりあげました。

コメダ珈琲は、1968年開業。もとは名古屋の喫茶店でしたが、1990年代からFCチェーン展開を開始し、今では、売上高、店舗数ともに日本3位のコーヒーグループチェーンとなりました。

(1位はスターバックス、2位はドトールグループです)

ちなみにコメダという名称は、創業者の実家が米穀店だったことに起因しています。

その創業者は既に退いており、持ち株も全て売却したと聞いています。

2010年以降のコメダ珈琲の勢いは凄まじく、日系、アジア系のファンドから資金を得て、全国展開を加速していきました。

現在、国内外のグループ店舗は1000店を超えています。店舗売上高は、約810億円となり、2位のドトールに肉薄しています。


「居心地のよさ」と「フードの美味しさ」


なぜコメダ珈琲はこれほど急速に受け入れられたのか。

アンケート調査によると、スタバやドトールに比べて「居心地のよさ」が評価されています。

これは私も感じます。どこか懐かしいロッジ風の内装は、私のような年齢の顧客には安心感があります。

その上、席づくりがゆったりしているので、長時間滞在しても罪悪感を覚えません。

見渡すと、勉強や資料作りをしている人が見受けられて、プライベート空間の強固さがうかがえます。

このあたり低価格ゆえに回転数を高めなければならないセルフのコーヒー店と異なるとろです。

この評価ポイントを正確につかんだコメダ本部の戦略が的確だったということでしょう。


もう一つ「フードが美味しい」と評価されています。

スタバやドトールが「コーヒーが美味しい」と評価されていることに比して、こちらはフードです。

確かに、コメダのコーヒーは、あまり美味しいとは言えません。その分、食べ物で勝負しているようです。

かといって、豊富なメニューを取り揃えているわけではありません。基本はパンやシロノワールなど看板商品にトッピングを添えることでメニューを豊富に見せているだけです。

ただし異常に量が多い。メニューの写真よりもかなりボリュームのある商品が来るので驚きます。

フードが評価されているのは、ボリュームも込みなのだと私は思っています。

強みが明確なところが、コメダの強さになっています。


コストを抑えるシステム


コメダ珈琲の店舗のほとんどはFCです。本部は、ロイヤリティと食材卸で稼ぐ仕組みです。

コメダ珈琲は、店舗構築等に1億円近い初期投資がかかると言われていますから、それを回収するためには利益を上げなければなりません。

店舗が儲からなければ、本部も立ち行かなくなりますから、儲かる仕組みはとても重要です。

まず、フードやコーヒーは、コメダの自社工場で生産し、直接店舗へ卸す形をとっています。本部としてはそこで儲けているわけですが、中間業者を挟まない分、店舗側は安く仕入れることができます。

またメニューが単純であることもコストを抑える要素です。在庫管理も簡単で済みますし、調理オペレーションがシンプルなので、人材調達や育成に多大なコストがかかることはありません。

店舗立地も、一等地よりは住宅街や生活道路沿いを選んでいるので、こちらもコストが抑えられています。

こうしたコスト低減効果により、初期投資は7,8年で回収できるということなので、FCオーナーも安心できます。

結局、月並みですが、消費者へのアピールポイントが明確で、コストが抑えられていることが、コメダ珈琲の成功要因であると言えそうです。


慎重に成長


コメダ珈琲には、今のところ、大きな問題は見当たりません。

店舗数が1000店超といっても、大都市圏以外は店舗数が少ないですから、まだまだ出店余地があるといえます。

海外展開は進んでいませんが、国内で成長余地があるので、焦る必要はないでしょう。

出店を急ぎ過ぎていないことも好感が持てます。

いくら成長余地があるからといって、無茶な出店をすれば、いきなりステーキのような破綻を招くかもしれません。

が、コメダ珈琲は、今のところ、慎重です。コメダで休憩しようと思っても、店舗が少ないので、探し回らなければならないほどです。

もう少し店舗があったらいいのにと思いますが、そこは企業の事情もあるのでしょう。


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代表者・駒井俊雄が発行するメルマガ「営業は売り子じゃない!」
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