国際競争力がダダ下がりの日本で、我々は何をすべきなのか

2024.09.04

日本の国際競争力は先進国最低レベル


これ、近年の定番のようになっている話題ですが、スイスのビジネススクールIMDが毎年発表している世界競争力ランキング2024年の日本の順位は38位でした。

昨年は35位でしたから、順位を下げたことになります。

昨年だけではなく、日本はずっと順位を下げ続けています。

実をいうと、このランキングが始まった1989年から1992年まで、日本は1位でした。

しかし、1993年からは順位を下げ続け、いまや38位。

台湾、中国、韓国はおろか、東南アジア諸国の中でも、日本より順位が下の国を探す方が難しくなっています。


このランキング、「ビジネスの効率性」、「政府の効率性」、「インフラ」、「経済状況(経済パフォーマンス)」の4大項目に基づき分析・評価が行われています。

日本は全部低いのですが、特に「政府の効率性」、「ビジネスの効率性」が最低レベルだということです。

どうやら日本は、政府でもビジネスでも柔軟性が低く、効率が悪いと評価されているようです。


都合の悪いことは否定する姿勢


この話題、ずっと前からなされていました。

1993年、日本は1位から落ちた際にも、由々しきことだと話題になっていた記憶があります。

その時、記者の質問に、ある政治家が「外国の機関が決めたランキングなんて関係ない」と答えているのをテレビで見ました。

その時、私はまだ経験の浅い会社員でしたが、さすがに、政治家がこんなことを言っているようでは、将来暗いぞと思ったことを覚えています。

外国の機関の評価を手放しに有難がる必要はありませんが、悪い部分を指摘されたとして、これを盲目的に否定する態度は教養ある人間の発言だとは思えません。

その悪い予感の通り、日本は順位を下げ続け、同時に「日本は素晴らしい国だ。外国人にわかるわけがない」と言い続ける人たちを見てきました。

その声はむしろ大きくなっており、日本の弱点を指摘されると、ヒステリックに「外国はもっとダメだ」と八つ当たりのような声を上げる人が増えてきたように感じています。

こういう内向きの姿勢が競争力の低下につながっていることに気付かなければならないと思います。


若者が内向き志向になるのでは


上の記事によるとIMDは「世界人材ランキング」も発表しており、日本は43位。

最も低いのは、人材の「国際的な経験」で文字通り最下位とされています。

確かに、アメリカのビジネススクールでも、かつては日本人ばかりだった留学生が、いまや中国人にとって代わられていると聞きます。

それどころか海外旅行に行く若者も減っているとか。

国力が低下すると為替も弱くなるので海外に出にくくなるのは当然で、今後も、日本の内向き指向は続くのでしょう。

今は、日本は安全でいい国だと思われているかもしれませんが、このまま国力が低下すれば、それも維持できなくなります。

日本の豊かさや安全は、過去の人々の努力の上に構築されたものだという当然のことに鑑みて、このまま放っておくと、日本の良さはかなりの部分失われてしまうだろうことを知らなければなりません。


自分ができることは何か


とは言いながら、私も偉そうなことは言えません。

私は外国語は出来ませんし、海外でビジネスをした経験も殆どありません。

60歳を超えた今、海外旅行に行くことも億劫になってきています。

そんな私ですが敢えて言います。

内向きにならずに、外に目を向けてください。

少なくとも、海外の情報に触れて、日本のフィルターを通さない世界の見方を知ってください。

幸い、日本は海外の情報を遮断していません。インターネットでいくらでも接することができます。

できれば英語の動画を見ることができればいいですが(日本の英語教育の役に立たなさよ)できなければ仕方ありません。

活字ならば、今は翻訳機能も優秀になっていますので、海外の記事を読むことは可能です。

たったこれだけでも、日本で全く報道されない海外の話題を知ることができて、驚くことがあります。

感情的に尊王攘夷を叫んでいた幕末の志士たちも、ある時期から変節し、海外の情報を得て学ぶことで日本の近代化を実現させたではないですか。

海外の情報(なるべく偏らず)に触れた上で、今の日本や自分がどういう位置にあるのかを理解すればいいと思います。

無知蒙昧にさえならなければ、自分が何をするべきか、正しい判断ができるだろうと信じます。


日本の国際競争力は先進国最低レベル


これ、近年の定番のようになっている話題ですが、スイスのビジネススクールIMDが毎年発表している世界競争力ランキング2024年の日本の順位は38位でした。

昨年は35位でしたから、順位を下げたことになります。

昨年だけではなく、日本はずっと順位を下げ続けています。

実をいうと、このランキングが始まった1989年から1992年まで、日本は1位でした。

しかし、1993年からは順位を下げ続け、いまや38位。

台湾、中国、韓国はおろか、東南アジア諸国の中でも、日本より順位が下の国を探す方が難しくなっています。


このランキング、「ビジネスの効率性」、「政府の効率性」、「インフラ」、「経済状況(経済パフォーマンス)」の4大項目に基づき分析・評価が行われています。

日本は全部低いのですが、特に「政府の効率性」、「ビジネスの効率性」が最低レベルだということです。

どうやら日本は、政府でもビジネスでも柔軟性が低く、効率が悪いと評価されているようです。


都合の悪いことは否定する姿勢


この話題、ずっと前からなされていました。

1993年、日本は1位から落ちた際にも、由々しきことだと話題になっていた記憶があります。

その時、記者の質問に、ある政治家が「外国の機関が決めたランキングなんて関係ない」と答えているのをテレビで見ました。

その時、私はまだ経験の浅い会社員でしたが、さすがに、政治家がこんなことを言っているようでは、将来暗いぞと思ったことを覚えています。

外国の機関の評価を手放しに有難がる必要はありませんが、悪い部分を指摘されたとして、これを盲目的に否定する態度は教養ある人間の発言だとは思えません。

その悪い予感の通り、日本は順位を下げ続け、同時に「日本は素晴らしい国だ。外国人にわかるわけがない」と言い続ける人たちを見てきました。

その声はむしろ大きくなっており、日本の弱点を指摘されると、ヒステリックに「外国はもっとダメだ」と八つ当たりのような声を上げる人が増えてきたように感じています。

こういう内向きの姿勢が競争力の低下につながっていることに気付かなければならないと思います。


若者が内向き志向になるのでは


上の記事によるとIMDは「世界人材ランキング」も発表しており、日本は43位。

最も低いのは、人材の「国際的な経験」で文字通り最下位とされています。

確かに、アメリカのビジネススクールでも、かつては日本人ばかりだった留学生が、いまや中国人にとって代わられていると聞きます。

それどころか海外旅行に行く若者も減っているとか。

国力が低下すると為替も弱くなるので海外に出にくくなるのは当然で、今後も、日本の内向き指向は続くのでしょう。

今は、日本は安全でいい国だと思われているかもしれませんが、このまま国力が低下すれば、それも維持できなくなります。

日本の豊かさや安全は、過去の人々の努力の上に構築されたものだという当然のことに鑑みて、このまま放っておくと、日本の良さはかなりの部分失われてしまうだろうことを知らなければなりません。


自分ができることは何か


とは言いながら、私も偉そうなことは言えません。

私は外国語は出来ませんし、海外でビジネスをした経験も殆どありません。

60歳を超えた今、海外旅行に行くことも億劫になってきています。

そんな私ですが敢えて言います。

内向きにならずに、外に目を向けてください。

少なくとも、海外の情報に触れて、日本のフィルターを通さない世界の見方を知ってください。

幸い、日本は海外の情報を遮断していません。インターネットでいくらでも接することができます。

できれば英語の動画を見ることができればいいですが(日本の英語教育の役に立たなさよ)できなければ仕方ありません。

活字ならば、今は翻訳機能も優秀になっていますので、海外の記事を読むことは可能です。

たったこれだけでも、日本で全く報道されない海外の話題を知ることができて、驚くことがあります。

感情的に尊王攘夷を叫んでいた幕末の志士たちも、ある時期から変節し、海外の情報を得て学ぶことで日本の近代化を実現させたではないですか。

海外の情報(なるべく偏らず)に触れた上で、今の日本や自分がどういう位置にあるのかを理解すればいいと思います。

無知蒙昧にさえならなければ、自分が何をするべきか、正しい判断ができるだろうと信じます。


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代表者・駒井俊雄が発行するメルマガ「営業は売り子じゃない!」
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